中毒
煙草は正直に言って嫌いである。
でも無くなれとは言わない。
臭いし、眼に痛いし、臭いので、子供の頃からヘビースモーカーの親が居たこともあって大嫌いだが分類が嗜好品のため、やたらと税や規制がきつくなっていくのはサブカルチャーを嗜む者として不安がある。
しかし、残念な事にマナーの悪い喫煙者は本当にどうしょうもない。
燃えていて普通に危ない。有毒で臭い。眼に染みる煙が大量に出る。中毒性がある。臭い。そんな性質を差し引いても嗜む人の中にいるマナーが悪い人が本当にどうしょうもない。
バイトに励んでいた学生時代はバイト先で扱ってたのでマナーの悪い喫煙者と色々とと対面することになったが、まぁ酷い。持ち歩く嗜好品でゴミが沢山出る物だけあってそれはもう色々と雑だし配慮がない。
灰皿を持ち歩かずに外で吸ってるのは論外だが、あまつさえ煙草を扱う店の前で思いっきり吸って煙を吐いた後にポイ捨てして平気な顔して店に入ってくる。しかも、一言注意したらキョトンとした顔するのである。
本当にどうしょうもないことに注意されるとは思っていなかったのだ。
規制が今よりも緩い時なので店の前に普通に灰皿なんぞ置いてあったがこれも酷かった。店に来る度に何かしらゴミが、タバコ以外のゴミが灰皿の周りに捨ててある。毎朝通勤前に買って飲食した後に毎朝そこに捨てていくといったルーチンが顔も知らん奴の中でできているのだ。
ある時、馬糞のような大きさの痰か鼻水のような粘りけのある気持ち悪く汚ならしいゲル状物体が置いてあった時は戦慄した。
まぁ汚いこと。
人は何かしら他人が不快に思うものを分泌する生き物だが、接するほどマナーの悪い喫煙者のその辺に撒き散らす物がとても酷いと無視できる物じゃないと理解を深めてしまう。
店で分煙を始めた頃には、予め喫煙できる時間を知らせてるのに店内が禁煙になる時間直前に吸い始めたり、注意すれば周囲の喫煙者が「火を着けたばっかやろ、かわいそうやんか」と非難してくる。事前に告知している店のルールくらい守りなさいな。
販売のやり取りも非常に面倒だった。
横文字製品が殆どのせいなのか定かではないが略称が多く、そもそも自分が吸う銘柄の名前も気にしてない人が大勢。それでいて自分の欲しい銘柄が伝わらないとキレる。略称に個性を出すのはやめてくれ。
家族や友人に使いを出して買わせるのは良いのだが、まともに銘柄の情報を持たせずにやって来るので対応が面倒臭い。そのときにはガラケーだったがカメラを所持している人が多かったのでパッケージを撮影してくれれば一発なのだが誰もそんなマメなことしない。
規制がキツくなっていくと「合法ドラッグなんだなぁ」と思われる頭の悪い喫煙者が一気に増えた。
一番印象的だったのが天然素材で作られた煙草を求めてくる健康志向の喫煙者だ。何を思ったのかその人達は「天然素材だから健康に良い」という耳を疑う理由で天然素材の煙草を買い求めていた。
煙草の主な素材は身近な有毒植物の一つのナス科の一種。煙草の中毒性は100%天然由来。添加物による被害を押さえているだけで煙草の害は据え置きだ。
「おまえ、何を言ってんの?」と思わず問い返すとこをなんとか耐えたが。
「100%天然でも煙草は普通に毒物なので健康を気にするなら止めた方が良いですよ?」と余計なことを言ってしまった。
仮にも煙草を売っている人が言う台詞じゃない。
煙草の煙を煙たがる喫煙者がいることには大変驚く。煙草を吸っている姿を知り合いに見られたくないという人にも呆れた。
他の喫煙者に「そりゃ大変だな……」と呆けたように言われるそんな者は少数で別にマナーが悪いと言う訳じゃなかったが、我儘で態度がちょっと悪い。
そんなになってまで吸い続ける姿は「煙草はドラッグなんだなぁ」としみじみと納得させられる。
無くなれとは言わないし、すれ違うくらいは良いが、何処か遠くで幸せになって欲しい。
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