見出し画像

実験案:天鳳と雀魂の段位を比較するにはどうするか?

実験を考えた流れ

近年、東風荘から始まり、天鳳、雀魂と流れが続いているネット麻雀。最近ではVTuberの方の布教などにより、雀魂を中心にますますの流行を見せている。

そんな中で語られつつあるテーマが以前より存在する「天鳳」と最近流行している「雀魂」における段位と実力の関係である。

天鳳と雀魂では段位戦のシステムやプレイヤーの傾向が異なっており、直接段位を比較することができない。天鳳で最高段位に設定されている天鳳位は現在22名なのに対し、雀魂の最高段位である魂天の数は2023年2月8日現在947名(雀魂牌譜屋データ参照)であり、この点からも単純な比較はできないことがうかがえる。

ネット上の意見をザッと見た感じだと天鳳の7~8段が雀魂の魂天lv.1に相当するのではないか、という意見が散見される。ただ実際のところ、段位と実力の関係はハッキリとは分からないままであった。

そこで天鳳と雀魂の段位を比較する実験方法を考えたので、この記事にてまとめておきたいと思う。金とデータさえあるなら筆者がやってもいいのだが…ひとまず方法論にとどめておく。

実験方法

実験には麻雀AIであるNAGAを用いる。NAGAは現状の麻雀AIではトップクラスの実力を持っており、安定段位が9段ほどで人間のトッププレイヤーに引けを取らない。

またこのNAGAが算出してくれるデータとして「NAGA度」がある。これは自身の打ち方とNAGAの打ち方がどの程度一致しているかという指標である。

NAGAがネット麻雀のフィールドにおいて成績を残せている以上、NAGAの打ち方に近ければ、そのプレイヤーの実力はある程度担保されるものと考えられる。つまりNAGA度が高ければ実力が高いプレイヤーであると仮定する。

この仮定が正しいとすると、段位ごとのプレイヤーのNAGA度の平均値を記録し、NAGA度の高低を比較することで、天鳳と雀魂という異なるゲーム間であっても実力の比較ができるのではないかと考えられるわけだ。

具体的な方法

では具体的にどのようにNAGA度を算出し、比較を行うか考える。1プレイヤーの実力がある程度収束するまでには一定の半荘数が必要である。

この半荘数は具体的に決めるのは難しいが、1000半荘程度行えばある程度は成績が収束するものとここでは考える。

これに対しNAGA度は1打牌ごとに実力を評価し、その平均を求めるものであるから、通常の成績と比べて収束は同じかいくらか早いものと思われる。

したがってNAGAにおいても特定の段位のプレイヤーの試合データを1000回ほど解析すれば、その段位における平均的なNAGA度が求められるだろう。

実際には1試合あたり4名のプレイヤーが存在し、それぞれのNAGA度を求めればよいから、250半荘を行えば1000回分のデータが集められる。

このデータ収集を比較したい段位それぞれで行えばよい。今回は天鳳の7段・8段と雀魂の雀聖3・魂天lv.1あたりのデータを集めれば、世間で言われている「魂天は天鳳の7~8段」かどうかということは判断できる。

まとめ

このようにNAGAを媒介することで異なるネット麻雀のゲームの間で段位における実力の比較を行えるのではないかと提案した。これを行うには天鳳と雀魂合わせて1000半荘分程度のデータと、それに伴うNAGAポイント、加えてそのデータをまとめる手間が必要となるため、中々難しいとは思う。いずれこれが分かるようになるとありがたいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?