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【無料】2022年11月2日の米国株相場: 11月FOMC閉幕

開場の日は毎日お届けしている、米国相場解説。
今日もマーケットの動き、経済指標結果と重要動向、明日の予定についてお届けします。

◆◆◆

声明文はハト派、記者会見はタカ派

11月FOMCは声明文発表直後は金利低下、株価上昇の動きを見せましたが、パウエル議長の記者会見が始まると、金利上昇、株価下落となりました。

FOMCの声明文では、これまでFRB高官が話してきたように、金融引締めの累積効果が与える経済やインフレへの影響を考慮する趣旨が発表され、効果を確認するために一旦利上げペースは引き落とされる期待感が高まりました。

しかし、記者会見でパウエル議長は「引締めすぎるリスクよりも引締めすぎないリスクを問題視する」など、タカ派の発言が続き、株価にとってマイナス材料となりました。

株式主要指数は以下のとおり、アンダーパフォームする結果となりました。

S&P500

-2.50%📉 50日移動平均出来高比: +21%, 前日出来高比: +19%  

S&P500は、2021年1月以来のFOMCで過去最悪の暴落に見舞われました。12月FOMCの利上げ幅に関する言及は全くなされませんでしたが、利上げペースの縮小について考えるのは「時期尚早」とパウエル議長が述べた直後、大きく下げに転じました。

今日の下落に伴い、50日移動平均線どころか、21日移動平均線すらも下回り、8月から続いてきた下落トレンドに戻る可能性があります。

日足チャート

週足チャートで見てみると、10週移動平均線を下回る動きを見せており、既に8月の下落トレンドに戻っています。

市場において次に重要な材料は、今週末に発表が予定されている雇用統計と来週のCPIになります。それぞれの指標結果に応じて、株式市場は機敏に織り込みを続けていくことになるでしょう。

今日の重要指標結果

  • 前週分(10/22-10/28)MBA住宅ローン申請指数[前週比] 前回: -1.7% 結果: -0.5%

  • 10月 ADP雇用者数 前回: 20.8万人 予想: 20.1万人 結果: 23.9万人

  • 前週分(10/22-10/28)原油在庫[前週比] 前回: 258.8万バレル 結果: -311.5万バレル

  • 前週分(10/22-10/28)ガソリン在庫[前週比] 前回: -147.8万バレル 結果: -125.7万バレル

  • 前週分(10/22-10/28)留出油在庫[前週比] 前回: 17.0万バレル 結果: 42.7万バレル

明日の重要指標

  • 第3四半期 非農業部門労働生産性指数[前期比] 前回: -4.1% 予想: -0.1%

  • 第3四半期 単位労働費用 前回: 10.2% 予想: 3.9%

  • 前週分(10/16-10/22) 新規失業保険申請件数[前週比] 前回: 21.4万件 予想: 21.9万件

  • 前週分(10/16-10/22) 失業保険継続受給者数[継続受給者] 前回: 143.8万件 予想: ---

  • 10月 製造業PMI(購買担当者景気指数) 前回: 49.9 予想: 49.9

  • 10月 サービス業PMI(購買担当者景気指数) 前回: 46.6 予想: 46.6

  • 10月 コンポジットPMI 前回: 47.3 予想: ---

  • 9月 製造業新規受注 前回: 0.0% 予想: 0.4%

  • 9月 耐久財受注[前月比] 前回: 0.4% 予想: ---

  • 9月 耐久財受注(輸送除くコア)[前月比] 前回: -0.5% 予想: ---

  • 10月 ISM非製造業景気指数 前回: 56.7 予想: 55.6

今日の決算発表結果

寄付き前

前日比: -8.13%📉

-1.85%📉

引け後」

明日の決算発表

寄付き前:APD(エアプロダクツ)、LNG(シェニエールエナジー)、CMI(カミンズ)、DDOG(データドッグ)HII(ハンチントンインガルス)、H(ハイアット)、MAR(マリオット)、MRNA(モデルナ)、SHAK(シェイクシャック)、SPR(スピリット)、DEN(デンベリー)、CROX(クロックス)

引け後:AMGN(アムジェン)、SQ(ブロック)、COIN(コインベース)、CRSR(コルセア)、DASH(ドアダッシュ)、DBX(ドロップボックス)、EOGEOGLYV(ライブネーション)、MAXR(マクサー)PYPL(ペイパル)、SBUX(スターバックス)、TWLO(トゥイリオ)

今回のFOMCは改めて解説

上記のように多くの決算発表を控えているため、後日改めてFOMCの解説を行いたいと思います。

今回のFOMCでは、パウエル議長はまだ何も将来については明かしていませんが、それでもFRBの利上げは限界に近づいています。12月以降の動きについては、これまでのFRB高官の発言通り「データ次第」というわけになるわけですが、今年2022年は歴史的な年になりそうです。

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