【無料】2022年11月10日の米国株相場: CPI発表後最高の上昇を記録
開場の日は毎日お届けしている、米国相場解説。
今日もマーケットの動き、経済指標結果と重要動向、翌日の予定についてお届けします。
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想定通りのシナリオ
CPIの結果が予想を下回ったことから、FRBが利上げペースを緩めていく見方が広がりました。
11月FOMCで解説したとおり、今月のCPIは沈静化していく流れが見えることは確実だったため、今回の結果自体には驚きはありませんでした。
今回のCPI結果を踏まえて、FRBは3月FOMCに政策金利を5%で利上げ停止する、現行シナリオどおりの動きになりそうです。
12月についても同様にCPIは沈静化の動きが観測されることがほぼ確実視されるため、一時的な後退はありつつも、年末まで上昇が続いていくことが予想されます。
主要株価指数は軒並み上昇し、リスクオンの動きをみせました。
S&P500
+5.54%📈 50日移動平均出来高: +27%, 前日比出来高: +33%
S&P500は+5.5%と非常に強い上昇を見せました。消費者物価指数(CPI)に対する初日の反応としては、2003年以降最高の上昇幅となりました。
S&P500のうち、96%の銘柄が上昇し、10月4日以来最も広範囲の上昇を記録したと、Bloombergは発表しています。
1日の上昇の仕方としても、寄付きから引けにかけて堅調な動きを見せています。
日足チャートでは、50日移動平均線を大きく抜けて上昇を記録しました。次の材料となる、PCE発表まで時間がありますので、ここからベース固めを行っていき、次の目標は200日移動平均線となります。
今日の経済指標結果
前週分(10/30-11/05) 新規失業保険申請件数[前週比] 前回: 21.7万件 予想: 21.9万件 結果: 22.5万件
前週分(10/23-10/29) 失業保険継続受給者数 前回: 148.5万件 予想: 149.9万件 結果: 149.3万件
いま現在、TwitterやMetaを代表とするシリコンバレーの大型ハイテク企業が相次いでレイオフを決行しており、Amazonなども検討が進んでいますが、その影響がこれらの数字に反映されるには少し時間がかかります。
しかし、件数自体は劇的に増加しているわけではないため、大きく足元の雇用が悪化する予兆はまだ見られません。
10月 消費者物価指数(CPI)[前月比] 前回: 0.4% 予想: 0.6% 結果: 0.4%
10月 消費者物価指数(コアCPI)[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.4% 結果: 0.3%
10月 消費者物価指数(CPI)[前年比] 前回: 8.2% 予想: 8.0% 結果: 7.7%
10月 消費者物価指数(コアCPI)[前年比] 前回: 6.6% 予想: 6.6% 結果: 6.3%
10月 月次財政収支 前回: -4297億ドル 予想: -945億ドル 結果: -878億ドル
消費者物価指数については特に前月比を見てみると、いずれも予想を下回っていますが、概ねシナリオどおりの結果だったことがわかります。
次は、12月よりも年明け1月のCPI結果に注目です。
明日の重要イベント
フィラデルフィア連銀ハーカー総裁が発言予定
ダラス連銀ローガン総裁が発言予定
11月 ミシガン大学消費者信頼感指数 前回: 59.9 予想: 59.7
クリーブランド連銀メスター総裁が発言予定
カンザスシティ連銀ジョージ総裁が発言予定
今日の決算結果
引け後
$LZ, $DOCSの引け後アフター市場での急騰は、デッド・キャット・バウンスの典型例です。大した好決算でもありませんでした。
玉石混交の上昇
今日、株式市場の上昇は玉石混交のため、今後先導していく銘柄が浮き彫りになってきます。改めてこのnoteでも注目するべき銘柄については紹介していきます。
今後、さらに決算の重要性は増しますので、昨日のnoteの最後に記載した内容をまだ見ていない方はご確認ください。
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