見出し画像

堀プロが「Mリーグで一番下」と評するBEAST Japanextは弱いのか?


「Mリーグで一番下」

2023年7月27日、日本プロ麻雀協会の公式YouTubeチャンネルにて、【だぶ論!】という番組が放送された。

これは協会所属の麻雀プロを呼んでトークをする番組、ということのようだが、この時のゲストがKADOKAWAサクラナイツの堀慎吾プロ。

ゲストに答えてほしい質問がいろいろと寄せられる中、動画の29:30ごろから上げられた話題が「Mリーグの新チーム・BEAST Japanextは強いと思いますか?」であった。

堀本人も答えていいの?と語るように、Mリーグの中に居る人間にとってはものすごく答えにくい質問だろう。ただここでちゃんと答えるのが堀慎吾という男である。堀の回答は、「BEAST JapanextはMリーグの中で一番弱いか下から2番目どちらかと言えば一番弱い寄り」。さすがに詳しい理由までは語ってくれなかったが、全く忖度なく発言できるのが堀のスゴいところである。

もちろんこれは堀本人も言っている通り、この評価はあくまでも堀個人の評価に過ぎない。とはいえ、Mリーグどころか麻雀界の中でも間違いなく実力者である堀が BEAST JapanextはMリーグの中で一番弱いのでは、と評したのはなかなか大きな事実ではある。

それに合わせて筆者個人としても、BEAST Japanextの強さについては深く考察したことがなかったため、この機会に実際どのくらい強いのだろうか?ということを考えてみようと思う次第である。

タイトル数を見る

さて、麻雀プロの実力を評価する時の第一要素となるのは、やはりプロとしてどれだけのタイトルを獲得しているのか?ということである。まずはそこを見てみるとしよう。BEAST Japanextに所属する4名の獲得タイトルは以下の通り。

猿川真寿

猿川の獲得しているビッグタイトルは日本プロ麻雀連盟のタイトル「麻雀マスターズ」の第17期である。ただ獲得したのは2008年ということでかなり古い。直近では最強戦2021ファイナル進出などが実績に上がるだろうか。

鈴木大介

鈴木大介は先日プロ入りしたばかりなので、もちろんプロとしての公式戦のタイトルはもちろん持っていない。ただ麻雀界でも最大級のタイトルである「麻雀最強戦」を2019年に優勝している。またその後の最強戦でもファイナルに何度か進出している。

中田花奈

中田は女流の若手プロであり、タイトルには全く絡んでいない。唯一注目されたのは2021年の第1期桜蕾戦にて決勝戦に進出したことくらいである。

菅原千瑛

菅原の獲得タイトルとしては第2期桜蕾戦優勝が挙げられる。また最強戦ファイナルへの進出経験がある。その他にもタイトルは獲得しているが、いずれも放送対局のものであり、評価には含みづらい。

というわけで、多少はタイトルを獲得しているが、スターが勢揃いのMリーグの中では明らかに少ない方だと考えられる。もちろんほぼ新人の鈴木大介と若手の2人を含んでいるので、当然の結果ではある。

しかし、チームのエースになるであろう猿川についてもマスターズ1期のみということで実績には乏しいと言わざるを得ない。タイトル実績で考えればMリーグでは最下位のチームだろう。もちろんタイトルの数で強さが決まるわけではないが、ひとつ指標にはなる。

所属しているリーグ

次にもう一つ客観的な要素として、在籍するプロ団体にて所属しているリーグについて考えてみる。ただし鈴木大介はプロ入りしたばかりで比較しても意味がないので、残りの3人を見ていこう。

ここから先は

2,042字
この記事のみ ¥ 120

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?