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緊急事態宣言下の経済対策:「循環する通貨」でお金を回そう

緊急事態宣言下で外出に関連した産業の方々が苦境に陥っていますが、いま行われている「外出関連産業にお金を支給する」対策では、外出関連産業の人々が一度そのお金を使ってしまったら、そのお金は全国に散逸してしまいます。そして最後に富裕層と富裕企業の預金口座にたどりついて溜まってしまい、外出関連産業にも行政にも戻ってきません。効率的な支援のために、お金を散逸させずに循環させ、外出関連産業に再度回す対策が必要です。

💎外出関連産業から出て行く一方のお金はどこへ?

 緊急事態宣言で経済の停滞が懸念されてますが、原因となるのは、外出の減少でお金が動かなくなることです。世の中のお金が消えてなくなったわけではなく、動かなくなってるだけです。観光や飲食など外出に関連する特定の産業において、外出を伴う経済活動が止まることで収入が途絶してしまうこと、そしてそれにも関わらず支出が継続していること、つまりお金が出て行く一方であることが問題です。

出て行く一方のお金は、必ずどこかに入って行って、溜まっています。観光などの外出関連産業から一方的に出て行くお金は、今は主に巣ごもりに関わる産業に多く入っていき、その産業に関わる富裕層&富裕企業に溜まっていきます。つまり、現状の課題は、外出を伴う産業から巣ごもり需要産業の富裕層&富裕企業に一方的にお金が流れていることです。したがって対策は、その富裕層と富裕企業から外出関連産業に、少しでもお金を回すことになります。

💎地域内でお金を回す「循環する通貨」

現在、行われている「外出関連産業にお金を支給する」対策では、外出関連産業の人々が一度そのお金を使ってしまったら、そのお金は全国に散逸してしまいます。そして、巣ごもり需要産業に関連する富裕層と富裕企業の預金口座に溜まってしまい、外出関連産業にも行政にも戻ってきません。支給しても支給しても穴の開いたバケツに入れるみたいに全国に流れ出して、富裕層と富裕企業に行ってしまいます。

そこで、「循環する通貨」です。「循環する通貨」では、地域内限定の専用の電子通貨システムを構築し、要支援者へのお金の供給と、流通している金額の一部回収を繰り返し、回収した金額をまた供給に回すことで、半永久的なお金の循環を作ります。地域の隅々までお金を回すことで、経済死者を防ぎます。

具体的には次のようなシステムです。毎月、月初に定額の金額、例えば5万円を、地域内だけで使える専用の電子通貨で要支援者に配ります。地域内のスーパーなどもあらかじめ専用の電子通貨を使えるようにしておきます。要支援者が地域内(例えば都内)において購買にそのお金(専用通貨)を使用することで、地域内のスーパーなどにも専用通貨が流通します。その後、月末に全ての専用通貨保有者から、通貨保有の多寡に応じて定率、例えば1%(3万円保有なら300円)を回収し、次月のお金の定額供給に回します。

💎持続可能な経済対策

お金を使い切れば回収されないので、使い切ろうとして消費が促進されます。多く持っている人から多く回収されます。外出関連産業は使い切ることが予想され、巣ごもり需要産業では溜まることが予想されるので、巣ごもり需要産業からより多く回収されることになります。さらに、専用の電子通貨が使えるのは地域内のみなので、支援金が地域外に散逸することがありません。

このように、支援金額の総額を専用の電子通貨に閉じ込める形で支援を行い、要支援者へのお金の供給は定額で平等に、回収は定率で保有の多寡に応じて行うことで、医療関係者など、お金を必要な人に回すことができ、地域内の経済を大きく活性化できます。「定額供給・定率回収」のこのシステムは、持続可能なベーシックインカムであり、持続可能な経済活性化策です。

💎実行に必要なのはやる気と専用の電子通貨

スーパーの従業員が「循環する通貨」の受け取りを拒むのでは・・?大丈夫です。彼/彼女たちも要支援者として5万円の定額供給を受ければよいのです。業務激増なのに給料が増えてない彼らも要支援者です(感染が怖いから本当は仕事に行きたくない人も多いはずですし)。

財源は・・?大丈夫です。銀行の融資を受け、銀行への利子支払いは「循環する通貨」の保有者全員で行えばよいのです。月末の回収時に0.3%多く回収すれば、銀行への利子には充分です。そして、銀行も給料の一部を「循環する通貨」で支払えばよいのです。また、融資金額は総額が専用の電子通貨に閉じ込められるので、散逸がなく、常に把握可能です。

これを民間でやりたいのです。生協みたいな組織にすれば可能と思います。必要なのは、専用の電子通貨を用いたシステムです。消費電力の低いFelicaが好適です。 Felica屋さん、これやりませんか!

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