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よく来たな。お望月さんだよ。 逆噴射小説大賞2019の第一次、第二次選考の結果が発表され、私…
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【壱/弐/惨/四/伍】 (これまでのあらすじ) 牧羊家のキナは、獲物を調教せず野生のまま狩猟…
湾曲した杖を突きつけ羊たちの鼻先から進行方向へ差し向ける。先頭のリーダーを誘導すれば羊たちは驚くほどの一体感で曲がりくねる山道を下っていく。ラマの背に揺られながら牧場へ帰りつくと祖父が山鹿のシチューを用意して待ち構えていた。硬いパンと山鹿のシチューはあまり好きではなかったが遠い日の思い出が香辛料となり祖父が骨までしゃぶりながらワインを愉しむ姿を思い出すと笑みがこぼれてしまう。 羊や妖精と戯れた森から離れ都会へ出て何年が経っただろうか。静まり返った深夜のダイナーでまどろみ