上位概念を見失ったルールの適用とその教訓
システム開発の現場ではしばしば起こることと思われますが、バグレベルのものが「仕様どおり」として、見逃されてしまうことがあります。
このことは、その時点の仕様決定のルールのなかだけで判断すると、まったく合理的な判断をしたと言える状況だったりします。
ただ、これは言い換えると、「ルールに従うこと」が、その現場で目的になってしまっていると言えます。
プロダクト開発における仕様の上位概念は、「仕様決定のルールに従うかどうか」ではなく、「ユーザーにとってわかりやすい・使いやすいサービスの実現」です。
この上位概念を毀損する事象が発生し、かつ、既存ルールで裁けないと判断するなら、ルール変更を提案すべきなのです。
しかしこの「判断」が、現場レイヤーでは登場しないことがままあります。とすると、この現場では、日々の仕事をどのように捉えているか明白です。
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総括
仕事はすべて、何かのための手段であり、仕事の作業そのものが目的になることはありえないと言えます。
「仕事」とは「事に仕えること」というのが本義です。この意識を現場にしつこく浸透させて、最後の人の判断で課題を検知できる組織づくりが肝要かと思われます。
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