見出し画像

2022年8月23日の米国株相場: PMI悪化。サウジは原油減産に言及

今週後半に備える弱い動き

今日の株式市場は今週後半に待ち構える重要指標・イベントに向けて弱気な相場展開が続きました。

しかし、以下のように一目瞭然でオイル銘柄が今日も強かったです。

今日のマーケットは以下のとおりです。

株式

  • S&P500は0.2%下落

  • ナスダック100はほとんど変化なし

  • ダウ平均株価は0.5%の下落

  • Russell2000は0.4%上昇

通貨

  • ユーロは0.3%上昇の0.9969ドル

  • 英ポンドは0.5%上昇の1.1829ドル

  • 日本円は0.5%上昇し、1ドル=136.81円

債券

  • 10年物国債利回りは5ベーシスポイント上昇し、3.06%になりました。

  • ドイツの10年債利回りは1ベーシスポイント上昇し1.32%へ

  • 英国の10年債利回りは6ベーシスポイント上昇し2.58%へ

コモディティ

  • ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は3.7%上昇し、1バレル93.66ドルとなりました。

  • 金先物は0.7%上昇し、1オンス=1,760ドル

今日の発表指数

❌ 8月 製造業PMI 前回: 52.2 予想: 52.0 結果: 51.3
❌ 8月 サービス業PMI 前回: 47.3 予想: 50.1 結果: 44.1
❌ 8月 コンポジットPMI 前回: 47.7 結果: 45
❌ 8月 リッチモンド連銀製造業指数 前回: 0.0 予想: -2.0 結果: -8.0

景気に関する指数はどれも市場予想より低下し、PMI結果45は2020年5月以来2年3ヶ月ぶりの低水準を記録しました。

7月 新築住宅販売件数 前回: 59.0万件 予想: 58.1万件 結果: 51.1万件
7月 新築住宅販売件数[前月比] 前回: -8.1% 予想: -1.6% 結果: -12.6%

住宅販売件数に関しても減少が続いており、2016年以来6年半ぶりの低水準になっています。一方で新築住宅の販売価格の中央値は前年比8.2%増の43万9400ドルで、価格上昇ペースは2020年後半以来遅くなっているものの、依然として高水準にあります。

今年に入り6回目の減少ではあるものの、依然として販売価格や住宅ローン金利の低下にはまだ繋がっていない

明日の重要イベント

前週分(8/13-8/19)MBA住宅ローン申請指数 前回: -2.3%
7月 耐久財受注[前月比] 前回: 2.0% 予想: 0.7%
7月 耐久財受注(輸送除くコア)[前月比] 前回: 0.4% 予想: 0.1%
7月 中古住宅販売成約指数[前月比] 前回: -8.6% 予想: -2.6%
7月 中古住宅販売成約指数[前年比] 前回: -19.8%
前週分(8/13-8/19)原油在庫[前週比] 前回: -705.6万バレル
前週分(8/13-8/19)ガソリン在庫[前週比] 前回: -464.2万バレル
前週分(8/13-8/19)留出油在庫[前週比] 前回: 76.6万バレル


原油減産?

サウジがOPEC+の減産に言及しました。
サウジとしては、景気後退への懸念と先物市場の流動性低下と極端なボラティリティーの拡大により先物相場が現物需給から乖離していること、さらに過去に解説した核合意によるイランの原油輸出の許可を問題視しているようです。

特に後者に関しては原油に限らず、先物市場全般に売買残高(建玉)が減少。流動性が低下し、それによって先物相場が一方向に振れやすくなっている側面があります。

NY連銀のデータによると、直近は供給の増加に対して需要がそこまで大きく増えていません。さらに追い打ちをかけるように、景気後退とイランの原油輸出がやってくるとさらに原油価格へのプレッシャーは大きくなるため、産油国側は適正な価格コントロールを行いたい意図からそのように発言をしています。

いずれも2020年4月1日を100%とした場合
出典: Oil Price Dynamics Report, NY連銀

これから冬にかけて原油需要がどのように変化していくのか、オイル相場が強いなか注目が集まります。

▼ 昨日の米国株相場
相場感を養っていく上で、毎日相場と向き合うことが大切です。
今週末のジャクソンホールやFOMCなど、重要なイベントを確認することも大切ですが、日々の相場がどのような形で形成されていくのか、肌感を掴んでいくことで投資可能な銘柄の選定に将来大きく役に立ちます。

▼ noteでの発信方針

ここから先は

0字
月に複数本有料記事を購入するよりも、購読の方がお得になるようにしています。

マネーリテラシーを高めていきたいものの、株についてどのように学べばよいか分からない。そんな方に向けて日々の相場に関する情報をまとめてお届け…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?