Takahiro Yamada

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    LabBase プラットフォーム開発本部から開発情報をお届けします。 現在Zennに移行しています。 https://zenn.dev/p/labbase

最近の記事

wasm-bindgen を利用して Rust な Cloudflare Workers で D1 を利用する

Cloudflare Workers は Cloudflare の Edge Network 上で動くサーバーレス実行環境です(似たものとして AWS の Lambda@Edge が挙げられます)。Cloudflare Workers では D1 という SQLite ベースのリレーショナルデータベースが利用できます。D1 はまだ Alpha 段階であるため、本番環境での利用は避けるべきですが、今後 Edge で構築・完結するアプリケーションの幅が広がっていくのではないかと思

    • Chrome 便利ツール NetLog を利用した問題判別

      最近社内メンバーが特定のサイトを開くことができないと相談を受けました。詳細をヒアリングしてみると、 当時その事象が発生しているのはその人だけ Chrome のみで発生、Safari では再現せず ブラウザ・OS 再起動やシークレットウィンドウ(拡張機能は無効化)で開いても再現 Chrome 開発者ビューでネットワークタブを開くと、タイムアウトが発生している ネットワークのスピードテストでは上り下りとも 50Mbps 程度 といったような状況でした。正直この時点では

      • Rust on Lambda (Container image) を X-Ray でトレーシングする

        Lambda (Container image) で動く Rust アプリケーションのボトルネック分析をした際に、X-Ray を使ってトレーシングしてみたのでその設定について紹介したいと思います。 トレーシング アプリケーションの挙動を知りたい場合、テキストとして何らかの情報をログに出力することで分析ができますが、トレーシングを利用することでより便利に分析ができます。例えば非同期実行されるアプリケーションの場合、ログの出力順序は意味をなさなくなり、連続するログは同じコンテ

        • Grafana Mimir 入門

          以前の記事で AWS の Amazon Managed Service for Prometheus について触れました。Amazon Managed Service for Prometheus は裏側で Cortex という OSS が利用されているとのことで、Cortex について調べたところ Grafana Mimir というものが登場していることがわかりました。 Grafana Labs によれば Grafana Mimir は Cortex の後継となるもので、ス

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        記事

          Amazon Managed Service for Prometheus を Prometheus Operator と利用する

          以前こちらで Amazon Managed Service for Prometheus を利用してみた記事を書きました。今回は Amazon Managed Service for Prometheus にメトリクスデータを投入する際の AWS 認証 AWS Signature Version 4 を利用して、更にメトリクスデータ投入する際に Prometheus Operator を利用した構成で試してみたいと思います。 Prometheus の AWS Signatu

          Amazon Managed Service for Prometheus を Prometheus Operator と利用する

          EKS の SNAT の挙動から学ぶ EKS ネットワーキング

          こんにちは、株式会社 POL のエンジニアの山田です。 今回は、EKS のネットワーキングについてハマった点を共有したいと思います。 内容としては「そんなのドキュメントに書いてあるだろう、ドキュメントよく読め」系なのですが、この挙動を調べているうちに雰囲気でしか理解していなかった EKS 上のトラフィックを Pod にルーティングするために Amazon VPC CNI が何をしているかについて理解することができました。その過程を共有したいと思います。 やろうとしたこと下記

          EKS の SNAT の挙動から学ぶ EKS ネットワーキング

          2021 年ゆくインフラくるインフラ

          こんにちは! 株式会社POL テックカレンダー Advent Calendar 2021 23 日目担当の山田です。前回の記事はこちらで、我らがゲバさんによる AWS Amplify のコントリビューションのための記事でした。 今日は年末ということもありまして、2021 年のインフラ観点での振り返りと、現在・今後の取り組みについてお話したいと思います。 1 年間の振り返りKubernetes 環境 POL で提供しているサービスは AWS EKS もしくは AWS Am

          2021 年ゆくインフラくるインフラ

          Algolia を利用した全文検索エンジンリプレイスの取り組み

          こんにちは、株式会社 POL でエンジニアをしている山田高寛です。 株式会社 POL では研究を頑張る理系学生のための採用プラットフォーム LabBase を開発・運営していますが、今回はその LabBase で利用している全文検索機能をリプレイスして、Algolia を導入した取り組みについて共有したいと思います。  LabBase の全文検索LabBase は理系学生を採用したい人事担当者の方が学生を探してスカウトを送るサービスです。LabBase では全文検索を用意し

          Algolia を利用した全文検索エンジンリプレイスの取り組み

          プライベートな EKS のコントロールプレーンにローカル環境からアクセスする

          EKS コントロールプレーン EKS のコントロールプレーンへのネットワークアクセス方法は、「パブリックエンドポイント経由」と「プライベートエンドポイント経由」の2種類存在します。パブリックエンドポイントを有効化しているクラスタについては、インターネットを経由して手元のラップトップなどローカル環境から EKS のコントロールプレーンへアクセスして、Kuberentes API を実行することができます。更に、パブリックエンドポイントでは接続できるクライアント IP アドレスを

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          AWS SSO を利用した AWS 認証情報

          POL では AWS SSO を利用して各 AWS アカウントへのログインや認証情報を管理しています。今回は AWS SSO を利用した AWS 認証情報管理の詳細と工夫点について共有したいと思います。 AWS マネジメントコンソールへのログイン AWS SSO 管理下では、AWS マネジメントコンソールへログインする際には、はじめに下記画像のような AWS SSO のユーザーポータルにアクセスします。 その後、ログインしたい AWS アカウントの “Managemen

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          Aurora MySQL スロークエリログの解析

          Aurora MySQL スロークエリログの可視化について試してみたので共有したいと思います。 Aurora MySQL とは AWS が提供しているMySQL と互換性のあるリレーショナルデータベースサービスです (PostgreSQL 互換エディションもあります)。 Aurora ではスロークエリログを出力することができますが、出力先として CloudWatch Logs を選択することができます [1]。 ※ Aurora MySQL スロークエリログを Cl

          Aurora MySQL スロークエリログの解析

          AWS CDK を用いてサーバーレスな GitHub App を作る

          こんにちは 株式会社 POL プロダクト部の山田です。 今回、AWS CDK を使って、API Gateway + Lambda な GitHub App を作成したので内容を共有してみたいと思います。 下記で紹介するコードは下記 GitHub 上でも公開していますので、必要に応じて参照してください。 https://github.com/tyrwzl/aws-cdk-github-app-sample AWS CDK で API Gateway + Lambda の

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          Amazon Kinesis Data Firehose を用いた Amazon SES 送信イベントの解析

          こんにちは 株式会社 POL にてエンジニアをしている山田高寛です。 今日は Amazon SES の送信イベントを解析して、SES から送信したメールの開封数やクリック数を計測する方法について紹介します。 背景SES は送信、配信、オープン、クリックなどといったタイプの E メール送信イベントを発行し、Amazon CloudWatch や Amazon Kinesis Data Firehose にイベントを送信することができます [1]。 例えば、これを利用して開封

          Amazon Kinesis Data Firehose を用いた Amazon SES 送信イベントの解析

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (3/3) ~メトリクス・ログ編~

          こんばんは。 株式会社 POL にてエンジニアをしている山田高寛です。 EKS 移行話の第 3 部を語りたいと思います。 今回はメトリクス・ログ収集基盤の構築についてです。 メトリクス・ログ収集基盤の構築EKS 移行に伴い、メトリクス・ログ収集基盤も刷新しました。今までは CloudWatch に全てを任せていましたが、CloudWatch カスタムメトリクスの料金が意外と高くつくので CloudWatch から Grafana + Prometheus 環境に移行しました

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (3/3) ~メトリクス・ログ編~

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (2/3) ~デプロイ編~

          こんにちは。 株式会社 POL にてエンジニアをしている山田高寛です。 EKS 移行話の第 2 部を語りたいと思います。 今回は Kubernets リソースのデプロイ編です。 Spinnaker による DeployPod などの Kubernetes リソースのデプロイには Spinnaker を採用しました [1]。Spinnaker は Netflix が開発した Continuous Delivery (CD) プラットフォームです。Spinnaker は AWS

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (2/3) ~デプロイ編~

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (1/3) ~移行概要 & EKS クラスタ作成編 ~

          おはようございます。 株式会社 POL にてエンジニアをしている山田高寛です。 以前「Amazon Personalize を利用したレコメンドシステムの構築」という記事でチラッと出した、Kubernetes への移行について話します。 株式会社 POL では理系学生に特化した採用サービス LabBase を運営しております。このサービスのインフラ構成は ConoHa の VPS → AWS Elastic Beanstalk と変化してきました。(この辺りの話は同じプロダ

          Elastic Beanstalk から EKS へ移行した話 (1/3) ~移行概要 & EKS クラスタ作成編 ~