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2025年度 新課程共通テストのポイント

春から高校3年生になる皆さんとその保護者の方は、本格的に受験について考え始める時期になりました。
2025年度入試の大きな変更点トピックスとしては、「大学入学共通テスト」の再編があります。

そこで今回は2025年度からの新課程共通テストについて、知っておくべきポイントを解説します。


大学入学共通テストとは

「大学入学共通テスト(以下、共通テスト)」は、独立行政法人大学入試センターが主体となって実施する全国規模の試験で、主に高校レベルの基礎学習の到達度を判定します。
毎年1月中旬の土・日曜の2日間で一斉に実施されます。

国公立大学の一般選抜を受験する場合は、共通テストの受験が必須になりますし、多くの私立大学でも「共通テスト利用方式」が設けられているので、その動向は大学進学を目指す受験生にとって、非常に重要な関心事といっても過言ではないでしょう。

2025年度 新課程共通テストの変更2点

2025年度共通テストの再編の背景には、2022年度に実施された学習指導要領の更新があり、新学習指導要領(新課程)の内容に合わせた教科・科目の構成や問題の出題が行われます。

新課程共通テストで変更される点は大きく2つあります。

①出題教科・科目の再編

2025年度から教科「情報」の追加など、出題教科・科目の再編が行われます。
出願教科・科目数は、6教科30科目 → 7教科21科目になり、スリム化されます。

現行と2025年以降の大学入学共通テストの出題教科・科目比較

教科・科目ごとの変更点:
・教科「情報」の新設
新学習指導要領にならい「情報Ⅰ」(60分・100点)が新設されます。

・教科「数学」の科目再編
現行ではグループ②とされていた「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・数学B」が「数学C」とともに統合され、「数学Ⅱ、数学B、数学C」として1科目になります。
試験時間も10分延長されます。(「簿記・会計」「情報関係基礎」は廃止)

・科目「国語」の出題数増
「現代文」の大問数が2問から3問に増え、それにともない試験時間が10分延長されます。

・教科「地理歴史」「公民」の科目再編
10科目→6科目に再編され、出題範囲が旧科目と異なります。
また、6科目のうち最大2科目選択するようになります。この2科目選択には制約があるので、下記も参考にしてください。

②2科目選択の制約

教科「地理歴史」「公民」を2科目選択する場合において、
選択ができない組み合わせがあるので注意しましょう。

選択した科目・選択解答する科目に同一名称がある場合は、選択が出来ない組み合わせになります。

2科目選択時の選択可(〇)・不可(×)一覧

<選択不可の例>
科目「地理総合、歴史総合、公共」から「地理総合、歴史総合」を選択解答+科目「地理総合、地理探究」を選択
➡地理総合が重複しているので、選択ができません。

旧教育課程履修者への経過措置

新学習指導要領を履修していない既卒生においては、公平性を保つために
「経過措置科目」が用意されており、2024年度までの共通テストと同様の教科・科目を受験することができます。
また、教科ごとに新旧両課程のどちらかを選択することもできます。
例外として、「地理歴史」「公民」で2科目受験する場合は、新旧両課程を組み合わせて選択することはできませんのでご注意ください。

<例>
新課程「歴史総合、世界史探求」と旧課程「日本史B」の2科目選択ができない。

まとめ

新課程共通テストでは多くの変更があり、受験勉強の計画にも影響することが想定されます。
早い段階から変更点を理解しておくことで、余裕をもって受験に挑めるようにしておきましょう。

参考資料:
大学入試センター / 令和7年度試験
文部科学省 / 新学習指導要領に対応した令和7年度大学入学者選抜について


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