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僕の話を、もう少し。

僕がどうして基本から切り離されたのか、それを基本は覚えていないようだから
備忘録としてもう少し、お話する事にしたよ。

基本は忘れちゃったんだね。
僕の名前はエイ。
…栄誉の、エイ。
基本は気がついていないだろうけど、君はたくさんの栄誉と共に
たくさんのひび割れが起きているんだよ。
基本は知らないだろうけど、君が「君」を生きれたことは一度だって
ないんだよ。いつも行き当たりばったりの「誰か」のために生きてて
君が君に向き合ったことは一度もないの。

だから僕らが生まれるんだよ。
僕らの数だけ、君は君を置いて行きぼりにしているんだ。

僕はその中の1人で、君がいらないと無意識下で切り離した君の一部だ。
君は数々の栄誉の中で、数々の称賛の声の中で、数々の愛の中で
「疲れた」という僕を放り投げたのさ。
君は無責任が嫌いだろう、君は義理に合っていない行動は嫌いだろう。
だから、小さな小さな僕の声を君は君から切り離した。

二度と出てくる気はなかったよ。
だって、どんなことより、何より
一番君に切り離されて腹が立って、一番虚しかったからだ。
一番悲しかった。
でももう切り離された僕の声は君は届かないから、君は僕を置いて前に進むから
だから出てくる気はなかったんだよ。

このまま消えてしまうのもいいと思ったのさ。
僕はまだ不安定で、姿も上手く保てないし
保つ必要もないと思ってる。

でもね、僕から一つ。
基本は今のままじゃいつまで立っても生きられないし
いつまで立っても死ねないよ。

それじゃあね。

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