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#27 血液代謝プロファイルテストの使い方

最近、2年くらい、肉牛、乳牛の血液プロファイルに力を入れています。

主にBUN、アルブミン、γ―GT、T-CHO、NEFA、βカロチン、ビタミンA、ビタミンE、Ca、Mgを見ています。
以前はケトン体も見ていましたが、最近は見ていません。

乳牛は乾乳期からフレッシュにかけて、肉牛は繁殖親牛の各ステージ(泌乳期、妊娠維持期、分娩前)。

データがたまってくると非常に役に立ちますね。


乳牛について、泌乳期のデータは乳検、バルク乳旬報などである程度予測がつきますが、乾乳期は…です。だから、血液プロファイルです。

乾乳期のエネルギーの過不足はBCS、牛の外観を基準にしていますが、タンパク質の過不足を推測するのに、BUN、アルブミン、γ―GT(肝機能の働き具合)を参考にしています。
粗飼料の食いはルーメンフィルと合わせて、βカロチンも参考にしています。乾乳期であればCa、Mgも確認したい。
これらの項目はそれぞれ、正常な範囲に値が入っているかはあまり気にしていません。給与されている栄養レベルとリンクするのか?を中心に考えています。

これらの情報を基にMP(代謝タンパク)の給与レベルを検討しています。特にγ-GTが低い場合はバイパスタンパク質でアミノ酸組成の良いものの給与をオススメしています。NEFAが高い場合は…BCSを確認し、飼養管理を検討し、カイゼンが難しい場合はバイパスコリンを給与。でしょうか。


周産期疾病の経済損失は大きいと考えています。
泌乳期で200kgの乳量が下がれば、2万円の損失(乳代が100円だとして)です。
治療代も含めるとどうでしょう。
それと、心の余裕。疾病が出ないと人も健康になると感じます。

さぁ、乾乳からフレッシュにかけて、採血を行い飼養管理のカイゼンを行いましょう。


牛の健康と笑顔溢れる牧場を共に…

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