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「私は大丈夫」という呪文で頑張り続ける「私」をきちんと癒して

今年の4月上旬、生まれて初めて本格的な外科手術を受けたという話はこのnoteでも何度か取り上げていますが、その体験からまたもう一つの“心の落とし穴”を再発見することになりました。
あらためて、書き記しておきたいと思います。

手術自体は、本当にこれ以上の成功は無いよな、というくらいスンナリと越えられたのです。入院日数も、手術時間も、その他もろもろの手続きも、すべて何の問題もなくクリアできました。
その後の経過もまったく順調で、数週間に一回の定期検査も、ちょっと主治医の先生とお話をしながら、パッパと終わってしまう感じです。

昨年の夏に異変に気付いてから、薬を毎日飲み続けなければならなくなり、その影響が他の体調面に出やしないかという心配もありました。
お医者様にいろいろと教わって注意をしていたのですが、それも結局これといった問題も起こらず終わった感じです。

最初に検査を受けた病院では手術が出来ないので、手術してもらう病院を自分で探さなくてはいけなくて、なにを元に決めればいいのかというのも難題でした。
病院によっては手術の予約がずっと先になることも珍しくないとかで、実際にいつ手術が受けられるのかも賭けのような感じでしたね。
結果的に自分にとっては最上の選択ができたと思えるような病院で、特に女医さんたちの活躍ぶりにはとても力をもらいました。

そんな経緯に、あ~やれやれ良かった良かった、現代医療ってすごいな…などと、ドタバタ騒動も既に過去のこととして忘れ去りそうな日々を過ごしていたのですが。

…ここに来て、猛烈な疲れに見舞われたのです。
もちろん季節の変化が影響している部分もあるのでしょうが、心身へのダメージがあまりに強烈だったので、さすがになにこれ…?という感じで、自分の中を探りました。

ああ、そうか。
私、こんなに頑張っていたのか。

絶対にお薬はきちんと飲まなくちゃ。
お薬の影響が出ていないか気を付けておかなくちゃ。
元の病気が急変しないかも、気を付けておかなくちゃ。
いい病院を選べたかな。
少し遠いけれど、通える病院だろうか。
費用とかって、どのくらいになるのだろう。
手術までに、整えなきゃいけないことを忘れないように。
手術が終わってから社会復帰できるまでにどのくらいかかるのだろう。
お仕事になるべく穴をあけないようにするには、どうしておけばいいだろう。
周りの人には、どんな風にお知らせしたらいいだろう。
万が一の心構えって、どんなことをしておけばいいのだろう。

……

必ずしも意識に上らないようなレベルでも、自分の心の内では常に様々な心配や葛藤があったのです。
実はものすごく気を張りながら、それらを一つ一つこなしていましたね。

しかも、身体にメスを入れているわけですよ。
肉体的な痛み、もちろんありました。
最悪に想像していたような激痛とは程遠かったですが、痛みは痛みです。
手術後は、ちょっとした動きにも大丈夫かどうか神経を使い、退院から1ヶ月くらいは腹圧をかけられませんでしたっけ。
割と普通に動けるようになってきたのは、本当に最近のことです。

これらすべて、初めての体験。
疲れないわけがないのです。
ストレスが蓄積されないわけがないのです。

結果が大丈夫だったからといって、その道中が大丈夫だったわけではないのです。

「私はやっぱり大丈夫」とか言い聞かせてしまって、自分のストレスを、ダメージを、無かったことになどしては本当に自分が可哀そう。

頑張っていた私に、きちんと気づいてあげる。
これが癒しの始まりです。

相当のセルフヒーリングを入れました。
まだもう少し、やってあげてもいいかもしれない。
そのくらいの、ダメージ。

💛💛💛💛💛💛💛💛
皆さんも、「私は大丈夫」という呪文を自分にかけ続けていないかどうか。
大丈夫ということにして、あなたをそのままにし続けようとするマインドの存在に気づいてくださいね。
💛💛💛💛💛💛💛💛

≪巻頭写真:Photo by Jeremy Bishop on Unsplash

長年の公私に渡る不調和を正面から受け入れ、それを越える決意をし、様々な探究を実践。縁を得て、不調和の原因となる人間のマインドを紐解き解放していく内観法を会得。人がどこで躓くのか、何を勘違いしてしまうのかを共に見出すとともに、叡智に満ちた重要なメッセージを共有する活動をしています。