昭和のアニメ制作会社概説
かなりざっくりまとめています
個人的な見解も多いので、あまり信用しないでください、よろしくです。
〇ディズニー(1923年10月16日~)
アメリカのディズニー兄弟がアニメーションスタジオを設立し、商業アニメ映画界のドンとなり、今や総合エンタメ企業に(細かい説明は省く)
日本でも「ディズニーランド」というTV番組を1958年~1972年に放送
1時間ぐらい?の放送枠で、ディズニーならではのアニメ、ドラマ、動物ドキュメンタリー等を毎週放送し、心優しい少年少女の成長に貢献していたw
※OP動画は、夜のシンデレラ城シルエットをバックに、ティンカーベルが夜空に花火を描くものだったと記憶、お蔭で今でもティンクが好き
〇東映動画(東映アニメーション)1956年~
東洋のディズニーを目指し東映が本格的にアニメーション会社を設立
練馬にスタジオを作り、そのおかげで練馬区は日本アニメのシリコンバレー的土地となる。
1958年には日本初の長編アニメーション映画「白蛇伝」を製作し、多くの若者をアニメに覚醒させる。
その後、労働運動等もあり、長編アニメーションを支えていた多くの人材は流出。
だが外注、共同制作等で、人気漫画を次々とTVアニメ化し、多くのヒット作を生み出し続けている日本アニメ界の中枢。
▢代表作
劇場アニメ
・白蛇伝(1958)
・わんぱく王子の大蛇退治(1963)
・太陽の王子 ホルスの冒険(1968)
・空飛ぶゆうれい船(1969)
・銀河鉄道999(1980、81)
TVアニメ
・狼少年少年ケン(1963-65)
・魔法使いサリー(1966-68)
・サイボーグ009(1968)
・ゲゲゲの鬼太郎(1968-)
・ひみつのアッコちゃん(1969-70)
・タイガーマスク(1969-71)
・デビルマン(1972-73)
・マジンガーシリーズ(1972-75)
・キューティーハニー(1973-74)
・一休さん(1975-82)
・キャンディキャンディ(1976-79)
・銀河鉄道999(1978-81)
・Dr.スランプアラレちゃん(1981-82)
・北斗の拳(1984-1988)
・ドラゴンボール(1986-)
・聖闘士星矢(1986-1989)
・美少女戦士セーラームーン(1992-1997)
・SLUM DUNK(1993-1994)
・ONE PIECE(1999-)
・デジモンシリーズ(2000-)
・プリキュアシリーズ(2004-)
等々、その他すごくたくさん!
〇虫プロ 1961年~1973年
日本漫画界の巨匠・手塚治虫が、憧れのディズニーを目指すべく設立させたアニメ制作会社。練馬区の富士見台にあった。
初のTVアニメとなる「鉄腕アトム」では、当時は考えられなかった毎週1本の30分アニメを、1秒-24コマのフルではない3コマ撮り1秒-8コマのリミテッドアニメで実現。
さらにセルの使いまわし、止め絵活用等、それまでのアニメにはなかった技術を多用。アニメーターとの契約制度等、その後のアニメ業界の現場の劣悪化の元凶ともいわれるが、出崎統、杉野昭夫、高橋良輔、富野由悠季等の新たな才能を生み出した場所となった事も間違いない。
その後、手塚治虫が経営から手を引き、経営的にも苦しくなり虫プロは倒産する。(その後、あらためて手塚プロダクションが設立される)
この会社の出身者がサンライズ等の日本を代表するアニメ製作会社の土台をを作る。
▢代表作
・鉄腕アトム(1963-66)※マイティボーイとして世界的人気に
・W3(1965-66)
・ジャングル大帝シリーズ(1965-67)※ほぼライオンキング、ディズニーがパクった?
・悟空の大冒険(1967)※音楽も絵もパンクな作品 その作風は「元祖天才バカボン」等に引き継がれる
・リボンの騎士(1967-68)※ヅカファンでもあった手塚先生の少女向け作品をアニメ化
・バンパイヤ(1968-69)※アニメと実写を融合した作品。少年時代の水谷豊が出演!
・どろろ(1969)
・ムーミン(※ズイヨーからの下請け)※原作とはキャラ設定が異なる部分も多いが日本にムーミンを知らしめた画期的作品
・アンデルセン物語(1971)※30分に2作、アンデルセン作品をアニメ化。 ミュージカルとはいっても、キャラクターがいきなり歌う場面は少ない。
音楽担当は悟空、ムーミンと同じ宇野誠一郎氏でED「キャンディの唄」は、高橋洋子、斉藤和義らによってもカバー。
・ワンサくん(1973)※ 虫プロ最後の作品。出演キャラがいきなり歌いだす本格ミュージカルアニメ。PDと音楽はヤマトと同じ西川義展&宮川泰。
〇タツノコプロ 1962年~
漫画家の吉田竜夫が弟の九里一平らとともに漫画家のプロダクションとして設立。本拠地は国分寺。
東映動画から持ち込まれた企画がとん挫したあと「宇宙エース」を独自で製作したのがアニメ初作品
その後、それまでのアニメにはあまりなかったアメコミ調8頭身のシュッとしたキャラで独自路線を切り開き、海外でも人気となる。また漫画家独特のセンスを生かしたギャグ作品でも人気を博す。
その個性を生かす社風からか、メカデザイナーの大河原、キャラデザインから画家に転身した天野嘉孝等の多くの才能も排出
▢代表作
・マッハGoGoGo(1967-68)
・ハクション大魔王(1969-70)
・みなしごハッチ(1970-71)
・いなかっぺ大将(1970-71)
・科学忍者隊ガッチャマン(1972-74)
・新造人間キャシャーン(1973-74)
・破裏拳ポリマー(1974-75)
・タイムボカンシリーズ(1975)
・未来警察ウラシマン(1983)
・無責任艦長タイラー(1993)
・プリティリズムシリーズ(2011)
▢エイケン 1963年~
TVCMの製作を行っていたTCJから本格的アニメ製作会社として1969年にエイケンとして独立
▢代表作
・鉄人28号(1963-64)
・スーパージェッター(1965-67)
・エイトマン(1963-66)
・サスケ(1968-69)、カムイ外伝(1969)
・サザエさん(1969-※2013年までハンドトレス)
・キャプテン(1980-83)
・クッキングパパ(1992-95)
・ぼのぼの(2016-)
〇東京ムービー(現TMSエンターテイメント) 1964年~
人形劇団ひとみ座の映画制作部門にいた藤岡豊がアニメーション制作を委託され設立。出身演出家の長浜忠夫、大隅正秋らも同人形劇団出身。
当初、アニメ経験者が少なく苦戦。
国際放映の傘下となるが、その後東映動画から別れたAプロ(シンエイ動画)と業務提携し「巨人の星」等のヒットを飛ばし再び独立。
旧虫プロ組の出崎・杉野作品等で評価の高い作品を生み出し、また海外進出を狙い宮崎駿等を招き入れてのテレコムアニメーションフィルムの設立、海外合作"NIMO"は失敗。
その後セガの傘下となり、社名もトムス・エンタテイメントに変更。ルパン三世、名探偵コナン等のロングラン人気作品を軸に
現在に至る
▢代表作
・ビッグX(1964)
~ここからAプロが製作に加わる~
・オバケのQ太郎(1965-)
・パーマン(1967-)
・巨人の星(1971-)
・アタックNo1(1969-1971)
・天才バカボン(1971-72)
・ルパン三世(1971-1972)
・ド根性ガエル(1972-73)
・エースをねらえ(1973-74)
・侍ジャイアンツ(1973)
・ガンバの冒険(1975)
・元祖天才バカボン(1975-77)
~Aプロとの業務提携解消~
・宝島(1978-79)
・ベルサイユのばら(1979-80)
・六神合体ゴッドマーズ(1981-82)
・じゃりんこチエ(1981-83)
・キャッツ・アイ(1983-84)
・それいけ!アンパンマン(1988-)
・名探偵コナン(1996-)
・とっとこハム太郎(2000-04)
・ガラスの仮面(2005-06)
・カードファイト‼!ヴァンガード(2011-)
・弱虫ペダル(2013-)
〇シンエイ動画 1965年~
Aプロダクションとして東映動画から移ってきた大塚康生、宮崎駿、高畑勲、小田部羊一らを中心に設立
当初は業務提携した東京ムービー作品を手掛けた。
しかし製作だけの体制に限界を感じ提携解消。新たなAプロダクションとしてシンエイ動画として独立設立された。
▢代表作
~Aプロ時代(東京ムービー製作)~
・巨人の星(1971-)
・アタックNo1(1969-1971)
・天才バカボン(1971-72)
・ルパン三世(1971-1972)
・ド根性ガエル(1972-73)
・エースをねらえ(1973-74)
・侍ジャイアンツ(1973)
・ガンバの冒険(1975)
・元祖天才バカボン(1975-77)
~シンエイ動画時代~
・野球狂の詩(1977-79)
・ドラえもん(1979-)
・エスパー魔美(1987-89)
・クレヨンしんちゃん(1992-)
・あたしンち(2002-09)
〇日本アニメーション(瑞鷹)1969年~
ムーミン、カムイ外伝等のアニメ企画を手掛けたズイヨーの製作部門として設立。
東映動画の主力だった森やすじや、その後Aプロ(後のシンエイ動画)にいた高畑勲・小田部羊一・宮崎駿らも加入し「アルプスの少女ハイジ」を製作。
1975、製作部門が独立し日本アニメーション設立となった。
長編動画映画を手掛けていたスタッフらが中心となり製作された世界名作劇場(カルピスまんが劇場→ハウス劇場)は、日本アニメの看板ともいうべき作品で、日本だけでなく世界の国でも愛されている。
▢代表作
・ムーミン(1970)
・山ねずみロッキーチャック(1973)
・アルプスの少女ハイジ(1974)
・小さなバイキングビッケ(1974)※ここまでズイヨーが権利所有
・フランダースの犬(1975)
・母をたずねて三千里(1976)
・あらいぐまラスカル(1977)
・ペリーヌ物語(1978)
・赤毛のアン(1979)
・みつばちマーヤの冒険(1975)
・ドカベン(1976)
・女王陛下のプティアンジェ(1977)
・未来少年コナン(1978)
・宇宙船サジタリウス(1985)
・ちびまる子ちゃん(1990-)
映画
・超人ロック(1984)
・ドラゴンクエスト列伝ロトの紋章
これまで書いたnotoの紹介はこちら
→ インデックス https://note.com/u_ni/n/ncaae14bb6206/edit
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