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映画「恋のいばら」のこと、東京現代美術館「柔らかな舞台」のこと、JCIIフォトサロン「東京1930年代」のこと、

1月×日
TOHOシネマズ日比谷で「恋のいばら」(城定秀夫監督)
がんばってひねったストーリーを作りました、って感じがする作品。
どんな映画だって脚本には色々と工夫があるのだろうが、それがあまり前面に出てしまうとちょっとな・・・。
登場人物もそう。
わりと重要な役回りのおばあさんが出てくるのだが、これがもうこのストーリーのためにひねり出されたキャラクターのような気がしてしまって・・・。
そこら辺が気にならなければ、面白い話だと思えるかも。

ロケーションは良かった。

1月×日
東京都現代美術館へ。
この美術館は初めて。
行きは東西線の木場駅から、右手に木場公園を見ながら歩いて15分ほど。
すごく立派な建物。
クリスチャン・ディオール関係の展覧会をやっていてそちらの方に人が並んでいる。
ただ今日見に来たのは「ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台」

6つの映像作品が中心。
事前に紹介文を読んだ感じでは、林芙美子と宮本百合子を取り上げた「彼女たちの」という作品が面白そうかな、と思っていたがあまりピンと来ず、逆にまったくノーマークだった「ふたつの石」・・・1930年代にソビエトで、戦後はオランダで活動した二人の女性についての作品・・・にひどく惹かれるものがあった。

帰りは都営新宿線の菊川まで歩く。
木場より若干近いかな。
この辺りに来るといつも「平らだなあ、それに道路がまっすぐだなあ」と思う。
東京の西の方に住んでいると、あまり出会わない景色だ。

菊川の駅の近くに映画のポスターが。
ドン・シーゲル映画祭!?
調べるとStrangerというミニシアターらしい。
49席というのはまた小さい。
ミニミニシアターといった感じ。
ラインアップは魅力的だが、菊川かあ・・・遠いなあ・・・。

1月×日
半蔵門のJCIIフォトサロンで「桑原甲子雄・濱谷浩 作品展/東京1930年代」

入場無料。
撮影禁止。
図録を1000円で買ったのでまあそれが入場料みたいなものか。
桑原甲子雄と濱谷浩は幼馴染だそうだが、濱谷浩はプロの写真家となり、桑原甲子雄はアマチュアとして写真を続けたらしい。
写真のことは良くわからないが、そう言われてみると、濱谷浩の写真の方が構図とかがきっちりしていて「作品」という感じがあり、桑原甲子雄の写真はどちらかと言うとスナップショットみたいな感じに見えてくる。
そしてこの時代の空気、みたいなものに興味がある自分からすると、桑原甲子雄の写真の方が魅力的に感じた。

満州パン(4個10銭)、防弾パン(10個10銭)だったらしい。
世田谷の古着屋さん
1930年代も後半になると戦争の色が濃くなってくる。
右下の写真には「勝って来るぞと勇ましく」の歌が。
「思へば今日の戦闘に、朱に染まってにっこりと、
笑って死んだ戦友が、天皇陛下萬歳と、
のこした聲が忘らりょか」
「喫茶の気軽さとカフェーの濃艶とを兼ねた情熱工場」
「コーヒー一杯でも朗らかに、うるとら娘のハリキリサービスを」
うるとら娘のハリキリサービス・・・・・・。


この小さなギャラリーは去年の夏、「ヒロシマコレクション」というのを見に来て初めて知った。
その時、帰りに千鳥ヶ淵戦没者墓苑に寄ったので、今日も寄ってみた。

去年の夏
今年の冬

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