2021/02/10日記 103×60×24

何書こうかなとうだうだ考えながら本日も10分で燃え尽きる大きさの火蓋が切って落とされる。時間というのは有限で、1日24時間では足りないということをここ数ヶ月顕著に感じる。70時間欲しいというのは決してジョークではない。一日70時間あったら良くないですか。毎日15時間ぐらいぐっすり眠ってパワーをみなぎらせながら活動できるのではありませんか。

今の僕はそう思うのだけれど、例えば精神を病んでいる人などからしたら一日70時間もあったらすごい死にたくなるだろうなと漠然と思う。寝ても起きても何分待てど何年経てど絶望するほど今日が長いのだ。ぜってー嫌だろうな。丁度さっきこん谷の「夢遊病者は此岸にて」の「君を殺してしまった今日でさえも『明日と』変わらない今日で」って歌詞がすごいという話をフォロワーとしていた。昨日と変わらない今日だ、なんてサルでも書ける。今日と変わらない明日を自覚することはそれ自体非凡だ。たとえば今日人を殺したところで明日がまたどうしようもない日なのはわかってるけど、今日ぐらいは、そう思ったのに、という願いの果てで出た言葉のようで、本当に切れ味の鋭い言葉を扱えるなぁと感嘆してしまう。昨年梅雨頃にそういう、こん谷の垢抜けないながらめちゃくちゃ非凡に突き刺さってくる歌詞に出会い、「今まで自分が良しとしていた歌詞は何だったのか?」と衝撃を受けて実はかなり長いこと隠れスランプに陥っていた。彼の才能に触れてしまったせいで何も納得いくものが出来ず過ごす一日は割と地獄だった。そういう遣る瀬無い気持ちをことごとく彼の曲で洗われた。あの日々がもし一日70時間で回っていたら発狂して通り魔でもやっていただろうな。恐ろしいことである。やっぱり一日は24時間ぐらいがこざっぱりしていて有難いかもしれない。

で、結局そのスランプをどう抜けたかというと。僕はスランプの間も何やかんやで歌詞は書き続けていた。納得がいかないからすぐ消したりボツったりしたけど、いつかまた曲をつけて出せるかもしれないと思って書きまくった。当然ますます「書きたい歌詞、良い歌詞は何か?」とわからなくなる。それでも書いた。最終的につい最近「もしかして彼の歌詞を一旦真似てそれっぽく書いてみたら気が済むのでは?」と思い至り、実践した結果、スランプから抜け出せた。上手くいけば今年の秋までにそんな制作秘話を隠し持った曲が出ます。ギター効いてます。BPM103とか、割とゆっくりした曲なので聴いた日はちょっと一日が長く思えるかもしれない。わかんない。僕は誰の一日が引き伸ばされようが知ったこっちゃないけれど、とりあえず作品をたくさん作りたい。時間もっと欲しい。やっぱり一日70時間でいきませんか?

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