スマホ向け光学レンズ製造大手、舜宇光學科技(集團)有限公司(Sunny Optical Technology)の1月月次発表 ハンドセットレンズセットYoY+33.2%、車載用用レンズYoY+13.4%
Sunny Opticalは月次で主要セグメントの出荷数量を開示。今回は1月分。
開示内容
背景
①1月のハンドセットレンズの出荷数量はYoY+33.2%。主因はマーケットシェア拡大による。
②1月の自動車用レンズセットの出荷数量はYoY+13.4%。主因はADASなどの市場拡大。
③1月のハンドセットカメラモジュールの出荷数量はYoY+37.6%。主因はマーケットシェア拡大による。
<コメント>
上記3つの18年10〜12月の数値を追う。
ハンドセットレンズ(スマホ向けレンズ)
10月+42.0%、11月+42.9%、12月+67.8%、1月+33.2%
車載用レンズセット
10月+34.5%、11月+32.4%、12月+6.4%、1月+13.4%
ハンドセットカメラモジュール(スマホ向けレンズのモジュール)
10月17.3%、11月+29.7%、12月+79.2%、1月+37.6%
スマホ出荷台数は2017年、2018年、2019年と3年連続マイナス成長中。しかし、スマホのカメラはトリプルカメラが主流となりつつあるため、一台あたりに使われるレンズは増えている。堅調継続。
また車載用レンズとは、一般的に駐車するときに自動車の背後が見えるようにするために利用されるカメラ、また自動車の前方など障害物や人を感知するために利用されるADAS向けのカメラレンズがある。後者の方が付加価値が高い。Sunny Opticalはこの自動車用ADAS向けレンズで圧倒的なシェアを握っている。ソニーのCMOSセンサーと同じように成長が見込まれる。グローバルで自動車販売台数はこの2年程度弱い状況だが、Sunny Opticalの月次を見る限り、ADAS搭載車は伸びているということなのだろう。ちなみに車載用レンズの単価はスマホレンズより桁が一つ多いらしい。
企業概要
舜宇光學科技(集團)有限公司(Sunny Optical Technology)は、光学用レンズ、および光学レンズ関連製品の開発、製造を手がける。具体的な製品は、スマホのカメラのレンズ、レンズセット、レンズモジュール。主要顧客は中華系スマホメーカー。また自動車のADAS向けレンズはシェアNo1で将来の成長ドライバーとして注目されている。
競合は台湾企業の大立電股份有限公司(Largan Precision)。ハイエンドにフォーカスして事業展開しているため、収益性が高い。主にApple向けにレンズを供給している。
時価総額は2020年2月14日時点で、HKD142.91B(約2兆円)。
参考資料
https://www1.hkexnews.hk/listedco/listconews/sehk/2020/0214/2020021400612.pdf
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