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アマノジャクスポーツ「メジャースポーツへの階段の途中にあるスノボ・ハーフパイプ」

採点種目として、同じ冬季オリンピック種目であるフィギュアスケートと比べると、このスノーボード・ハーフパイプの採点がいかにいい加減であるかが分かる。

歴史の古い採点種目は、今回のような訳の分からない採点を減らすために、様々な紆余曲折があって現在の形になっている。
フィギュアスケートだって、20世紀のうちは”順位点”なんていうよく分からない採点をしていたし、私がやっていた体操も、有名な選手は着地が止まれば10点満点!という時期があった。
それらの種目の歴史は、誰にとっても公平公正な採点をするために、そして、世界の誰もがチャレンジできるようにするために、その中で本当に強い人が勝てるようにするために、ルールの試行錯誤を繰り返した歴史と言ってもいい。
だから今は、試合後に採点に対する不満がほとんど出ない。

この記事によると、スノーボード・ハーフパイプの採点は”全体の印象”なのだそうだ。まさかルールブックが
 第一章 採点
 審判は全体の印象で点数をつけること。
 以上

ってことはないだろうけど、それに近いものなのだとすると、審判と仲良くしとけば点が出るってこと? 平野選手は嫌われてたってこと? でも、さすがに点数出さなきゃまずい感じになって、3回目は点数を出したってこと?
そんな採点ルールの種目に「命をかける」って、私ならやらないな。

このような問題が起こるということは、まだ他の種目に比べると歴史の浅いスノーボード・ハーフパイプも、それだけレベルの高い競技になってきつつあるということなのだろう。
これから採点ルールは細かくなっていくに違いない。
そして、物理的に技の進歩が限界に近づき、みんなが同じ技をやるようになってきた時、何で競うのかと言うと”出来栄え”だ。そこには空中での姿勢などの評価も含まれてくるはずで、そのうちにダブダブの服を着てできるような種目じゃなくなってくるのだろう。
みんなそうやって進歩してきたのである。

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