ホモ・サピエンスの繁栄とサボる兵隊

東日本大震災の時に、特にアメリカから「日本人はこんな大災害で壊滅しても秩序を乱さず配給に並んでいる!」とビックリされていました。

多くのアメリカ人は、カタストロフが起きると北斗の拳の世界のようになると信じているようです。

そういうアメリカも超大型サイクロンがニューオーリンズを襲ったときも、略奪や暴動はあまり起こりませんでした。

これは、1950年代のレイモンドダートによって提唱された「キラーエイプ仮説」がまことしやかに吹聴されたことによると思います。これにはビルゲイツも絡んでいる…。

ところが近年、面白いことが判明しました。
戦争で銃撃戦を行うと、たくさん人が戦死します。
両陣営とも、睨み合って銃を撃ち合います。

ところが、戦闘が終わり面談をすると、なんと実際に人に向けて発砲していたのは多くて3割しかいないのです。
7割は撃たなかったり明後日の方に撃っていたのです。少ない時は2割に満たなかったそうです。

人は徴兵され教育され、訓練されても、ほとんどの人は殺人は行えないのです。

こうした事実を見ると、他の類人猿を残酷に絶滅させて生き残ったからホモ・サピエンスが繁栄した、とするキラーエイプ仮説の根底が揺らぎます。

カナンの地の先住民を皆殺しにしたユダヤ人、勝手に侵略したアメリカ人、アステカやキューバなどへの侵略こそ人類の本質という免罪符が欲しい人たちが作った仮説がキラーエイプ仮説なのでしょう。

でも人はコミュニケーションを取り、相互に補完し合ったからこそ大自然の脅威を乗り越え繁栄できたのではないでしょうか。
争うより協調こそ、人類の本質なのではと思うわけです。

君は生き残ることが出来るか…(永井一郎の声で)

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