見出し画像

【2/28追記】図鑑完成したのでPokémon LEGENDS アルセウスの感想とか(多少のネタバレあり)

新しいジャンルのポケモンが発売ということで、とりあえず図鑑完成したので感想とか批評とか個人的に思った色々なことを書いていきます。
ネタバレはひかえめにするつもりですが、少しでもネタバレは見たくないという方は引き返しましょう。
※アップデートにより追記した部分は【追記】と記したうえで太字にしてあります。

画像1

概要

Pokémon LEGENDS アルセウスというゲームはポケモンシリーズの最新作ではあるが本家シリーズとは大幅にシステムが異なっており、広いフィールドで直接ボールやアイテムを投げつけ捕獲や戦闘を行えるアクション重視のゲームになっています。

従来のポケモンのようなコマンド選択式の戦闘もありますがこれも従来の戦闘とは変わっており、軸は今までのポケモンに則りつつ新しい体験ができるゲームといった感じです。

ストーリーはポケットモンスターダイヤモンドパールの舞台であるシンオウ地方が、はるか昔ヒスイ地方と呼ばれていたころの物語になっており、ダイヤモンドパールをやっていた人を意識したつくりになっています。

感想 シナリオ編

個人的には可もなく不可もなくという感想です。

主人公は別次元から大昔のヒスイ地方に呼び寄せられたポケモンの才能が抜群の(多分)未来人で、いつものポケモンのような「きっと君は強くなるぞ!」みたいな感じではなく初めから地方最強クラスなので成長物語というよりは能力を持った主人公が問題を解決していく英雄譚的なストーリーです。

この辺りは好みによるのでどっちのほうが良いとは言えませんが、それを除いても結構急展開や理不尽な展開がちょいちょいあって少し荒い点やよくわからない点も目立ちました。

けれども、サブ任務には現在のポケモンでは当たり前のことや、大昔のポケモンならではの問題を解決する任務などがあり、これまでのポケモンをプレイしてきた人たちが楽しめるように作られてるのを感じました。

キャラクターも既存キャラの先祖が登場するという公式アナウンス通り、主にダイヤモンドパールのキャラクターに容姿が似ているキャラが多く登場するので面白いのですが、あんまり関係ない稼業に勤しんでいたりするので一長一短なところもあります。

総評は、荒は目立つものの新しいポケモンを楽しみたい人と昔ながらのポケモンのファンの双方がそれなりに楽しめるような工夫はされているので可もなく不可もなくという評価をしました。

感想 基本システム、UI編

基本的にはポケモン図鑑を作成しながら荒ぶるポケモンを鎮めるために各地を回って、任務を達成したら報告して次の任務へ進むのがこのゲームの流れです。

図鑑の作成のためにフィールドで動き回るポケモンを様々なアイテムを駆使しつつ直接ボールを投げて捕まえるというシステムは今までにない体験でここは面白いと思います。
また、ボールは捕獲の時だけでなく野生ポケモンにポケモンが入ったボールを投げることでシームレスに戦闘に入れたり、木の実の木や鉱床に投げてポケモンにアイテムを回収してもらうこともでき、これも新鮮かつ便利で良いシステムです。
それから従来のようにポケモンの技で体力を削り自動でボールを投げて捕獲することもできるのでアクションが苦手でも一応捕獲は可能です。(ただし後述のタスク埋めには向かない)

ただ図鑑の完成には捕獲だけでは不十分で、そのポケモンを何匹も捕まえたり倒したり、特定の技を何度も使用したりしてタスクをいくつか埋めないと登録されず、この作業が少し面倒な時がありました。
ひたすら同じ技を適当なポケモンに撃ち続けるのはさすがに面白いとは思わないので。
登録するだけならそれほど時間はかからないのですが、タスクを完璧に埋めようと思うと同じ技を数十回使ったり同じポケモンを数十回倒したりしなくてはいけないのでかなり面倒です。
ただ図鑑をすべて完璧にしたらなにかあるのか、何も起こらないのかはわからないので現状は評価が難しいです。なにも無かったらやる必要が無いので。

また、荒ぶるポケモンを鎮める際には狭めのフィールドで主人公が直接ポケモンにシズメダマを投げて攻撃するアクション戦闘が行われるのですが、人が直接ポケモンと戦うという珍しい体験ができるのは面白いものの、通常のフィールドでは様々なアイテムで隙を作ったり隠れたりできるのに対して荒ぶるポケモンとのバトルではシズメダマを投げることと大技後の隙にポケモンを出して戦い体力を削ることでその隙を大きくすることしかできません。
なのでひたすら敵の攻撃を避けて隙を見てシズメダマを投げるだけの戦いになりがちなのは少し単調かなと思いました。
ちなみに自分が裏ボスと戦ったときは大技が存在するのに大技を使う前に倒してしまったので避けながらシズメダマを投げることしかできませんでした。

移動の面では、ストーリーを進めることでファストトラベルの地点が増えたり、ライドポケモンによる高速移動や崖登り、終盤には滑空などもできるようになるので移動そのものはなかなか快適になります。
ただしライド中のダッシュはBボタンなのに対してカメラ操作は右スティックなのでダッシュしながらのカメラ操作が困難な仕様になっており、それを補助するためなのかカメラが勝手に予想外の動きをすることがあるのでダッシュ移動のカメラ制御は少し面倒なことになっていました。
それとライド中に木の実や鉱石を回収できないのは結構面倒です。アイテムは使えなくても回収用のポケモンだけは出せるようにしてほしかったです。

それから、広大なフィールドを歩き回るゲームには必ずほしいマップ回りのシステムが不十分なので、普段からオープンワールド系のゲームをやっている人にとってはかなり不便だと思います。

具体的に挙げると
・ミニマップが無い
・マップ画面を開かないと方角がわからない
・マップ画面に置けるスタンプが1マップ20個までと少ない

このあたりが誰もが感じる点だと思います。
一応フィールドで目印として表示できるピンを立てることができるのでそれを使えば方角はわかるようになりますが、ちょっとした移動でもいちいちピンを立てないと正確に目的地に向かえないのはだいぶ不便でした。
この辺りはアプデで解決が比較的容易だと思うので追加してほしい所です。

そして大きな変更点として、進化や技習得が任意で選択できるようになっていて、今までのように特定のレベルになったら強制的に進化演出に入るのではなく進化可能となっていつでも進化させることができるし、技も習得可能となっていつでも入れ替えることが可能になっています。

この仕様は単純にありがたいです。タスクを埋めるためには進化前のポケモンで何戦もバトルをしないといけないことや、わざわざ弱い技を使わないといけないことも多く、勝手に進化演出が入ったり技を思い出すのに手間がかかっていてはテンポが悪くて仕方がないのでここは非常に良い変更だと思いました。

総評は、ポケモンとしては新鮮な体験ができるが、オープンワールド風のゲームとしての出来はそれほど洗練されてはいないのを感じました。
ポケモンでこのようなゲームを作るのは初なので仕方ない面はあると思いますが、マップの仕様に関してはさすがに不便なのでアップデートなどで改善されれば大幅に遊びやすくなると思いました。
けれども、ポケモン部分の進化や技習得のシステムはかなり便利になっているのでその点はかなり遊びやすくなっていました。

感想 戦闘システム編

アクション戦闘についてはある程度説明したので、ここでは従来のシステムに近いコマンド選択式の戦闘について書きます。

一から説明するのは大変なので、特徴や変更点だけを簡潔にまとめます。ご了承ください。

・能力やダメージの数値計算が変わった
・今までのターン制とは異なり、素早さが高いと2連続で行動できたりする
・早業と力業という一時的に素早さと技の威力や命中を変動させるシステムがある
・能力上昇、下降が攻め(攻撃+特攻)と守り(防御+特防)のみで1段階しか変動せず、数ターンで解除される仕様に変更された
・ねむりがねむけになって、確率で行動不能+ダメージ増加に変更された
・こおりがしもやけになって、特攻ダウン+ダメージに変更された。
・過去作にあったメガシンカやZわざやダイマックスは無い
・持ち物や特性がない

他にも細かい違いはあるかもしれませんがだいたいこんな感じです。
これらを踏まえた感想は、まず早業と力業は過去作のダイマックスやZわざなどと比べて控えめな性能になっていて、個人的には良い塩梅だったと思います。
ただある程度素早さに差があると早業で素早さを上げて2連続行動をし、2回目の行動で力業で威力を上げた攻撃をするのがかなり強力なので、素早さが低いとかなり厳しい戦闘になると思います。

それから、能力上昇が攻め(攻撃+特攻)と守り(防御+特防)なので、能力上昇技は一気に能力を上げられる技になっており、代わりに重ねがけができなくなっています。
同時に複数の能力を上げられるので強力ではありますが、重ねて要塞化や全抜きは起こりにくくなったので積み技の調整としてはそれほど悪くはないとは思いました。

あとは、ダメージ計算式が変わっていつものポケモンでは考えられないようなダメージを出されることがあり、レベル差があっても気をつけないとやられることがあります。
これに関しては以前のポケモンに慣れているので別に変更しなくてもよかったんじゃないかとも思いますが、慣れの影響が大きいので何とも言えない感じです。

その他の変更点はさほど気にならなかったので軽く触れるだけにします。
ねむりがねむけになったのは多少ストレスが減ったけどやっぱり運が悪いと動けないので。
こおりがしもやけになったのはそもそもこおり状態になることが少ないので。
持ち物や特性が無いのはたまにはそんなポケモンも良いと思うので。

総評は、シンプルだけどダメージ計算式の変更と2連続行動が強力なのがだいぶ大味な戦闘システムで、素早さの仕様でポケモンを倒したあと次に繰り出されたポケモンに即行動されて倒されるという展開も結構多いです。
ただ、早業力業や積み技の仕様は悪くないと思うので、戦略性は今までのポケモンより少なめですが慣れればそれなりに面白いのかなと思いました。

感想 探索編

フィールドを歩き回った時にまだ捕まえたことのないポケモンや見たことのないアイテムが見つかった時は確かに面白いです。
たまにランダムで巨大なオヤブンポケモンがいることや、いつものポケモンのように朝や夜にしか出ないポケモンや色違いのポケモンも存在するので、同じ道でも探索する意欲がすぐに削がれないようになってるところも良かったです。
また、アンノーンやともしび、ダウジングなど、探索要素もそれなりにはあります。

しかし、本当に新しい発見があることは少ないのが少しもったいないと思いました。
完全新規ポケモンは大抵イベントで先んじて登場することになるので自由な探索中にいきなり見つけるといったことはほぼなく(ヒスイのすがたの既存ポケモンを新規ポケモンとするならそれくらい)、入手方法も条件を満たして既存ポケモンからの進化であるパターンがほとんどなので、もう少し新規ポケモンを探索の目玉としても良かったように思いました。

それから、時空の歪みという通常のフィールドには生息していないポケモンや、通常は落ちていないアイテムが発生するランダムイベントが存在していて、これ自体はなかなか面白いです。
完全歪み限定のポケモンは少数で、入手手段はあるが野生では歪みにしか出ないポケモンがそこそこいてバランスも悪くない。
ランダム発生のわりには歪み限定ポケモンのタスクが結構重いのは少し面倒ですが、だいたいは1匹捕まえさえすれば登録することはできるので相当やりこまない限りは歪みに入り浸る必要も無いと思います。

あとは先ほど書いたようにマップがめちゃくちゃ使いにくいのでそもそも探索がしにくいです。改善してほしい。

総評は、それなりには探索し甲斐はあるが、マップの仕様がいちいちストレスなのと新鮮な発見は少なめなのがもったいないかなという印象でした。

超総評

個人的にはシナリオに賛否はあれど、大本のシステムは面白いと思います。その大本のシステムを活かすための細かいシステムが不十分だったりストレスになってるのがとてももったいない。

それから、ポケモンの厳選やバトルタワーのような施設や通信対戦が存在しないので、いつものポケモンに比べると図鑑完成後は特別やることが少ないです。
なので大本のシステムに準じた遊びをしていくことになると思うので、細かいシステムが整備されてそこのストレスが無くなればもっとこのゲームは楽しくなると思いました。

【2/28追記】
アップデートによりクリア後にバトルタワーのような対戦コンテンツが追加されました。
図鑑完成後にできるやりこみ要素が増えたのは単純にプラス要素なのでうれしい変更でした。

そういった理由で、ポケモンの世界を走り回って自ら捕獲に向かう、アクションでポケモンにトレーナーが干渉できるといった新要素に惹かれた人にはかなり楽しめるゲームだと思います。
逆に従来のシステムが好きで新要素に惹かれない人にはあまり向かないかもしれません。

個人的には不満点はそこそこ多かったもののそのほとんどが細かい点や本筋とは関係ない点が多く、評価点も相応に多くあるので、それなりに良作ではあるが修正されたらさらに良い作品になるであろう惜しいゲームという感想でした。

あとがき

期待が大きかっただけに少し肩透かし感はあったけど、それなりに楽しめるゲームで良かったですね。
今後のアップデートやDLCなどがあるのかはわかりませんが、更新があれば記事も追記していく予定です。

個人的には図鑑をすべて完璧にすると何か特典があるのかは知りたい。何もないなら絶対にやりたくないですし、よっぽどの対価が無いと技を1万回近くも使い、ポケモンも数千匹倒さなければならないのは遠慮したい。

続報に期待しつつ今回の記事はここまでとさせていただきます。

最後まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?