Mackey fan note044「24hr Supermarket」

2002年発売のアルバム「本日ハ晴天ナリ」収録の一曲。

ただ近所のスーパーに恋人と二人で行くというだけの歌。

じゃあ中身が何もないかというと、そんな事はなく。お互いの都合が合わずになかなか遠くへ出かけられない二人が、「買い物に行く」というささやかな行事に特別感を見出す。内容は『Circle of Rainbow』をも少しライトにした風味で、ものは考えようというか、海外旅行など大きな行事じゃなくとも、身近な場所に出かけるだけで楽しい物があふれている事に気付かせてくれます。「近所で出来る世界旅行」というワンフレーズが決めポイント。この曲を聴いた後は聴き手にとっても、無限に行わなきゃいけない業の一つ「スーパーに通う」が少し特別に感じられるかも。

何より、スーパーに行くってだけで5分も持たせられる槇原敬之の描写力。絵が浮かんでくる。ガチガチにメッセージ性のある曲が詰まったアルバムの中で、力の抜け方がいいアクセントにもなってます。

アレンジがポップで、イントロからの跳ねるような音に心躍らされるし、間奏でギターソロやピアノソロが流れるでもなくスーパーで売ってそうな品物を英語で羅列するという遊び心も良い。最初に思いついた時の勢いやノリを大切に曲として消化出来ている感じがあります。

この曲を聴くと、スーパーのちょっと冷房効きすぎな店内の少しひんやりした雰囲気がパッと浮かぶ。打ち込み多めのアレンジに、またソレに近い空気管があって。歌詞的には小さいスーパーというよりは、コストコ的な海外の物も輸入している大型スーパーのほうが近いとは思うけど。

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