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里山から自治を考える 21「日本型非営利組織の必要性」

二層化・二元化を超えるために

 今回ずっと話している、支配層と被支配層の二層化、被支配層の分断については、ucoが唱えている「新しい自治」ではなく、その前の段階、市民覚醒というか、公民観の獲得が不可欠ではないかと思います。
 そのために必要なのは、ある意味「宗教」(的な何か)なのかもしれません。
 欧米の場合は、キリスト教ベースだとすると、教義に基づいた社会観があると思うのですが、日本のベースは、仏教だったり神道たったりするわけで、腹で解れ、的な以心伝心のような社会観だと思うんです。そういう意味で、江戸時代が二百数十年も続いたのは、日本人が、徳川幕府のやり方にフィットしていたのではないでしょうか。

パラダイムシフトは経済的破綻かそれとも

 もしかすると、民主主義も、政党政治も、フィットしていないのかもしれません。フィットしていないしくみの中であがいているのではないかと。
 元々、中選挙区という曖昧な制度だった選挙制度が、特にバブル崩壊以降の、新自由主義的な二元論で進めてきているやり方、小選挙区制度で対立するようなしくみに、日本も、国民も、全くフィットできていないのではないかと感じています。
 そういう意味では、自壊するのを待たねばならないのではないか、と悲観しています。
さらにその自壊とは、経済的破綻か戦争ではないかと。そこまでやらないとこの流れを止めることはできないお国柄なのではないと予想しています。

2023年のまとめに代えて

 少なくとも、この二元化している社会において、公としての視点をもう少し確立して、その視点で考えていくことが、第一歩ではないでしょうか。
 是か、非か、というテーブル(お盆)ではなく、そのテーブルの外から眺められる視点です。
 加えて、これからの社会を変えていく、支えていく担い手は、非営利組織であるのは間違いないと思っていますが、それを支えていけるほど、市民社会が成熟していない。そして、その非営利組織は、今のアメリカ型ではなく、日本文化にフィットした、日本型の非営利組織でないとダメです。単に、好きなことをNPOでやるということではなく、第三セクターとして日本型非営利組織です。
 企業、そして行政に対抗する、日本型非営利組織が、次の日本を作っていくと思います。

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