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ものずきの二日酔い録


※一昨日書いた文章です。


 明け方、体がカラカラでいったん目覚めて、あ!死!だ!と秒で察する、あの、あの、この世で最も情けなくてどうしようもない体調不良こと二日酔い。言い訳できないし自分からも他人からも同情を得られない体調不良界の爪弾きもんこと二日酔い。
一人で家で特撮とか延々と見ながら飲んでると、ゴールも曖昧で危機感もゼロになるので、コロナ以降やや頻度が増えた。やや。

 酔えば酔うほど翌日の自分に対する謎の深い思いやりというか、二日酔いはもう確定だからせめてやることを減らしてあげよう、みたいな気持ちが強く働いて、
朦朧としながらいつも以上に丁寧に入浴して、髪も肌もこってりと保湿して、しなくてもいい花の水換えとかして、
無駄に服きっちり畳んで、しなくてもいい洗い物を片付けたりとかまでしてたりしている。

途中3回くらい、ゆっくりと、転んでいる。
全て覚えている。

想像して欲しい、千鳥足で家事をふらふらと片付け、時々どこかに手を着いてはゆっくりと回転しながら転ぶ24歳女性を。とても怖いよ。

 そういうわけで今朝は割れるような頭痛と倦怠感に苛まれながら目覚めたけど、
最近食べて飲んで寝てばかりだし天気いいし歩こうかなと突然思い立った(かなり偉い)。
梅干し入り緑茶とイブクイック頭痛薬をグイと飲む。

以前行って内装に虜になって再訪したいと思っていた渋い喫茶店をゴールにして、3駅前で降りて1時間くらい歩いた。
かなり偉い!これで飲みすぎも食べ過ぎも寝すぎも、全て許される!おめでとうございます!

 古本屋店頭の100円コーナーで買ってばっかりで読むのが追いつかない積読(漫画とか雑誌含)が大量にあるので数冊リュックに詰めて、いつも通らない道を選んで歩いた。
知らない店がたくさんあって、変な店にもたくさん出会った。
ツボにハマる古本屋にも出会えた。春っぽい日差しで心が開放的になりすぎて昭和のアニメージュとか児童書とか手塚治虫のノーマン3巻セットまで買った。
積読を消化するために喫茶店に向かっていたのに、増えた。


西荻窪の「物豆奇」、しっちゃかめっちゃかな時計がいたるところにかけられた、不思議なお店です。前に行ったのは多分4年くらい前。もしかしたら夢?と思ってたけど、奇跡的に最寄りなどの記憶が蘇って、また来られました。

隣の席の女性2人組の片方がコロンビアを頼んでいて、もう片方はバナナジュースとパウンドケーキのセットを頼んでいた。
なんかすごい仲良いんだろうな、可愛かった。

私はアメリカンを二杯飲んだけど、コーヒーの種類ごとの味の違いなんてほんとは酸っぱいとか苦いとかくらいしかわからない。かっこつけただけ。おいしかった。

二日酔いの日は書を持って町へ出ようぜ。

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