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これぞという紙とインクで、手のひらサイズのコピー本を作る

タイトルそのまんまです。これぞという紙とインクで、手のひらサイズのかわいいコピー本を作りました。後でまたやりたくなった時のためのメモです。

本の仕様

本編冊子と、おまけ冊子の2冊組です。

本編

【本編・おまけ共通】
サイズ:A7(文庫本の半分)
ページ数:12

【本編】
用紙:未晒クラフト 86kg
インク:カラー+ゴールド(題字のみ。内緒のため写真では隠れています)
ホチキス針:イエロー
綴じ方向:右綴じ

【おまけ】
用紙:クラシコトレーシング-FS 90kg
インク:ホワイト
ホチキス針:ブルー
綴じ方向:左綴じ

※綴じ方向が違うのは、本編とおまけをガチガチに組み合わせるため

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ざっくり作業手順

1. 本文を書く
2. パワーポイントを使い、A4サイズ両面に配置
3. 印刷所に入稿
4. 届いた紙をカッターで切り、中綴じホチキスで綴じる

1. 本文を書く

書きます。

※今回の本は、「届いた推しイメージ香水を吸っていたら書けた話」で作られました。イメージ香水の発注から作文までのあらすじを貼っておきます。

この本には写真も多く入れました。写真配布サイトのUnsplashさんにお世話になりました。世界中の素敵な写真がいっぱいある。いつもありがとうございます。

2. パワーポイントを使い、A4サイズ両面に配置

なぜパワーポイントかというと、ただただ私とパワポの心の距離が近いからです。ワードやエクセルでも、やればできそう。イラレがあればなおよかろう。

作った本は、A7サイズ12ページです。A4サイズから短冊を3枚取るとできます。

iPadでお絵描きしたかった図

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面付け情報。すったもんだして調べた。

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実際に入稿したデータの形はこうでした。切り出す短冊の四隅を十字線で指定しておき、四辺をカットします。(点線は仕上がり線。印刷はしません)

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最もシンプルにはこうで、これならカットも楽なのですが、

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「カットをミスると写真が切れる・隣の短冊にはみ出る」「裏表がぴったり印刷されない場合、片面をパーフェクトにカットしても、裏面はズレる」というリスクがあり(そして裏表はたいがい、若干ずれます。印刷所さんはすごいので、本当~~に若干ですが)。

私のカッタースキルの低さと、やはりわずかずつ印刷にズレがあるので、十字線にしてよかったと思います。

教訓:
十字をもっと内側に入れる。印刷のズレ加減で、場合によっては十字がほぼ消えてしまい、どこをカットしていいかわからなくなる。
十字線は片面にだけ入れる。裏表でズレるため。なお私は裏側の十字線を消す際に誤ってノンブルも消してしまった。反省。

3. 印刷所に入稿

今回は、紙とインクを色々選べる、プリンパさんにお願いしました。

調べたところ、トレーシングペーパー×ホワイト印刷×A7サイズ冊子※、なんて仕様を叶えられるのはここだけかな……という私なりの結論に至り。
※A7サイズ冊子を製本いただいたわけではなく、A4サイズフライヤー印刷を使って、手元で製本した次第です。A6サイズの変形断ちで正方形までは行けるんですが、縦半分は料金表になかった。。

プリンパさん、紙が本当に色々あって、見ているだけで楽しいんです。用紙サンプルのお取り寄せもできます。

たのしいおとりよせ

しかも、一部から試し刷りをさせてくださるんですよ……! 私も活用させていただきました。最初の紙選び(クラフトをどれにしようかな)や、トレーシングペーパーにホワイト印刷のQRコードって読み取れるのかなテストをしました。

使ったのは濃い方の未晒クラフトさん。淡いのは半晒クラフトさん


QRコードのトレペ白印刷。iOSは左から4番目まで、Androidは3番目まで読めた


さて、入稿作業でした。フライヤー印刷を使って、A4サイズの紙に印刷します。(プリンパさんには、同人誌印刷の特集ページもあります。A6サイズ以上の冊子作成ならこちらを使うのがいいかと。作例を見ているだけで楽しい。)

そう、そしてプリンパさんは、PDF入稿ができるんですよ! Officeソフトを変換したPDFを受け付けてくださいます。ありがとうございます……!

データ作成上の注意。

ゴールド印刷やホワイト印刷は、そのインク部分だけを「モノクロデータで」作成する必要があります。パワーポイントからモノクロPDFを作るのに手こずったので、私のやり方をメモしておきます。苦戦の原因は「塗り足しのために用紙サイズがA4ではない」。

1) パワーポイントからPrimoPDFでPDF化する(用紙サイズがカスタムできるため)
2) オンラインサービスでPDFをグレースケールにする

ただ、Acrobat Proがないので、無事にグレースケールに変換されたのかは確認できず、入稿してから祈るだけでした。無力。無事印刷されてよかった。

なお、本来推奨されるだろうけれどもできなかった方法:
・Adobe Acrobat Proで変換(持っておらず)
・Microsoft Print to PDFでモノクロ印刷(用紙サイズをカスタムできなくて使えず)

4. 届いた紙をカッターで切り、中綴じホチキスで綴じる

カッターで切る

このためにカッターマットと定規とカッターの替刃を買いました。買ってよかった。

ひたすら切る

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クラフト紙をカッターで切るコツ。
・紙はカッターマットからできるだけずらさず、カッターマットごと動かして体の真ん前に持っていく
・定規は上下均等に押さえる(上ばかり押さえて下でずれがち)
・カッターの刃をマメに折る(博識で優しいフォロワーさんのお知恵)
・上体を起こして視野広く切る
・筋力をつける

中綴じホチキスで綴じる

中綴じホチキスも買った。せっかくなのでホチキス針を青と黄色の色違いにしてみました。大変かわいくて満足。ホチキス綴じスキルも上がった。

わかりづらい図ですが、自分のメモとして……

見出しを追加

作業・番外編

化粧断ちする

小口だけカッターで切って整えました。だいぶきれいに見えます。

化粧断ち前


本編冊子とおまけ冊子をガチガチに組み合わせる

どうしてもそうしなければならなかったのでガチガチに組み合わせました。図は再掲です。

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感想

印刷所で刷ってもらった紙でコピー本を作るのは、初めての体験でした。クラフト用紙にゴールド印刷も、トレーシングペーパーにホワイト印刷も、とっても素敵で、心から満足です。なおこの本は香り付けをされて完成となります。今後どんなに偏執的な仕様の本が作りたくなっても私はきっとうまくやれるなという妙な自信を得ました。これからもやりたいことをやりたいようにやっていく努力を惜しまずいきたいと思います。

お付き合いありがとうございました!

ごきげんオタクライフに使わせていただきます🌱