#10 乳牛のケトーシスを人のケトジェニックを通して考える
ケトーシスについて考えてみる。
人でもケトジェニックという言葉を耳にしますが…
機序を確認します。
断食により、栄養が入って来なくなると、体は自分の体に蓄えられていた栄養分をエネルギーとして消費し始める。
この時消費されるものは、まず、グリコーゲンという糖質ですが、これは一日も持たない内に枯渇します。
次に使うのが、筋肉などに蓄えたタンパク質、これを分解して糖質の原料とします(糖新生)。(食事制限すると筋肉落ちて基礎代謝が落ちてリバウンドしやすいのはこのため?)
そして、糖新生に必要なエネルギー源とするために体脂肪を分解する。(具体的には脂肪酸をβ酸化することによりアセチルCoAを取り出し、TCAサイクルを回すことでエネルギーを調達。)
しかし、過剰にアセチルCoAが産生されると、肝臓のミトコンドリア中でアセチルCoAは3‐ヒドロキシ酪酸あるいはアセト酢酸に変換されます。
3‐ヒドロキシ酪酸は酵素によってアセト酢酸に変換され、βケト酸であるアセト酢酸は不安定な物質で容易に酵素の作用なしに脱炭酸してアセトンへ変化します。
3-ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンの三種がケトン体で、これが体内で増え、血中濃度が上昇した状態がケトーシスです。
大きなケトーシスの予防のヒントがありそうですね。
牛の健康と笑顔溢れる牧場を共に…
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