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吉宮瑠織、千春出演のギミトリックバードを観劇してきた

7/13~7/21にこくみん共済coopホール/スペース・ゼロにて推しの吉宮瑠織さん(以下、るーりー)と、なじみ深い千春さん(以下、ちはるん)が出演する舞台「ギミトリックバード」が行われた。当然、行ってきた。有休を利用して。
とても面白い舞台だったので感想をつらつらと思うままに書いてみようと思う。もう終わっている舞台なので問題はないと思うが、若干のネタバレを含む。

ギミトリックバードのあらすじ

ギミトリックバードはofficial髭男dismのベース・サックスを担当する楢崎誠さんと西銘駿さんがダブル主演を務めていた。楢崎誠さんは赤字続きの劇団の座長である中原宙也、西銘駿さんはその劇団員でありながら、投資詐欺に騙され、やがて加担していく阿久津という役を演じていた。
主人公である座長はどこか頼りないところがありながらも、劇団員に優しく皆に気を付かながらまとめていく。しかし、気を使いすぎてしまっているためか、自分が本当にやりたい舞台は出来ていないようだ。一方、阿久津は投資詐欺の世界で成功を収めながらも、良心の呵責に苛まれていた。
物語は二人がその状況を打破し、大きな一歩を踏み出して終える。

楢崎誠の存在感

実際のところは分からないが、ギミトリックバードは楢崎誠さんが舞台出演するというところから企画された舞台なのではないかと思う。それくらいに楢崎さんのキャラクタや魅力が活きる役柄、ストーリーだった。でも、実際にそうだったとしても、楢崎さんの演技は素晴らしかった。劇団員を優しく包み込み、決して縛り付けようとはしない優しさと、どこか思い悩む影のある座長は見ごたえ十分だった。
それに声がとにかくいい。柔らかくて温かさと深みのある声は人を惹きつける。演技力云々の前に舞台俳優として、とんでもない逸材なんじゃないかと衝撃を受けてしまった。るーりーを目当てに見に行ったが、楢崎さんを知れて良かった。ヒゲダンを見る目もだいぶ変わったし、応援したくなった。

るーりーはやっぱり最高です

さて、私にとっての本題というか、最大の目的であったるーりーのことについて書いていこうと思う。

ちはるりの共演

ナナニジが好きな人なら、るーりーとちはるんの共演は感動するほど嬉しい共演だったと思う。ファンの間でも仲がいいことが知られていて「ちはるり」と呼ばれていた二人が、舞台冒頭で同じ舞台に立っているのを見たときは、それだけで感動してしまった。二人とも頑張ったからこのような巡り合わせが実現したのだろう。二人が言葉を交わすシーンはストーリーとは関係なく感動の瞬間だった。
色々な物事がうまくかみ合い始め、どんどんいい方向へ進んでいくきっかけになってくれるような気がする。この二人の共演にはすごく希望が感じられた。

るーりーの役どころ

舞台で見る度に思うのだけど、るーりーはスタイルが良すぎて同じ人間とは思いえない!圧倒的に顔が小さいし、背が高くてモデルのよう。飲み会のシーンから始まるのだが、20代女性の普通の服装がファッションモデルのように見える。ビジュアルだけ見ると雲の上の人という感じが強いのだけど、今回も親しみを感じる役どころだった。
今回の役は葵という、とにかく座長を懸命に支えようとする劇団員だった。セリフや演出について色々と要求され、ついつい承諾してしまう座長に対して、劇団員の言うことは聞かなくていい、自分のやりたいことを貫くようにと進言し続ける。自分のやりたい演劇ができておらず、悩んでいた座長にとっては明確に味方をしてくれる唯一の劇団員だ。座長と阿久津の関係性が舞台の主題であったからあまりフィーチャーされてはいなかったけど、ストーリー上、意外と重要な役だったように思う。
もう一つ重要なのは劇中劇で妖精を演じているところだ。妖精は理性のような存在で、騙そうとするカラスとカラスを信じようとするヒヨコに対して、やめるように言葉を投げかけ続ける。(カラスやヒヨコがしゃべるのも十分メルヘンだが)妖精というメルヘンな役はるーりーにはぴったりの役だった。初見のときは手を羽のようにパタつかせながら出てきたときは本当にかわいかった…。ちなみに、その衣装姿のツイートがこれ。かわいい。

やっぱり好きだなと思う演技

楢崎さんからロヂウラベースの中で相当な「小芝居プレイヤー」と言われるくらい、オフ芝居でも工夫をしていて毎回少しずつアレンジを加えているのが良かった。楢崎さんがクスっと笑える芝居をしてウケたと思ったら、どうやらウケたのはオフ芝居をしていたるーりーの方だったということがあったみたいだ。秋山皓郎さんもロヂウラベースにゲスト出演の際に突然頭を叩かれたというエピソードを話している。実際には、劇中劇の中でニワトリの被り物をしている時にトサカの部分を叩かれていたのだが…。その公演をたまたま観劇していたのだが、一発ではなく何発も。会場も非常にウケていた。
エピソードトークに出てきたり、こんなアドリブができるような関係性が築けているのも嬉しいのだが、アドリブが効く役者さんなんだなということも分かって、ファンとしてちょっと誇らしく思ってしまう。

るーりーが演じるキャラクタはいつも魅力的だ。役に自分の魅力が反映されるタイプの役者さんだと思う。本人の真面目さと親しみやすさが役に滲み出ている。でも本人が素でいる訳ではなくて、確実にそのキャラクタになり切っていて素は全く見せていない。それなのに本人の持っている魅力が上乗せされて、どうしても惹きつけられてしまう。ギミトリックバードでもその特性は活きていて、自由奔放ながらもカラスやヒヨコに理性的な言葉を投げかけ続ける妖精はハマり役だった。

いつか見てみたい演技

バースデーイベントで千春さんが言っていたが、るーりーは少女漫画の主人公のようなキャラクタなので、少女漫画原作のアニメで主人公をやったらとんでもなく魅力的なキャラクタになる気がする。ギミトリックバードで楢崎さんの演じる座長は楢崎さんの個性が活きるようなキャラクタがだったように、るーりーの個性がこれでもかというくらいに活きるのではないかと思う。
すぐに実現するほど甘くはないとは思うが、いつかそういう役をつかみ取ってくれるような気がする。その日が来ることを楽しみにしながら応援し続けているのです。

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