【詩】Star prism
銀河の端っこでひとり
ちっぽけな星を見ていた
太陽系にも入らない、一等星の輝きも持たない、特段珍しくもない星
そんな星でも、誰かの付けた名前があって
無いのならば僕が付ければいいのであって
あるいは星自身が好きなように名乗ってもいいわけで
僕の見つめる星は無数の可能性に満ちている
僕の観測範囲外の星々にさえも、可能性は満ちている
今日もまた、人知れず輝く星を見つめている
いつか名前を訊けるように
いつか「はじめまして」を言えるまで
作家修行中。第二十九回文学フリマ東京で「宇宙ラジオ」を出していた人。