【もっと知りたい産山村】シリーズ第15弾!『山荘 四季眺』
産山村の飲食店や観光施設、観光スポットや特産品などにスポットを当てたインタビュー『もっと知りたい産山村』シリーズ。
第15弾は、山々に囲まれた絶景とおいしい料理を楽しめる「山荘 四季眺(しきちょう)」さんのインタビューです。
絶景の眺めが自慢
山の中にある産山村。そこからさらに車を上へ上へと走らせる。標高850メートルの高原の丘の上にある旅館にたどり着く。
宿の名前が物語るとおり、阿蘇五岳(ごがく)、九重(くじゅう)連山、祖母山(そぼさん)を望める絶景の地にある。
「ようこそ、いらっしゃいました。毎日気合いを入れてやっています」と迎えてくれたのは、作務衣姿が似合う宿の主人、米村雄(ゆう)さん(41)だ。
宿は父親の隆博さんが2006年に開いた。
「父親は元教員で、福岡の人間なんですが、ここの土地が気に入って、教職から宿屋に転じました。私も産山には子供のころからキャンプに来たりして馴染んでいました」という。
昔懐かしい学校校舎をイメージした木造長屋造りで、直線に伸びる廊下の両側に客室がある。
風呂は岩風呂とヒノキ風呂で、客室やお風呂から望む阿蘇の絶景が宿の自慢。その父親の趣味もあってか、館内には能面や絵画が飾られ独特の雰囲気がある。
「子どもさんなんかは、お面を見ると怖がったりしますけどね…」と米村さんは笑う。
米村さんは福岡・中洲の一流料理屋で調理師として修業してきたというだけあり、宿の自慢はその料理。
「トマト、ホウレンソウ、チンゲンサイといった産山の地元産のものを出すとお客さんも喜んでくれますね。ただ、それだけでなく、おいしいものを出せるよう、食材を厳選し、時季に合わせたものを出すようにしています」
和食はもちろん、洋食、中華など多彩な料理が客を迎える。平日で1泊2食付き1万円というお得な価格も、魅力といえる。
お客さんが支え
2019年春、父親から引き継ぐ形で、妻の怜子(さとこ)さんと福岡から移住し、二人三脚で宿を経営していた。しかし、その後妻が急死。結婚から1年という新婚だった。
「正直、妻がいなくなり、すべて一人でやるのはキツいです。2人でやるぞ、ここを伸ばすぞ、という気持ちがあったので、自分にとって意地でもやり続けるという面もあります。でも、お客さんが来てくれる…。そうなると、やはりがんばろうっていう気持ちになります」
米村さんの料理を始めとしたおもてなしに、九州各地、遠方からの客がやってくる。それが米村さんの支えだ。
「草刈りから料理まで…」まだまだ気合いを入れる日々が続く。
※年齢などは取材時のものです
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