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「株主利益の最大化」より「従業員利益の最大化」

今年、庶民から消費で企業へ行ったお金は、全額を庶民に戻してもらわないと、来年、庶民は同じ量の消費を行えません。毎年、庶民が消費を行い続けるためには、この循環が途切れずに起きる必要があります。でも今、株主資本主義下の経営の目的は「株主利益最大化」なので、庶民から企業へ行ったお金は、少なくない量が自社株買いなどで、株の短期的売買を行う海外投機ファンドに流れ、庶民に戻るお金が減っていってます。

毎年毎年、企業から庶民に戻るお金が減ると、毎年毎年、経済が縮んで行きます。それを毎年、政府が借金で穴埋めして、ようやく前年並みのGDPを保っているのが現状です。全然、持続可能じゃないですよね。

実は日本企業では、30年以上前は「従業員利益の最大化」を目的とする日本型経営が主流でした。今となっては信じられないかもしれませんが、企業の従業員はみな、会社は従業員のものと思ってました。その頃、会社の目的は社会貢献と、会社は社会の公器と、新入社員は教育されたものです。経営側が従業員利益の最大化を目指してくれているから、従業員は安心して社会貢献を目指せた。

今は昔となってしまった日本型経営ですが、庶民から消費で企業に行ったお金を全て庶民に戻すためには、30年前の日本型経営に戻さないと。今の株主資本主義は持続可能じゃないです。

昨年読んだ記事ですが(こちら、幻冬舎ゴールドオンライン)、現在、「株主至上主義や強欲の飽くなき追求がすべての企業に影響を与え、社員の賃金圧縮や株主還元率の上昇、経営者報酬の高額化を生み出した」という状況だそうです。
上記の記事によれば、本来、企業の損益計算書では、売り上げから経費などを引いて行って最後に純利益が導き出されるはずですが、現状では先に純利益を決め、余った分から経費などを切り分けているそうです!外国人投資家という圧力で、収益の分配は、株主分が増え、従業員の取り分が減少していると。給料が減って経済が縮むわけです。

バブル以降の30年は、日本のやり方はだめだから、外国のやり方を真似よう!と言って株主資本主義を導入し、この30年で給料が減り続けました。それなのに、現状が問題なのは、まだ外国を真似足りないからだ、もっと真似よう!と言ってる。それを止めないと。
バブル前の日本は世界に多くのイノベーションを生み出してたのに、バブルで社会貢献を忘れて財テクに走ってしまった。。けど、バブル前の日本のやり方を、全否定する必要はなかったと思うのです。「株主利益の最大化」より「従業員利益の最大化」です。

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