ゴールデンウィークはハゼノキに会いに行こう!
【注意】この記事は2024年4月26日の内容です
みななさんこんにちは!いよいよ来週からゴールデンウィーク!!という方も多いのではないでしょうか!ということで、「薩摩藩とハゼノキシリーズ」は1回お休みして、休みに訪問できるハゼノキ関連の施設や名所をご紹介していこうと思います!まだ行き先が決まっていない方や、お近くに行かれる際はぜひ旅の+αとしてハゼノキに触れてみるのはいかがでしょうか?
■本多木蝋工業所(長崎県島原市)
島原鉄道「大三東(おおみさき)駅」を下車し、緩やかな坂道を上がっていくと「本多木蝋工業所」の看板があり、そこに「櫨の道資料館」があります。本多木蝋工業所さんは、ハゼノキの育成から、実の採取、そして木蝋の生産、和ろうそくや絵蝋燭の販売、絵付け体験まで、ハゼノキにかかわるほぼすべての工程や製品を見ることができる大変貴重な施設となっています。
そして、本多木蝋工業所さんの大きな魅力は、なんといっても昔ながらの「圧搾法による玉絞り」です。木蝋の生産は通常、反応材を使用して木蝋を抽出するのですが、こちらでは反応剤を使わない、昔ながらの玉絞りを見ることができます。
そして本多さんの素晴らしい点は、自ら育てているハゼノキと文化への情熱です。工房の裏庭のほか、耕作放棄地や空き山を活用し、約800本ものハゼノキを育てています。江戸時代からつづく島原の文化と伝統を伝えるべく、その姿勢はいつも私の目標でもあります。
【所在地情報】本多木蝋工業所・櫨の道資料館
住所:長崎県島原市有明町大三東丙545
最寄り駅:大三東駅(島原鉄道)
営業時間:9時~18時(定休日:毎週月曜日)
GW中も営業時間は変わらず
■侍街道はぜのき館(熊本県水俣市)
現存する最古のハゼノキであり、長寿の樹として親しまれる「宝暦櫨」があり、現在日本で最もハゼノキの数が多い熊本県水俣市。不知火湾を眼下にとらえる水俣市月浦の高台に「侍街道はぜのき館」はあります。水俣地域のハゼノキの貴重な資料に加えて、これまで木蝋を使って作られてきた商品の展示など、古くからハゼノキ産業を支えてきた地域を感じることができる資料館です。
はぜのき館周辺には櫨畑が多く点在しています。周辺を散策するだけで多くのハゼノキに出会うことができます。この地域の特徴は「櫨山」ではなく「櫨畑」である点です。低木化されており、果樹用の脚立でも収穫が可能です。これからハゼノキを育てていく!という方には一番のモデルになる場所でもあります。
また水俣市には「水俣病センター相思社」や「水俣病資料館」もあり、公害と共に歩んだ水俣市のこれまでとこれからを知ることもできます。
※余談ですが、肥薩オレンジ鉄道の車窓からの眺めは絶品です!ぜひ侍街道はぜのき館をおとずれる際は肥薩オレンジ鉄道で!
【所在地情報】侍街道はぜのき館
住所:熊本県水俣市月浦453-3
最寄り駅:水俣駅(肥薩オレンジ鉄道)
営業時間:9時~17時(定休日:毎週月曜日)
※GW中は4月29日(月)、5月6日(月)は営業日
4月30日(火)、5月7日(火)は休館日
■木蝋資料館上芳我邸(愛媛県内子町)
内子町の伝統的建造物群保存地区であり、戦国時代から続く宿場町の景観を今に伝える「八日市・護国の町並み」の一角にある「木蝋資料館上芳我邸」。江戸時代後期から明治時代にかけて白蝋で莫大な富を築いた芳我一族の邸宅でもあります。なんといっても「木蝋」に関する展示物が最も多いのがこの木蝋資料館となります。木蝋から白蝋の生産まですべてを見ることができます。記念館周辺にも「蝋垣跡」が残るなど町全体で白蝋事業を展開していた「白蝋の町」を味わうことができます。
芳我一族以外のハゼノキ関連として、全国でも数少ない和蝋燭屋である「大森和蝋燭屋」もあり、和蝋燭まで楽しむことができるほか、木蝋記念館上我邸と同じく重要文化財である内子座、本芳我家住宅、大村家住宅など歴史情緒あふれる街でもあります。個人的には旭館がとても好きです。
町並み以外にも目移りするような場所もたくさんあり、なかなか1日で回るのが難しいのも内子町の魅力です。
【所在地情報】木蝋資料館上芳我邸
【重要文化財(建造物)】
【重要有形民俗文化財(内子及び周辺地区の製蝋用具)】
住所:愛媛県喜多郡内子町内子2696
最寄り駅:内子駅(JR四国内子線)
営業時間:9時~16時30分
※GW中は無休で営業
■柳坂曽根の櫨並木(福岡県久留米市)
櫨並木としては日本最大の本数を誇る「柳坂曽根の櫨並木」。江戸時代から続くといわれる約250本のハゼノキの並木道が私たちの目を楽しませてくれます。ゴールデンウィークはちょうどハゼノキの花が開花する時期でもあり、新緑と併せて珍しい櫨の花を見ることができるかもしれません。
並木の隣に「道の駅くるめ」と「日本三大植木まつり」が開催される植木市場があり、植木好き、植物好きの方にはたまらない場所になっています。櫨並木や市場と併設しているカフェなど春の散策にとても良い場所になっています。お隣のうきは市に「延寿寺曽根のハゼ並木」があり、併せて訪れるのも良いかもしれません。
【所在地情報】柳坂曽根の櫨並木
【福岡県指定天然記念物(昭和39年5月)】
住所:福岡県久留米市山本町
最寄り駅:善道寺(JR九州久大本線)
樹種:伊吉櫨を中心に約250本
■延寿寺曽根のハゼ並木(福岡県うきは市)
福岡県もう1つのハゼ並木。観光地としても有名な「吉井白壁の街並み」のから筑後吉井駅の方向に向かうと100本余りのハゼ並木をみることができます。吉井町の繁栄を支えたハゼノキと、白蝋産業の象徴として街並みの名残を今に留めています。秋には地元の有志団体と自治会主体のライトアップも行われており、こちらも地域の方と共に息づいてる場所です。
周辺情報として、うきは市には「吉井白壁の街並み」や少し離れますが、じゃらんの九州道の駅ランキングで、なんと!9年連続で1位になった「道の駅うきは」、県道151号線通りには、おしゃれな店舗やカフェがたくさんあります。実はうきは市散策だけでもだけでも1日中過ごせるのも大きな魅力です。
【所在地情報】延寿寺曽根のハゼ並木
住所:福岡県うきは市吉井町福益・福富
最寄り駅:筑後吉井(JR九州久大本線)
樹種:伊吉櫨他、約130本
■菊池川堤防のハゼ並木(熊本県玉名市)
現在ハゼノキ関係では全国唯一の国指定の天然記念物であり、植物として日本初の登録記念物でもあります。菊池川の堤防沿いに約230本のハゼノキがあります。植えられてる場所の関係もありますが、大木が多く、肥後藩の一大産業であったハゼノキ、木蝋生産が本格化したころから植え初めててきた地域でもあります。
近隣では、「山田の藤」と呼ばれる山田日吉神社の藤棚が有名です。今年は開花自体が早かったのでこの記事を出す時点ではほとんど散ってしまっている状況ではありますが、ぜひ来年も訪れていただきたい場所でもあります。
【所在地情報】菊池川堤防のハゼ並木
【国指定天然記念物(平成19年2月6日)】
住所:熊本県玉名市六田
最寄り駅:玉名駅(JR九州鹿児島本線)
樹種:品種は不明 232本
今回は、ハゼノキ関連の施設とハゼノキの並木を紹介しました。今回は1簡単な紹介でしたが、詳細はあらためてnoteに記載していこうと思います。また、並木や記念館以外にも1本木や記念碑などが残るスポットがまだまだありますので、そちらはInstagramを通じで紹介していこうと思います。
それでは、良いゴールデンウィークをお過ごしください!
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