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小さな声が、京都の未来をつくる │ 12/12 U35-KYOTO交流会

京都の概ね35歳以下の多様なプレイヤーが集い、これからの京都を描く、U35-KYOTO。
私たちの大切な活動のひとつに、「交流会」があります。

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開催からすっかりと間が空いてしまいましたが……。
今回の記事では、昨年12月12日に行われた交流会の様子をお届けしていきます。

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「やっとできるよ U35-KYOTO 大交流会」。
そう、私たちもこの日をずっと待ち望んでいました!

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会の冒頭では、プロジェクトマネージャーの仲田匡志と原田岳より、U35-KYOTOの概要と活動実績・予定を改めてご紹介。9月には京都橘高校で出前授業をし、この日も生徒さんが会場に来てくれていました。こうして、ひとつひとつの縁がつながっていくのが嬉しいです。

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プロジェクトの進捗紹介としては、2名の方に登壇いただきました。

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まずは、ニジノタネプロジェクトの代表を務める五十嵐光江さん。右京区を中心に、ひとりひとりの住民が持つ「やりたい!」という声を集め、実現できるようにと取り組んでいます。

「虹は多様性の象徴、種は主体性の象徴としてこの名前をつけました。先日は、子どもたちに体験の場をつくりたいと、小学校1年生の子にはじめてのおつかいをしてもらう企画をしました。今後はここにいらっしゃる皆さんと一緒に、体験できる場や学べる場所をつくってみたいです」。

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2人目は、京都観光再生委員会を立ち上げようとしている大倉択磨さん。前回7月の交流会に続いて登壇いただきました。

「持続可能な観光のあり方を考えるプロジェクトを進めています。以前U35-KYOTOで出会った方のところにも、実際にヒアリングをしに行かせていただきました。ひとりでやることの限界も見えてきたので、この場で協力してくださる方を募りつつ、活動を展開していきたいと思っています」。

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この後は、「KYOTO-COMMONS」と命名されたワークショップ。
京都に関わる皆さんが、より主体的に京都の街づくりのために行動し、巻き込まれるきっかけをつくることを目的としています。

また、どのように問題提起をしたら良いかというひとつのデモンストレーションとして、京都市選挙管理委員会事務局の入口晴圭さんに登壇いただきました。テーマは、「若者の投票率」についてです。

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「現状として、60〜79歳の投票率は約65%なのに対し、18〜35歳は33%
(第25回参議院議員通常選挙における年齢別投票状況(総務省選挙部)による)。このままの状況だと、若者の声が政治に届きにくくなります。どうせ選挙に行っても変わらないと考えている方もいるかもしれませんが、『誰かが変えてくれる』なんてことはなく、『私の一票』がないと変化は生まれません。なぜ投票しないのかという理由や、投票したくなる仕掛けの作り方を議論できたらと思っています」。

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入口さんに発表いただいた後は、「京都でフリーランスの仕事を増やすには?」「地域に新しいカタチの寺子屋を作りたい!」など、7つのグループに分かれて討論をスタート。前半後半に分かれて、それぞれ興味がある課題について深堀り、その後は話し合った解決策を全体で共有しました。

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それぞれのグループでの発表を、少し紹介してみたいと思います。

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女性が自分らしい生き方と働き方を選択できる社会について

「色々なジェンダーの問題はありますが、出産や育児をしなければいけないタイミングであっても、相互に助け合える環境が必要だと思います。その中でコミュニティというキーワードにたどりつきました。会社や地域、サードプレイスなどの場所がありますが、地域の中でU35-KYOTOのようなコミュニティが増えていけば嬉しいです」。

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地域に新しいカタチの寺子屋を作りたい!

「風通しが良い社会をつくるには、子どものうちに地域との関わりをつくることは必要だと話し合いました。地域の関係が、そのまま地元への愛着につながっていくと思います。地域の人に話しかける最初の一言は何が良いんだろう、というところでタイムアップになってしまったので、また皆さんから教えてもらいたいです」。

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京都でフリーランスの仕事を増やすには?

仕事を増やすには、まず人とのご縁が大切です。人と出会うのは、コワーキングスペースに出入りしたり、SNSでつながったりと色々な方法があります。話し合いの中で良いなと思ったアイディアは、イベントに参加するだけでなく、自分自身が企画をしてみること。目的を持って人に会いに行くのも大切ですが、会いたい人にふらっと会いに行くのも良いのかなと思いました」。

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高校生ならではの価値観で、京都市の経済にイノベーションを起こせるか?

「まず、高校生の価値はどんなものがあるんだろうと話し合いました。例えば、3、40代は仕事でどうやって成果を出して稼いでいくか、20代は自分のやりたいことをどうやってやるか、社会に貢献できるかなどが、価値観のひとつとしてあがってくると思います。高校生では、エシカルな消費に興味がある人が増えているなと感じています。そうした価値観にニーズを持っている企業や団体とマッチングしてもらう機会を増やしていけるよう、引き続き行動していきたいと思います」。

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京都市の財政問題について考えたい!

「民間の企業や人間が、財政問題に直接アプローチしていくのは難しいと思います。ただ、ゴミの分別をすると焼却費用が削減できたり、健康的に過ごせば医療費を使わずに済んだりと、私たちにもできることがたくさんあります。もっとそういったアクションを広めていく必要があるなと感じました」。

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京都北部にある、天橋立阿蘇海の環境問題に関わる人を増やしたい!

「阿蘇海では、牡蠣が繁殖しすぎて景観が害される問題が起きています。社会問題に関心がある人にしか、なかなか認知されていません。SDGsの目標とも関連し、2030年までに牡蠣を何トン採れば良いかなど、目標を定量化して行動していくことが大切だと考えました」。

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京都の若者の選挙率を上げるにはどうしたら良いか?

「政治が問題解決に直結するという実感がない、政治に興味がないなど、様々な問題点があると思います。例えば大阪の都構想のように、自分の生活がこの選挙で変わるんだ、という実感を持てる場面も少ないのかもしれません。それには若者が候補者の状況を知ったり、話し合ったりする機会をつくることが大切だと考えます。行政とも協働して、自分の声が政治に反映されていくという成功体験があれば、政治や選挙の関心に結びついていくのではと話し合いました」。

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コロナ禍で苦しい状況が続いている中、こうして顔を合わせて話し合える場はとても貴重になりました。オンラインでの交流も良いですが、やはりリアルの場が持つ熱気、活気は格別です。

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今回もお集まりいただいた参加者の皆さま、会場を貸し出してくださった京都リサーチパークの皆さま、本当にありがとうございました。

「やりたい!」という声を上げたり、その仲間に加わってみたり。また、U35-KYOTOの公式Slack(チャットサービス)でも、様々な相談や議論が重ねられています。

プロジェクトの大きさは問いません。例え小さな声であっても、それらが次々と生まれていくことで、京都を盛り上げていくきっかけが増えていったらと思います。

「U35-KYOTOに関わってみたいな」と、少しでも感じられた方、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。その小さなアクションが、きっと京都の未来に繋がっていくはずです!

※本記事は京都市の委託に基づくものです。

文・写真:小黒 恵太朗

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