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ハゼノキと共に生きる

みなさんこんにちは!先週は番外編と言うことで筑前における「ハゼノキの父」とも言える高橋善蔵に関して書いてみました。持てる知識や技術を惜しみなく広げたと言う点においては筑前のみならず今日のハゼノキの父と言える人なのかもしれません。そんな先週の記事はこちらから!

さて、実は先日ハゼノキの産地である水俣市に行ってきました。水俣には「はぜのき館」と言うハゼノキの文化や歴史を紹介する場所があり、ハゼノキの文化を今に伝えています。。と言うことで、今週も「和ろうそくの楽しみ方」はお休みして、観光などまちなかで見られるハゼノキのスポットを紹介してみようと思います。ちょうど紅葉が綺麗になる季節。旅の選択肢に!

■柳坂曽根の櫨並木

最初はやはりここ!ハゼノキ関係では最も有名なのがこの地では無いでしょうか。福岡県久米市にある道の駅くるめのそばにあり、全長1.2kmに渡ってハゼノキが並ぶ景色は圧巻です!福岡県の天然記念物にも指定されており、地域の観光資源としてだけでなく文化資源としても街のシンボルとしての役目を果たしています。11月の中旬からが見頃になります。

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ハゼノキは以前もお話しましたが、近づくだけでも「肌が荒れる」と言うイメージを持たれがちですが、生活に根ざした場所に憩いの場所として存在しています。ハゼノキと生活が共存出来る証でもあります。そして!この柳坂曽根の櫨並木から少し北上するとその名も「Haze」と言う古民家レストランがあります。とにかく野菜がおいしいこの店。ぜひ観光と合わせて訪ねて見てください。

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■延寿寺曾根のはぜ並木

ハゼノキの名所と言えばもう1つが、柳坂曽根の隣のうきは市吉井町にある「延寿寺曽根のはぜ並木」です。吉井町と言えば「吉井銀」と白壁の街並みでも有名ですが、その吉井銀を創り出したのがこのハゼノキから作られる木蝋でした。現在でハゼノキの生産地というわけではありませんが、約800mに渡って季節ごとの楽しみを地元の方や観光で訪れた方の目を楽しませてくれています。

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延寿寺曽根のはぜ並木の面白い所は触れられる場所に植えられている事。見ての通り歩道の横に植えられています。ちなみにここ桜と併せて植樹されているので春も秋も楽しめます。よくハゼノキの下を通りだけでカブレる。みたいな話があるのですが、普通に下を通れるし触る事もできます。他の地域でもなかなか見られない特徴なのですがこれもハゼノキと共生ができる証拠でもありますね。

■侍街道はぜのき館と宝暦櫨

水俣市駅を20分程山手側に登って開けた場所に行くと、一面のハゼノキ畑が目に入ってきます。その一角に「はぜのき館」があります。実はハゼノキの植樹本数は水俣市で1万本以上あり日本で最大の生産地になります。「はぜのき館」は生産地からハゼノキを体験できる場所であり、ワークショップはもちろん、ハゼノキの品種、木蝋の製造法、木蝋から作られる製品に至るまで様々な情報に触れることができます。

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さらにこの「はぜのき館」の直ぐ側に「宝暦櫨」と言う樹齢270年になるハゼノキの大木があります。地元の有志の保存活動もあり、今でも立派に実をつけています。こちらも地域の文化遺産としてハゼノキが大切にされている場所でもあります。地元の方が管理されているおかげで宝暦櫨から見える海もまた絶景です。また、エコパーク水俣の資料館近くの遊歩道沿いに、ハゼノキがいくつか植えられています。こちらも生活に近い場所での植樹であり、ハゼノキが生活の中で共存している良い形と言えます。

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このように生活のなかでハゼノキがある場所がいくつもあります。見つけるだけで切られてしまう事も多いハゼノキですが、実はこのように共存できている地域がこのほかにも存在しています。こういった場所をもっと増やしていけるよう頑張ろうと思う次第です。

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