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YAMI大第6回レポート【情報】:一歩差をつける情報の選び方【もうメディアやSNSに翻弄されない!】

4月1日、夜9時からYAMI大 U-35くらい学部、オンラインイベントが行われました!

YAMI大って何?という方はこちらへどうぞ。
【YAMI大公式サイト】
https://www.yami-dai.space/

【U-35くらい学部公式ウェブサイト】
https://yami-dai-u35.jimdosite.com/
※ここに書いてはいませんが学部長、吉原海(KAI Yoshihara/♀)は中央大学法学部政治学科卒。政治学はもちろん、NPO/NGO、ジェンダー論まで幅広く学んだ人です。卒業後はCanada、NewZealandでワーホリしたり、山小屋とかOLとか、とにかくいろいろやった人です。
(写真:Canadian Rockie)

//第6回オンラインイベントはこうして行われました//

【時間・参加人数】
4月1日(木)午後9:00~10:30(日本時間、@Zoom)
●日本全国4名+録画参加名(台湾2名・日本1名)

【プログラム】
①チェックイン
②そもそも情報って何?
③<対話>情報とどう付き合う?もしくは付き合ってない?
Topic1:AとBの情報で迷ったときどうしている?
Topic2:肉体を介さない情報はどうしている?
Topic3:信頼できるソースを選ぶとは?
topic4:再び、AとBの対立意見に挟まれた!どっちをどう選択する?
④これから情報とどう向き合うか
⑤ガクブチョーの〆

//チェックイン//

Mikity:夫出張中、ワンオペ育児のため寝室からスマホで初めて参加します。前日に課題小説を提出し、荷を下ろしたところです。

Sくん:最近もいろんなスクールやイベント参加中。今日も7時からジュンク堂主催「新井和宏×近内悠太×澤田智洋」オンライン鼎談を聴講した。1時間半天才の人たちが話すとこうなるんだと実感。今日はバテていてあんま頭が回ってません!

Mちゃん:ちょっと体調崩し気味で、漢方(加味逍遥散)を飲み始めた。これから4月に向けて忙しくなるのがちょっと怖い。

ガクブチョー:初めて「年度末は忙しい」を経験した。暦、カレンダーってあったんだなと、大人になったと実感。仕事上でNPOなど社会貢献活動をしている人がハラスメントをしていたり人間関係で揉めているのを見たりして、人って多面的だなと思った。

//そもそも情報って何?//

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ガクブチョー:そもそも情報って何だと思いますか?
(一同シーン……)
すぐに答えが出ないのが情報ってことかな。情報とはつかみどころがないのに物凄くインパクトのある単語。自分で認知したというより、誰かからもたらされる内容。このことについて皆さんはどう思いますか?

【Weblioによる情報の定義】
情報とは、簡単にいえば、「伝えられる内容」のことである。主に「伝達」という行為においてやりとりされる、事実、知識、データ、合図(信号)、等々、あるいは、その事実や知識を伝達するという行為そのもの。あるいは、「しらせ」(知らせ・報せ)。日本語の「情報」という言葉は明治頃から文献に登場している。漢語の語彙にはない。「情報」は日本において西欧言語の訳語として考案された語彙とされる。ただし当初から英語のinformation(インフォメーション)の訳語として「情報」の語が充てられたわけではなく、当時の語義や訳語の関係は今日のように画然と定まっていたとは言い切れない。

Sくん:情報とは何かと考えるとイメージしづらい。情報がない状況とはどういう状態か、を考えたほうがイメージしやすいのでは?

Mikity:内面的なことに対して外部的刺激の総体、あらゆること。

ガクブチョー:情報は見えない、肌触りもない。だけど「ある/ない」という存在として認められる。
外からもたらされるもの、として話を進めよう。
高校のときに情報や情報処理の授業があった。でもパソコンやったな程度の記憶しかなくてうろ覚え。「情報」は明確にすぐに定義できないし、扱いについて学んだ経験もない。情報ってこう取りに行くんだよとか、発信するときにはこうするんだよなどと学習したことがない。それで果たして大丈夫なの?

//<対話>情報とどう付き合っている?もしくは付き合ってない?//

【ガクブチョーから一言】
情報と聞くと一番に「ニュース」と想起した。その他、SNSなど。
以前、知人から聞いた話だと彼女の会社でSNSから内部告発・拡散が起きた。SNSだけを読む限りかなりひどい書かれ方だったそうだが、実際にヒアリングをしたときそうした事実は認められなかったという話。こうしたときSNS、実際に聞いた話どっちを信じるか、それをどう伝えるかという課題と出逢った。判断の方法を勉強していなことにも気づいた。
情報に対して自分が、見たいものだけを見ているのではないだろうか?

Topic1:AとBの情報で迷ったときどうしている?

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Sくん:誰を信じたいか、ではないか?(いきなり結論)
鼎談の中で、新井和弘さんが鎌倉投信といういい会社にだけ投資するというぶっ飛んだことをやった話をしていた。投資会社なのに財務諸表などの数字をほぼ見なかったらしい。投資先を決めるときは、社長がいない隙を狙って従業員に話を聞いて決めたそう。決め手となった理由は一言「主観」。手間はかかっても実際の空気に触れて判断することが大事では?
大久保寛司さん(元日本IBM業務改革推進本部CS担当、人と経営研究所所長)の有名な発言に「言葉はごまかせる、雰囲気はごまかせない」がある。何を語るかではなくどう語るかで、その人が信用できるか判断する。
自分は最近頭で考えすぎないようにしている。日常で感じる違和感や気持ち悪さを大事にしている。

ガクブチョー:情報は外から浴びるものだが、選ぶのは自分という主体。広告などの一方的な情報は自分がしっかりしていないと呑まれてしまう。事実だけを伝えることはなく、そこには必ず誰かの何らかの意図が組み込まれている。
昔政治学科で報道を勉強したとき、新聞記者をやっていた先生が「中立に立て。新聞は中立です」と発言していた。とはいえ、新聞も見出しをつける時点で主観が入っているし、完全に中立な情報伝達はあり得ない。スマホの広告表示や電車の中吊り広告も一方的に目に入ってきてしまう。
そうしたとき情報を撥ね返す元気があればいいが、タフさがないと呑まれる。自分なりの軸を持つことが大事では?

Topic2:肉体を介さない情報はどうしている?

Sくん:コロナが始まってしっちゃかめっちゃかだなと思い、情報は遮断するところから始めた。この人だったら信じていいかなという人を何人か見つけ、絞った。偏るというというリスクはあるかもしれないけど、これだけ情報がしっちゃかめっちゃかだと追いきれない。

Mikity:2010年頃スマホが普及、数年後SNSが急速に普及した。自分も情報は遮断するようになった。旦那のスマホと自分のスマホのニュースフィードを見比べても違いすぎる。ここまで自分のアクセスが分析されてるなら公平性を保ちようがない。とはいえ何も知らないというわけにはいかないので、極力普段の生活の中で、スーパーに行って最近野菜が高いな、などと実生活の感性から判断するようにしている。

ガクブチョー:おすすめ機能はカスタムになりすぎて偏る。ある知人が陰謀論の映画ばかり観て、おすすめに表示されるものが陰謀論関係のものだけになり陰謀論者になるところだったそう……。選んでいるつもりで選ばされているという事態が起こり得る。ビジネスの仕組み上ターゲティングされている。
先日LINEの情報漏洩が大騒ぎになったが、そのとき知人が「設定で暗号化すれば大丈夫じゃない?」という意見を言っていたが信用できない。無料アプリだし、広告やユーザーデータを売ることで収益化しているはず。それでもLINEを使う、使わないの判断は自分が決めるしかないし、その結果を受け入れるしかない。ちなみに自分はLINEをほぼ使わず違うアプリを使っている。

Topic3:信頼できるソースを選ぶとは?

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Mちゃん:テレビを持っていないから自分は情報弱者だと思っている。知らないニュースが多い。選挙があっても誰に投票していいかわからない。SNSで知ることが多いけれど、フォローしてる人などの投稿から情報を知ると自分の好ましいニュースしか入ってこない。そこに気づけなかったら怖い。みんなは主観を育てるしかないよねっていうスタンス?

Sくん:すべてのことに判断はつかないので、戦略としては多様な友人を持つ。政治ならこいつ、お金はこいつ、コロナこいつ……。

Mikity:選挙前は購読している朝日新聞を読む。嫌でも目に入るのはYahoo!ニュース。選挙前は選挙オタクの友人としゃべる。旦那(雇用サラリーマンで男で生きているスタンスが違う)と議論もする。あとは日常生活で児童手当や医療費、スーパーの買い物などリアル生活から「生活しやすい?」と自分に問いかける。

ガクブチョー:学生時代ジャーナリストを目指していたとき、毎日図書館にあるだけの新聞を読んでいた。4月は色んな料金改定の時期。油やパンの値上げなどもこの時期に発表される。SNSは自分と同じ価値観の人が繋がる仕組みで、自分は情報収集のためだけにTwitterを使っているが、テレビなどとは齟齬が起こりすぎている(オリンピック中止問題など)。複数の情報源に当たることは大事。新聞も2~3紙見比べるといい。
そんなガクブチョーお勧めの媒体BBCはこちら↓

日本の報道の信頼性は弱体化している。BBCなど海外メディアの日本版は他国である日本に対して、スキャンダルや忖度がなく正直な印象。他にも日本で報道されない日本のトレンド、国際問題を読むことができる。(←確かに記録係Mikityも311後、通勤はいつもBBCラジオを聞いていたが毎朝『Fukushima nuclear power plant』という単語ばかり聞いていた。海外の関心は、津波ではなく原発なのだなと差異を感じたなぁ……)

Sくん:新聞社の報道は偏っていることに価値がある。どう偏っているのが明示してあると判断材料がわかりやすい。例えば、朝日新聞が安倍さんを褒めていたらよっぽどいいことした、読売新聞が安倍さんをけなしていたらよほどヘマした、など。
「中立です」といって関心や偏見を言わないのが最も危険だし信用もできない。中立という物の見方は人間である限り幻想では?自分がどう偏っているか、を認識することが大事。それができるとバランスがとりやすくなる。つまりメタ認知。

ガクブチョー:日本の新聞社の気持ち悪いところは「自分たちは中立です」と言っていること。世の中のジャーナリズムの常識は「自分はこういうスタンスです」と主張を持っている。例えばアメリカメディアはわかりやすくスタンスがある。自分たちは好戦的で戦争したいと主張するメディアもあれば、友好的に平和で仲良くしようと主張するメディアもある。
日本メディアは中立を謳い、その上で「なんとなく」雰囲気でけなしたり褒めたりする。または表現の量や記事の増減を変えるなど。

topic4:再び、AとBの対立意見に挟まれた!さてどっちをどう選択する?

Mちゃん:自分の主観・主張がしっかりしていないと、選択ができない気がする。Aの見方とBの見方があったときに混乱する。ひとつの物事に対して二つの意見があったとき、私はどこにいればいいんだろうと思う。色んな見方をできたほうがいいと思うけれど、みんなはどう?

Sくん:健全!それが起きないということのほうが、むしろ大事な情報をシャットアウトしているのでは。
混乱しているときは「問いの設定」が悪いことが多い。例えば最近緊急事態宣言の延長の可否の問題で「延長か解除か」という問いが主流になっていたが、両方一理あるからこそ混乱を拡大する。どこかテーマ設定が間違っている。AもBも正しそうなときは「緊急事態宣言を継続しながら経済を維持する方法はないのか、本当に両立しないの?」「宣言しても感染者数は減っていないから感染者数と宣言は関連があるのか?」など、別の問いの設定があるのでは。

ガクブチョー:意見がないことも意見。世の中すべての問題についてスタンスを持てるわけではない。例えばジャニーズの誰と誰が付き合っているとかニュースとして成立している一方で、自分は興味がない。政治に関しても、本気で意見がないのであれば投票する必要もないのでは?意見がないことも意見。

Sくん:関心はばらばらでそれぞれに得意なこととどうでもいいことがある。今日も話していて全員ばらばらだから話す意義がある。違う人生を歩んでいて意見、価値観が違うから対話が面白い。意見が正しい、間違っていると決めつけることも怪しい。「間違った言い方」は存在するだろうけれど、意見価値観の正否の判断はできないのでは?

Mikity:AとBで迷ったらZに飛ぶ。具体的な媒体はクリスチャントゥデイ(ガクブチョーが知ってたからウケたw)。自身のクリスチャン信仰もあるが、ABから飛んで異次元というか、場外の見方を知ることができる。
先日北朝鮮拉致被害者家族会の横田早紀江さんの祈り会に参加した。TBSが来ていたが、「祈り会」という宗教性は排除され「報告会」などと銘打たれて報道される。横田さん夫妻のクリスチャン信仰も隠されることが多い。現場に足を運ぶことも重要。
↓噂のクリスチャントゥデイ

ガクブチョー:より大きな価値観を考えてみる。例えば消費税増税減税のニュースが出たとき、「お金ってどれくらい大事かな」「お金と生活どっちが大事かな」「お金と命どっちが大事かな」とカテゴリを広げる。迷っているポイントのAのこの部分は良さそう、Bのこの部分は良さそうなどと考えて絞っていく。その上で自分はどっちよりかなと考えていく。
アメリカの銃規制も信念対立の話。銃規制賛成派は「命が大事」という考え方、規制緩和派は「自分の手で安全を確保することが大事」という考え方。

AとBで迷いが生じるときは、自分が何を感じているかわからないという可能性もある。忙しさや元気がないときは自分の感覚が鈍る。自分の意見を持つことはある程度自分に自信が必要かも。判断にあまりに迷走したら心の深いところのケアも必要かもしれない。

Mちゃん:自分の感覚が鈍くなるときがある。単純に自分がその物事に好きか嫌いかもわからなくなる。いいか悪いかもわからなくなる。

ガクブチョー:もしかしたらこれ自分の考えじゃないと思っている時点で健康的。気づかないで自分の意見だと思っているほうが不健康(親や世の中の意見にただ迎合しているだけ、など)。その上で自分の感覚を取り戻す、それに基づいて判断するのが練習になる。自分を大事にする、自分の思いを尊重するなどのプロセスで自己信頼を回復させる。そういった積み重ねのアプローチも大事。まあでも30代だから大丈夫だよ。

Sくん:気づかないほうが生きやすいって可能性もあるよ……。

ガクブチョー:生きやすいまま死んだらもう1回来世が来るよ。今生やり残したことは来世に来るよ。

Mikity:自己信頼への揺らぎは歳とったせいか今は大丈夫になってきたかな。大学生のとき911、アフガン戦争が起きてあのときは足元が揺らいだ。授業中、米軍機がひっきりなしに窓から飛んでいるのが見えて不気味だった。あまりに世界が動きすぎていてふらふらしていた。今そうした揺らぎがないのは年とったせい?

//これから情報とどう向き合うか//

ガクブチョー:まったく受け入れられない意見もとりあえず聞こうかなと思うようになった。例えば森さんの発言を擁護していた意見(「お年寄りだから仕方ない」など)が存在していたが、賛成できないがあるにはある。とりあえずそういった人の立場に立って考えてみようと最近変化している。

Mikity:Webライティングの仕事をするようになって加害者意識を持つようになった。特にGoogleのアクセス解析有料ツールを運用し始めて、人の行動をここまで監視できるのかと驚いた。自分の書いていることが人を騙しているとしか思えない。その加害者意識とどう折り合いをつけるかが課題。あと、子供(7歳)にどう情報に向き合うかを教育するのも課題。両方、今は考える時期だと思っている。

Sくん:情報は過渡期。情報を得るためにお金を出すのではなく、押し付けるためにお金が動くように変わっている。その洪水の中でどうすべきかと……。自分の頭で徹底的に考える時期、考えずに感覚を大事にする時期と、その振れ幅の中で考えていくしかないのかな。そのうち見えてくることを期待しつつ。

Mちゃん:非常に勉強になりました。ありがとうございました。信頼できる情報源の確保、信頼できる価値観を育てて行こうと思いました。

//ガクブチョーの〆//

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ずっとこのトピックは話したかった。
私自身も情報に対しては偏っていると思っていて、1つの情報を選択することは別の情報を否定することと同義だから、私が思うAを選んだらそれ以外の人と関われないと思っていて、それでいいのかと悩んでいた。
情報が洪水のように溢れる昨今、その中で何を選びたいか、何を好きかの主体性を再考することは大事だなと思った。そのためにも専門家や友人をたくさん持ちたい。
最近広告が多すぎて公害だと思っている。情報源を絞るのも大切かと思う。

次回のトピックは「オリンピック対策委員会」です。
いかにしてオリンピックをやり過ごすか。みんなで作戦会議をしよう!


【お問い合わせ先】
◎YAMI大 U-35くらい学部
参加費無料。まじめに楽しくがモットー♪
学部へのご質問、お問い合わせ、見学希望の方は下記よりご連絡ください♪
u35.yamidai☆gmail.com (☆→@)
公式ウェブサイトはこちらです
―書記係からのコバナシ―

作戦会議中、思い出せそうで思い出せなかったあるNetflixのドキュメンタリー番組がある。しゃべり終えてから思い出した。
監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影
情報に煽られていると思ったらまず観てほしい。Netflixオリジナルドキュメンタリーは、受信料払ってるN●Kのドキュメンタリーよりよほど作りこまれて質が良いから。
昨今「スマホ脳」アンデシュ・ハンセン著(新潮社)が10万部突破のベストセラーになっているが、上記のドキュメンタリーはそれを映画化したような作品である。
我らがどのような仕組みでスマホ中毒にされ、ワンクリックするたびどれほど行動を監視・操作され、果ては致命的な健康被害をもたらすのかを克明に描き出している。
その端くれとして記事という形で情報発信している私も、Googleなどの有料解析ツールの精緻さにはマジで驚いた。ネット記事など所詮釣りだし、私は人を騙すように記事を書いてただ煽ってる。
なんせ、YAMI大のこの議事録タイトルも極力ショッキングでインパクトがある&グーグルに認識されるものを選んで私自身が選んでるんだからな!
アクセスさえ稼げれば情報の整合性などどうでもよく稼げる、そんな時代である。
だから私はクリスチャントゥデイを見る(←そこかよw)。

記録・文責:F.MIKITY

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