長女に学ぶ「嫌いなモノ」との付き合い方

極度の偏食だった長女も、ゆっくりゆっくりと食べられるものが増えてきて、最近では野菜もそれなりに食べられるようになってきた。

お味噌汁にさえ入れてしまえば、長女は大根や人参や小松菜も抵抗なく食べる。

だけどどうしてもトマトだけは苦手なようで、半分に切ったミニトマトをお弁当に入れたり、家で出したりしても食べられないことがほとんど。

基本的になんでも食べられ、嫌いな食べ物がない私からすると「ミニトマトの半分サイズのトマトなんて、10秒くらい噛んでいたらすぐに食べ終わりそうなのに」なんて思うのだけど、長女にとってはどんなサイズだろうとトマトはトマトで、本気で嫌いらしい。

一度、幼稚園から帰ってきた長女に「あのね、お弁当のふたにミニトマトがくっついてて、カブトムシみたいで食べられなかったの」と報告されたことがあって笑ってしまった。長女には半分に切ったミニトマトはまるで昆虫のように見えるのか……。

……言われてみれば、赤くてつやつやしたミニトマトがふたにくっついていたら、カブトムシみたいに見えるかも。

そんなこんなで、今日も長女が夕飯に出された半分のミニトマトに苦戦していた。いつもなら残すのだけど、この日はミニトマト以外のものは全部食べ終えていたから、本人も頑張ってミニトマトを食べたかったらしい。

ミニトマトさえ片付けてしまえば、私や夫に「全部食べたよ!」と空っぽになったお皿を見せることができる。

筋金入りのトマト嫌いの長女が、ミニトマトを食べようと意気込んでから10分が経過しても、長女はまだ手にトマトを持っている。

私が「え!まだ持ってたの?」とびっくりすると、苦々しそうな顔で「だってトマト嫌いなんだもん……」と言う。

食べてもいいし、食べなくてもいい。だけどここまで頑張ってきた長女に「食べなくてもいいよ」は寄り添いではないと最近気づいた私は、嫌いなものとの付き合い方についてアドバイスを送ってみることにした。

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