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わたしがひなあいを観る理由は、日向坂46が一生懸命だからとか、オードリーが面白いとか、スタッフがクレイジーとか、そういうことじゃないんだよ。

今週も『日向坂で会いましょう』面白かったですね。

先週にひきつづき、『東京フレンドパーク』を模して色んなアトラクションでオードリーと対決する企画。

治安が荒れた前回からうって変わって、笑ってはいけない楽屋、どちらが多くの面積をひっぱれるかを競う新聞紙相撲、缶蹴りなど、深夜らしいとても穏やかな時間が流れた。

最初に行われた笑ってはいけない楽屋では、選抜された齋藤さん、丹生さん、渡邉さんが春日さんの仕掛けに耐えるという勝負を行った。
たまにひなあいで観測されることなんだけど、春日さんがちゃんとスベってた。”椅子を壊した”のにもかかわらず、ほとんど話題にならなかったくらいに。だけれども、シルバースプレーの2段構えはめちゃくちゃ笑った。

次の新聞紙相撲は春日さんとメンバーが新聞紙の端をもって引っ張り合うだけという、珍しくすごく簡素な企画だった。『ひらがな推し』の加藤さんと渡邉さんの手押し相撲を思い出した。
あの時よりも場外からの言いがかりやギャラリーが騒いでいたりと味付けが増えた分だけ、彼女たちの振る舞いにしみじみと成長を感じた。

気がついたんだけど、この番組のスタッフにはルールをかいくぐる天才がいるな。
いまテレビ番組では、新型コロナの流行に伴い、リモート収録やソーシャルディスタンスなど、感染拡大防止ガイドラインを遵守しなくてはいけない。
リモートによる掛け合いの時差やソーシャルディスタンスを気にするがゆえの瞬間の迷いなど、これまで視聴者として、確かにその違和感を感じ取っていた。そしてそれが面白さを生むためにはハンデとなることもわかった。

『日向坂で会いましょう』では、演者、スタッフさんの英知と努力のもと、リモート収録期からそのハンデをもろともせず視聴者に面白い放送を提供してきた。
そしてコロナの流行が落ち着き、演者たちがスタジオに帰ってきてもそれは変わらなかった。
衝立やフェイスガード、ソーシャルディスタンスなどのガイドラインを守りつつも、今週までその違和感がないことに全く気付かなかった。
感染症対策なんて概念のなかった以前のような感覚で番組を観ていられる。これはきっとすごいことなんだと思う。

その一例として、ガイドライン遵守するためのつまらないマスクが、なんということでしょう、メンバーの顔をプリントしたお面という、缶蹴りをより盛り上げるための遊び心ある小道具へと昇華されたではありませんか。スタッフさんのみごとに匠な仕事だ。

そして当の缶蹴りだけど、オードリーと日向坂が本当に楽しそうに遊んでいた。あまりにも多幸感あふれる空間だった。陸チームもカットされた事実に対して、お釣りがくるくらい楽しかったんじゃないかな。

東京フレンドパークと言えばの、金貨を矢に変えての賞品ダーツ。
本家のいうところのパジェロが、ひなあいでは『オードリーANNへの出演権』になっていた。

自分でもびっくりするくらい嬉しかった。
当たり前のことを言うけど、オードリーのラジオはただ聞き流せる以上にお笑いを届けようという意思がある。ゲストに呼ばれる方々はもちろん皆さん面白い話ができる方たちばかり。今週ゲストで来たあばれるさんもすっごく面白かった。

日向坂46もけやき坂46時代に、佐々木久美さん、井口さん、宮田さんが出たことがある。贔屓目なしに聴けば、井口さん以外はこれといった爪痕は残せなかったし、他のゲストたちと比較してしまえばど面白さの点ではどうしても劣ってしまっていた。当時彼女たちはデビューして2年そこそこだったのだから仕方なかったと思う。

そこへきてあの『オードリーANNへの出演権』という的。頑張った陸チームへのご褒美以上に、彼女たちがオードリーに認められた証だと思った。
ラジオに出ても大丈夫なくらい君たちは実力がついたんだよ、というメッセージを感じてしまった。

この的を見た時からずっとドキドキが止まらず行く末を見守っていた。
この番組で起きるオードリー、日向坂それぞれの様々なドラマを求めてひなあいを観てるんだなと、今回の放送でひとつの答えに辿りついた。

残念ながら、出演権を射止めることは叶わなかったけど、このご褒美はいつかまた登場するだろう。エンタメ的に出演権を獲得するまでオードリーのラジオに呼ばれることはないかもしれないけど、明らかな道筋が見えたいま、障壁を乗り越えられる日向坂46なら、案外その日は近いのかもしれない。

おしまい。


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