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オーディオブック傾聴録123(教養としての社会保障)

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8時間22分(紙本336ページ−東洋経済新報社2017/05/19刊)。
著者 香取 照幸、朗読 初村 健矢。

参考リンク(著者・朗読)


✏️私が、いまも続いている学術会議問題の先にある「本丸」と考えているのが今回のテーマ『社会保障』と財政赤字問題。



『教養としての社会保障』
香取 照幸 著・東洋経済新報社 刊

はじめに~この本を手に取ってくださった方へ
目次

第Ⅰ部 社会保障とは何か~制度の基本を理解する

第1章 [系譜・理念・制度の体系]
 ギルドの互助制度を手本としたビスマルク

 (1) 社会保障の系譜ーー近代産業社会とともに生まれ、それを支えてきた社会保障制度
(2)福祉国家の理念
(3)社会保障は壮大な制度の体系である
(4)社会保障の理解の難しさーーミクロの風景とマクロの風景の違い
(5)合理的無知と公教育の欠陥

第2章 [基本哲学を知る]
 「共助」や「セーフティネット」が社会を発展させた

(1)社会保障制度の教科書的理解
(2)「共助」の意味ーー個人のリスクの分散・自助の共同化
(3)社会全体のリスク回避費用の最適化
(4)セーフティネットの真の意味

第3章 [日本の社会保障]
 戦後日本で実現した「皆保険」という奇跡

(1)日本の社会保障の特徴
(2)皆保険・皆年金の奇跡ーー公平と平等を重視した制度設計
(3)職域保険と地域保険
(4)高度成長との二人三脚
(5)社会保障制度の曲がり角ーー前提条件を失った社会保障
(6)日本の社会保障の現状と評価ーー世界一の医療制度

第Ⅱ部 マクロから見た社会保障~社会保障と日本社会・経済・財政

第4章 [変調する社会・経済]
 人口減少、少子化、高齢化で「安心」が揺らぎ始めた

(1)人口減少、少子化、高齢化の衝撃
(2)人口オーナスとライフサイクルの変化
(3)経済縮小と消費縮小ーー構造的デフレーション
(4)長期不況・デフレのインパクトーー格差社会の出現
(5)マクロ経済の異常事態

第5章 [産業としての社会保障]
 社会保障はGDPの5分の1を占める巨大市場

(1)GDPに占める社会保障の規模
(2)経済を支える社会保障
(3)貯蓄から消費へ

第6章 [国家財政の危機]
 次世代にツケをまわす続けることの限界

(1)巨額の財政赤字ーー世界最大の債権大国
(2)財政赤字はどこから生まれる? 最大の歳出項目は? 
(3)財政赤字削減、どうやって実現する?
(4)経済成長と財政再建ーーなぜ基礎的財政収支が重要なのか
(5)大きすぎる財政赤字のもう一つの弊害ーー政府の機能不全
(6)社会保障の財源と国家財政
(7)社会保険料負担ーー企業負担は重いのか、軽いのか?

第Ⅲ部 日本再生のために社会保障ができること

第7章 [目指すべき国家像]
 「将来不安」を払拭するために何をすべきか

 [1] 目指すべき国家像・社会の姿を考える視点
 (1)「同世代=共時』の視点
 (2)『歴史=通事』の視点
 (3)個人と社会をつなぐものーー「官」と「公」

 [2] 社会を覆っている「不安」ーー日本社会が抱える課題
 (1)経済や社会の将来への不安
 (2)日常の中の不安
 (3)制度や政策に対する不安

 [3] 不安の背景にあるものーー社会経済の大きな変化
 (1)安心社会の揺らぎーー「雇用」「家族」「地域」を軸とした生活保障の崩壊
 (2)世界経済のグローバル化と「構造改革」
 (3)社会の不安定化ーー社会統合の危機
 (4)危機に瀕する国家財政ーー財政制約による国家の機能不全

第8章 [新たな発展モデル]
 北欧諸国の成功モデルから学べること

 [1] 「転換期」にあるという自覚

 [2] 北欧の成功ーー新たな成長モデル
 (1)知識産業社会への転換
 (2)教育・労働・社会保障政策の転換
 (3)福祉から就労へ(from welfare to work)
 (4)知識産業社会における労働とは

 [3] 目指すのは「安心と成長の両立」
 (1)経済と社会保障の協働関係の再確認
 (2)改革の難しさーー政治の役割とポピュリズム

第9章 [改革の方向性]
 「安心」を取り戻すために、どう改革を進めるべきか

 [1] 安心社会の基盤をつくる
 (1)自律と連帯、競争から共生へ
 (2)新しいルールの創造
 (3)社会的包摂

 [2] 持続可能な社会をつくる
 (1)人口減少社会を乗り切れる持続可能なシステム
 (2)女性が働きながら家庭を築き、子どもを産み育てられる社会

 [3] 社会経済の変化に対応できるシステムへと自らを改革する
 (1)持続可能な制度をつくる
 (2)簡素で効率的な制度へ
 (3)制度運用の効率化

 [4] 成長に貢献する制度をつくる
 (1)雇用の創出
 (2)地域経済を活性化させる

付章[提言]
 人口減少社会を乗り切る持続可能な安心社会のために

 [1] 年金と雇用
 (1)年金と雇用を一体とした制度設計
 (2)雇用の流動化に対応した現役世代の安定的良質な雇用保障
 (3)被用者保険の適用拡大
 (4)雇用調整重視から人材育成重視への政策転換

 [2] サービス保障ーー医療、福祉、介護
 (1)改革のポイントと方向ーー実体ニーズの増大を踏まえた提供体制の効率化
 (2)我が国の医療・介護サービス提供体制の特色
 (3)医療介護提供体制の改革
 (4)サービスを支える人的資源とインフラの整備
 (5)診療報酬体系・介護報酬体系の改革
 (6)予防・健康づくりの意味
 (7)短期的な改革ーー負担の給付の見直し

おわりに
参考文献リスト

✏️参考リンク


あとがき(独学ノート📝)
社会保障のビジネスとして見た場合の規模の大きさにまず驚く。この問題には明確な「解」などたぶんないのだろうけれど、丁寧な議論と周知を心掛けてほしいものだ。(でも政権側≒マジョリティ側はコッソリと改悪実行することにたぶんなりそう・・💦)


−おまけ(官邸と内閣府より)−


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