手法として色彩をあえて制限したモノクロ映画3選
お久しぶりです。
映画の藤井です。今回はモノクロ映画を集めてきました。
ただ、昔のモノクロ映画ではなく「手法として色彩をあえて制限したモノクロ映画を
3選」ピックアップしてきました。鮮やかな色彩の映画が当たり前となった今、
あえて、モノクロの映画を見るのも新鮮なのではないでしょうか?
それでは、さっそくご紹介させていただきます!
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まず、一つ目はジム・ジャームッシュ監督の「コーヒーアンドシガレッツ」です。
こちらは2003年に公開の映画で、コーヒーとタバコにまつわる11エピソードを
集めたオムニバス形式の映画になります。
登場人物がタバコとコーヒーを嗜みながら一癖ある会話を繰り広げていくだけの
映画で、会話も魅力的なのですが、この映画で注目すべきは映画内のセットの
レイアウトなのです。チェック柄のテーブルに配置されたコーヒーやシュガー、
タバコの全てが美しく見えるように計算された上で配置されています。
画像では、分かりませんがコーヒを注ぐ音、混ぜる音、カップを置く音も心地よく
迫力がある映画とは言えないにもかかわらずつい見入ってしまう不思議な映画です。
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2つ目はコミック原作で2005年公開の「シン・シティ」です。
この映画はクエンティン・タランティーノが監督として関わっている映画であり、
タイトルから分かるようにかなりハードボイルドな世界観の映画なのですがそんな
映画の雰囲気とモノクロの映像がかなりマッチしていてカッコイイ映画だと感じて
いただけると思います。この映画が他のモノクロの映画と異なる点は、画像から
分かるようにモノクロ画面に1色だけ鮮やかな色が使われているという点です。
ドレスだけ鮮やかな赤が使われていたり血飛沫だけ鮮やかな赤が使われていたり
など、色を制限することにより、画面にコントラストをもたらし注目すべき点を
効果的に印象付けています。
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最後は邦画で2015年公開の「ソレダケ this is it」です。
主演の染谷将太が戸籍を奪われ、不遇な生活から這い上がろうとする
映画でこちらもかなりロックでハードなテイストの映画です。前述で紹介した
「シン・シティ」からも分かるように「モノクロ」と「男臭いカッコよさ」がかなり親和性が
高いことが読み取れますね。こちらの映画は全編モノクロではなく、ある場面からカラーに
切り替わることにより、主人公の状況、心境など、様々な事柄が効果的に
伝わるようになっています。どこから切り替わるかはぜひご覧になって確かめてみてください!
いかがでしたでしょうか?
色彩を制限することによって効果的に生み出されたモノクロ映画。
これを機に探して見るのも面白うかもしれません。
以上、「手法として色彩をあえて制限したモノクロ映画を3選」でした。
それではまた会う日まで〜