「売れる本づくり」という呪い
のっけから、ツッコミが入りそうなタイトルである。
ここ最近、ずーっっと、もんもんと考えていることについて言葉にしてみる。
出版業界で「売れる本をつくる」というのは、華々しいことだ。Jリーグでいうと、ゴールを決め、得点ランキング上位に入るようなもので、その結果をもって、待遇が上がったり、上位チームに引きぬかれたりもする(ステップアップ)。そもそも担当本が「ベストセラーになる」とは、著者・制作スタッフ・販売すべての関係者の、その努力が報われる、すばらしい瞬間であり、めざすべき