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熱闘!Mリーグ「ナニする選択委員会」をNAGAと共に見よう!&NAGAの問題点

8月21日放送の「熱闘!Mリーグ」第230回。今回の放送では勝又・小林・堀の3名が集まって、Mリーガー達の過去の選択について議論する「ナニする選択委員会」の企画であった。

個人的には放送の内容を見ながら、せっかくだから過去のMリーグNAGA解析を持ち出して、選択について議論しようか…と思ったのだが、今回の放送で取り上げられた場面はなんと4つの内、2つが見逃しに関するものであった。

場面の詳細は実際のABEMAの放送を見ていただくとして、正直なところこれは参った。NAGAは天鳳ルールで打った牌譜から作成されたAI。だからどういうことが起きるかというと、見逃しに関する牌譜データなんか局数が極端に少ないから、ほとんど判断できないのである。

AIはこれまでの大量のデータを総合して、どの選択が得かを判断する。天鳳だったらわざわざトップを狙って見逃しなんてことはほとんどしないだろうし、ラス回避の局面でもわざわざ見逃しをかけなくても済むような手組にするのが一般的な打牌だろう。したがって、見逃しに関する損得のデータなぞ蓄積されるはずもなし。

もっと牌譜のデータ量が増えたり、別のブレイクスルーがなければこのあたりの判断は難しいままだろう。ある意味ではここの判断をこそ、麻雀プロにはしっかりやっていただきたいということにもなろうか。

さて、番組で取り上げられた4場面のうち、見逃しが2つといったが残りの2つは通常…というほど普通の局面ではないが…の何切るであった。この2つについてはNAGA解析で振り返ってみるとしよう。

1つ目の場面

1つ目の場面はMリーグ2023セミファイナル・4月28日、第1戦の南1局。与えられたのはこの局面だ。

萩原プロに与えられたこの手牌。白を連続で引いてくればMAXで大三元もあるこの手牌。さて、ここから何を切るのか?

打牌候補としては、大三元や小三元を狙いに行くドラ6p切り。もしくは単純にカン5pのテンパイを取って変化を待つ白切りの2択。さてどちらを切るか。

ここでは勝又と堀はドラ6p切りを選択し、小林は白切りを選択した。小林は6400のテンパイを取っておいて、3pや6p引きなどの変化を見る。大三元は白を2枚引かなきゃいけないし、狙いすぎ…という一番普通の選択。

対して堀は大三元をアガりたいというよりも、カン5pのテンパイに感触がない…アガれる感じがしない、という主張。全員が早い段階で字牌を切りだしているこの場では、ション牌でも白が山にありそうなので、6pを切っておいて25pなどはチーして白単騎のテンパイも取る、という選択。勝又も概ね意見は一緒で、鳴きの判断だけは卓の雰囲気などを見て決めたい、とのこと。

萩原本人はここから白を切ってカン5pのテンパイ取り。普段だったら大三元を狙いに行く打ち手だと思うが、セミファイナルという状況がテンパイ取りを選ばせたのだろう。

さてNAGAの判断は?

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