あなたへの日記 ひとりと空腹の関係
あなたへ日記を書いています。変な日本語ですね。日記というものは書き手がその日にあったこと、思ったことを書き記すものなのに、あなた宛に書くなんて。
不特定多数の人が読むのだから「みんなに」が正しいのかも知れませんが、わたしは「あなた」という誰がひとりに向けた文章として書きたいと思いました。
今日はパートナーに夕方まで店番を任せることにしました。たまにはこんな日もあっていいでしょう? ひとりになる時間があまりにもなくて、誰の目も気にせず息がしたくなります。
自宅の居間で仕事をしていると、2階から娘が降りてきます。いつもの休日なら昼過ぎまで寝ているのに。はやくもひとりの時間ではなくなってしまいました。
娘のお昼ご飯を用意します。パートナーの指示通りに、昨日の残りのかす汁にうどんを入れて温めます。「おいしそう!」と元気に食べる娘を食卓に残して、わたしは仕事に戻ります。
食べ終わった娘は「友だちとカラオケに行ってくる!」と出かけます。またひとりの時間です。
そうしている間にも店番をしているパートナーからラインで仕事の質問があり、思っていたようなひとりの気分にはなれません。
黙々と仕事のメールを返していると、画面の向こうの相手が思い浮かび、さらにひとりの気分から遠ざかることに。
わたしは思いきって、仕事は夕方以降にすることにして、ひとりの気分を味わうことにします。個人事業主なので働く時間を自分で決めることができるのです。
寝室に行きカーテンを閉めます。ベッドに横になり音楽を流します。そして目を閉じます。
先日、知人に教えてもらったピアノの曲は読書用に作られただけあって、音の流れがスムーズで心地よく。ひとりの時間という感覚が満ちてきます。
少しだけ眠ってしまい、気がつけば2時過ぎになっていました。これはいけません。銀行に用事があったので、慌しく準備をして家を飛びだします。
銀行、市役所、銀行ATMと順に回って帰宅すると4時前に。そういえばまだわたしはお昼ご飯を食べていませんでした。
いつもならすぐお腹がすいて食事を忘れることなんてないのに不思議です。ひとりになりたいという思いは空腹をも忘れさせるほどなのでしょうか?
夕方から眠る時間まで頑張って仕事はなんとか片付けました。
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