Mackey fan note043「EACH OTHER」

1991年発売のアルバム「君は誰と幸せなあくびをしますか。」収録曲。

ファンの間では、『ANSWER』のアンサーソングとして有名な曲。

その事が本人から語られる事もそうないし(自分自身1回聞いたかどうか)、どちらの曲も単独で聴いて全く不都合はないため知らなくて支障はないです。『ANSWER』はライブで頻繁に歌われるものの、こちらは滅多に歌われないから余計に。

ただ1番サビが『ANSWER』と同じく<あの日地下鉄の改札で>から始まる匂わせ手法なので、この情報を知らなくても聴き込んでいる内に自力で気付けるかも。

どっちもめちゃくちゃ切ないメロディのバラードというのは共通だけど、『ANSWER』は苦悩しながらも相手との愛を誓うような内容に対して、こちらは別れた後の歌。残酷。この手法はのちに『雷が鳴る前に』と『この傘をたためば』でも使われています。

『ANSWER』の時を振り返って「臆病すぎた僕」と称しています。どちらが正しい間違ってるとかはなく、どちらの曲も相手を思いやる優しい曲なんですが。もしかしたら当時の槇原敬之はANSWERを書いた後に考えを改めてこの曲に至ったたのかもしれません。その後結局『ANSWER』の考え方に立ち返った結果『ANSWER』のほうがよく歌われるようになったんだとしたら面白い話。想像です。

この曲で一番注目してほしい歌詞が2番Bメロ。

そう思い出なんて
時が経つ程 本当以上に
美しく心に残るから
人は惑わされる

端的に本質を突いていて素晴らしい。何回か過去記事で書いたかもしれないけど、20前半で自力でこの歌詞に辿り着けたんだとしたらえらいことだ。何事もそうで、昔の事って楽しく記憶しがちなので、「最近の人(物)は…」って理論信用ならないんですよね。自分は主にゲーム関連の話題で思ってます。最近のゲームつまんないって言ってる人ほぼ大人だけど、そりゃ純粋な時に遊んでゲームのが楽しく映るに決まってるから。恋愛はわかんないので。

この歌詞だけで十分価値ある曲ですが、自分はここを見た時、おそらく『ANSWER』って「美しく映った昔の思い出」としての姿なんじゃないかと解釈しました。うまく言えないけど、二つの曲を並べた時に、『ANSWER』が先にリリースされてるのもあって『ANSWER』を軸で見てしまいがちなんですが、どっちかというと『EACH OTHER』を軸にして見る感じがしっくり来る。だからあんなに綺麗に映っているけど、そうじゃない部分もあるから別れも訪れてるのかなと。そんな解釈もどうですかという話です。


アンサーソングって言葉、特に2000年代後半に流行ってて、僕はその時期にちょうどこれらの曲を知ったのでアンサーソングって言葉を使い続けてるんだけど、アンサーソングってもしかしてその時だけに流行った言葉で今死語になってんのかなとビクビクしながら冒頭の説明を書いたんですけど大丈夫でしょうか。

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