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デイヴィッド・ボウイの10曲

1月10日はデヴィッド・ボウイの命日。
ボウイを初めて聴く人に贈るつもりで、自分が好きなところから10曲を選んでみました。

ボウイも世を去ってから8年。
最近になって音楽に興味を持ち始めた若い人にしたら、知らなくても不思議はないし、名前は耳にしたけど聴いたことはない、という方々も多いはず。
そこで、まずはここだけでも、本当は5曲だけに絞ろうともしましたが、10曲40分弱なら何とか再生してもらえるのではなかろうかと。

私自身、中高生のときにロックに夢中になり、右も左も分からないながら好奇心だけは携えていた時期がありました。
そういう形成期に入り口が複数あることは重要だと今は考えていて、「分かっている」人同士で深掘りしていく会話の楽しさも理解しているつもりですが、いかに間口を広げるかも同じぐらい大切だと思っています。
10代の頃、私の魂を救ってくれた音楽(と、それを流してくれたラジオ)に対して、発信する側の片隅にいる今、できることとは。
格好つけて言えば、もがき苦しんでいた高校生の頃の自分へ放送している。
根底にそういう思いは常にあります。


よって、超入門編であり、ベスト盤をさらに抽出したような"best of best"的な並びになりましたが、それでも私なりの色は隠しきれず出ていると思います。


Remembering David Bowie / デイヴィッド・ボウイ追憶
David Bowie (January 8, 1947 ~ January 10, 2016)

  1. “Changes”『Hunky Dory』(1971)

  2. "Suffragette City"『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』(1972)

  3. “Soul Love”『The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』(1972)

  4. “Sound and Vision”『Low』(1976)

  5. “Golden Years”『Station to Station』(1976)

  6. “Ashes to Ashes”『Scary Monsters』(1980)

  7. “Let’s Dance (Single Version)” (1983)『Nothing Has Changed.』(2014)

  8. “All the Young Dudes” (1972)『Nothing Has Changed.』(2014)

  9. “Life on Mars?”『Hunky Dory』(1971)

  10. “Heroes”『Heroes』(1977)







さて、ここから先はもう少しだけ進めて、David Bowieを私がどう触れてきたか駆け足で。
8年も経って、ようやく向き合えたな、という感慨はある。ファンではあるけど、熱狂的というほどではない。それでも、このぐらい時間のかかることなのだなぁ。

私にとっては『Ziggy Stardust』の人、がまず第一に来る。今でも、もしかしたら最も深い影響を受けた10枚のうちに挙げられるかもしれない。

今回、各種ベスト盤を中心に聴き返してみて、やはり初期はフォークとポップスの間ぐらいの音楽性なのだなと感じた。
ちなみにアルバムとして最初に聴いたのは『Hunky Dory』。
ミック・ロンソンというギタリストが加入し、研ぎ澄まされたロックンロールと化していく。彼の貢献は非常に大きい。この時期における最大の成果が『Ziggy Stardust』だろう。

言わずもがなの『Station to Station』、『Low』、『Heroes』は実験的な側面もあるが文句なし。実際は1970年代を中心に編まれたベスト盤でよく聴いていたものだが。

『Scary Monsters』は大学時代に学友が貸してくれたが、あまり理解できていなかった。でも今聴き直すと力強いし、この一つ前の『Lodger』辺りから再びボウイの世界に入っていけるかもしれない。

1980年以降はテンションが落ちるボウイ(と私)だが、曲単位で見ると決して捨て置けないものもある。”Loving the Alien" (1984)とか。
最大のヒット曲らしい“Let’s Dance”を楽しめるようになったのも、つい最近のこと。

リアルタイムで買ったのは『1. Outside.』(1995)、何だか焦点が定まらない
内容で、続く『Earthling』(1997)はラジオで聴いてカッコ良いと思ったものの購入までは至らず。

2004年の来日公演に行くにあたって、『Reality』(2003)は聴いていた。
結局、私が観れた最初で最後のボウイのライヴだった。惜しげもなく代表曲を網羅し、無駄を削ぎ落とし引き締まったロック・ショウで、今も記憶は鮮明。

半券は全て取っておく主義。


このツアー後、体調のこともあり長い休止期間に入る。
そして復活してからの『The Next Day』(2013)も未聴、遺作となった『Blackstar』(2016)も一部をラジオでチラッと聴いただけ。

要するに楽しみはまだだいぶ残されている。
一通り聴いた後に選ぶ10曲は、また違ったものになるはず。

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