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「ぽん酢」と聞いて思い浮かべる液体は何色か。

みなさま、こんにちは。
クリエイティブ部の新保です。

突然ですが前段なくいきなり本題に入ります。みなさまは「ぽん酢」と聞いて思い浮かべる液体は何色でしょうか。ほとんどの方は「茶色」や「黄褐色」、「焦茶」といった濃い赤系の色を思い浮かべると思います。私もそのひとりです。

さて、それらが「ぽん酢」の色として本当に正解でしょうか。黄色系を思い浮かべた方はいますでしょうか。「何を言ってやがるんだ…」と思っている方、そのままグーグル先生で画像検索をしてみましょう。あなたが思い浮かべている「ぽん酢」は「味ぽん」であり、本当の「ぽん酢」はまた別物なのだということが分かるかと思います。

先述の通り、私の中でも「ぽん酢」は「味ぽん」なのですが先日こんなやりとりがありました。

とある週末の夕食どき。おかずはサンマの塩焼きです。醤油か「ぽん酢」か迷うところですがその日の気分は「ぽん酢」。冷蔵庫から「ぽん酢」を取り出すとその日分の量として足りるか足らないかという際どさ。取り急ぎはその分で済ませますが、次回以降のために新しいものを買っておく必要があります。妻に『ぽん酢ないから買っておいて』と伝えると『メモにぽん酢と書いておいて』との返答。仰せのままにとメモに「ぽん酢」と記載。至って普通のやり取り。苦せずして私は新たな「ぽん酢」を得る訳ですが、世の中にはそう簡単にことが進まない方々もいるようで。

とある記事を読むと「ぽん酢買ってきて」と奥さんに言われた通りに「ぽん酢」を買って帰ったら『なんでぽん酢を買ってくるの。味ぽんで良かったのに。細かく説明しないと分からないのね。私が買いに行けば良かった』と怒られたそう。

旦那さん的には間違った買い物をしていないのに、怒られる。『細かく説明しないと〜』なんて最早ぽん酢とあまり関係ない小言まで。普段も色々と言われているんだろうな、なんて同情しちゃったり。この夫婦の場合、奥さんの中での「ぽん酢」はいわゆる「味ぽん」であり、旦那さんにとっての「ぽん酢」は言葉の通りの黄色い液体の「ぽん酢」だった訳です。

旦那さん(受託者)的には何一つ間違ったことはしていないのに、奥さん(発注者)は全く満足していない。少しの行き違い(コミュニケーションロス)がアウトプットや発注者の満足度に大きな影響を及ぼす良い例だなと感じるエピソードでした。(自分だったらこうしたのに〜といった後出しジャンケンは割愛)

次も同様に「ぽん酢」にまつわるエピソード。
とある居酒屋の店長さん。「味ぽん」を頼むはずが大量の「ぽん酢」を注文してしまったというもの。「味ぽん」であれば魚や肉料理にかけて消費は簡単そうですが「ぽん酢」だとそうはいかない。困っちゃったと頭を悩ませた結果、レモンサワーがあるなら「ぽん酢」サワーがあってもいいじゃないって商品化したらバズっちゃったというお話し。販売元のミツカンもその人気にあやかりたいと販促グッズをつくっちゃったり。これがまた結構オシャレでかわいい。コピーも気が利いていて「ぽんっと背中をお酢サワー。味ぽんじゃない方の、ぽん酢です。かんきつ果汁と醸造酢、さわやかな味と香り。」と、年中飲めそうな雰囲気が感じられます。

誤発注がきっかけで商品化まで漕ぎ着けちゃう、ピンチをチャンスに変えられる柔軟な思考。ビジネスチャンスはこういったところに転がっているんだなと考えさせられるエピソード。

なんだか「ぽん酢」サワーの事を調べてたら飲みたくなったということで、公開されているレシピを見てみると「ぽん酢」2:焼酎3:炭酸水7の比率。自宅には焼酎はあるし、炭酸水もある。あとは「ぽん酢」を手に入れるだけ。会社帰りに最寄りのスーパーへ寄って『「味ぽん」じゃない方の「ぽん酢」ください!』と店員さんに告げて連れられた場所が「味ぽん」コーナー。『「味ぽん」じゃなくて「ぽん酢」ありますか?』と改めると、指さされたのはミツカン以外の「味ぽん」、そして、『こちらになります!』と自信満々なドヤ顔。そんな顔されちゃったら「ぽん酢」と「味ぽん」の違いを細かく説明する気も失せちゃいました。

ということで、今回は「ぽん酢」を題材にしたコミュニケーションエラーとビジネスチャンスのお話しでした。

「ぽん酢サワー」結構美味しいのでオススメです。
それでは、また。

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