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手出しツモ切りは見るな!(※一部上級者を除く)

2023年9月11~12日頃、X(旧Twitter)のトレンドに「手出しツモ切り」の文言が入っていた。


どうやらMリーグ開幕直前スペシャルの動画にて、UNOをやっている時に風林火山・勝又が手出しツモ切りといったことでトレンドに入ったらしい。

…それはそれとして「手出しツモ切りを見る」というのはずっと以前から上達のためのテーマとして挙げられていることではある。ただ手出しツモ切りを見れば実力が向上するのか、と言われるとある側面では正しいと言えるが、ある側面では間違っているとも言える。手出しツモ切りを見る、について少し考えてみる。


「手出しツモ切りは見ない」が基本

手出しツモ切りというのは、麻雀において相手の手牌を読むのに必要な情報の一つ。確かに見ておくと役に立つこともある。

しかし、実際には手出しツモ切りを見ていたことで、相手の手牌を読み切り得をした…なんてケースは十試合に1回もあればいい方であろう。大体のケースは読めていようが読めていまいが、押すべき牌は押すし、引くべき牌は引くだけである。

特に自分の手牌をどう進めるかでいっぱいいっぱいの初心者であれば、手出しツモ切りを覚えようとするだけでもう脳のリソースを全て使い切ってしまうだろう。「下手の考え休むに似たり」とのことわざがあるが、それと同じ状況である。

さらに言えば、手出しツモ切りを有効活用するためには、覚えた上で相手がなぜそれを打ってきたか?という意図を読み取る必要があるため、その点でも頭を使う。加えてそれが3人分ともなればもう脳はパンクだろう。

手出しツモ切りに限ったことではないが、まずは相手の事を見るよりも自分の手牌を見て打つのが麻雀の基本である。そのことを第一に考えるべきだ。

そもそも麻雀においては「読み」というのは大分後から身につければ十分、なんなら普通に打つ分には全くなくても困らないのに、なぜか初心者からは人気の要素という印象がある。

おそらくだが、麻雀の強い人であったり、漫画のキャラがこの捨て牌の時は○○だからこの牌は通る!…みたいな感じで華麗に牌を通しているのが格好良かったりするのであろうと想像する。

しかし、実際に麻雀の強さを決めるのは「読み」より前の要素であることが多い。意識せずに牌効率や押し引きをある程度こなせるようになってから、取り組むべきだと考える。

…実際、筆者自身天鳳の7段に上がった時はそんなもの全くといっていいほど見ていなかった。天鳳の特上卓や雀魂の玉の間レベルではおそらく見ていなくても十分勝てると思われる、ということは付け加えておく。

手出しツモ切りの有効活用

ただ先にも書いた通り、手出しツモ切りを見ておくと「読み」に活かせるというのもまた事実。手出しツモ切りは上級者がさらに強くなるために取り組むためのテーマの一つである。

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