見出し画像

「2023年」は秋田県の高校野球にとって勝負の年!


といきなり言われても、一体全体何を言ってんだ?となるでしょう。大丈夫です、ゆっくりとご説明します。前回のnote指針でもお話した通り、今年は秋田県で頑張る野球人の頑張りを全力で伝えたい!!と考えています。


そこで色々考えた結果、まず最初にお伝えしたいテーマがこのnoteのタイトルとなりました。たかがいちファンの戯言ですが、皆様にとっても、2023年の秋田県の高校野球を見るうえでポイント整理が出来るかもしれません。是非、最後までお付き合い頂けますと幸いです。



さて。僕は2002年、小学校3年生のときに「野球」と出会いました。そして、ほぼ同時期から「秋田県勢」の甲子園優勝を願い、その戦いぶりを毎年追ってきました。その20年余りの観戦経験と照らし合わせたときに、次のようなこと。つまり、このnoteのタイトルに思い至りました。


「2023年は秋田県の高校野球にとって、今後の行方を左右する勝負の1年になる。」(もっと言うと、なったらいいな)

では、何を根拠にそう思うのか。正解不正解というより、「2023年、秋田県の高校野球はこうなったらいいなぁ!」という僕の「願望」として勝手に書かせていただきます。

それではさっそく参りましょう!
まずはじめに、昨夏時点での「秋田県勢」に対する僕なりの振り返りと見立てを示し、そこから2022年冬→2023年春、夏→2023年秋という3つの時系列から展開していきます。


○ザーッと約20年間の振り返り&昨夏時点での「秋田県勢」への見立て

・2000年代〜金農旋風(2018年)
ひとつひとつの出来事をじっくりゆっくり掘り下げたいのは山々ですが、ここでは文字通りザーッと振り返ります。 


僕が本格的に野球を見始めた2002年以降含め、夏の甲子園悪夢の13年連続初戦敗退(1998〜2010年)という歴史がまずありました。これは何とかしなければ!という危機感から2011年、県を挙げての強化プロジェクト(2019年をもって終了)が始まり、その成果は内実共に着々と身を結び始めます。


「僕は一生夏の甲子園で、秋田県勢が勝つ瞬間を見れないんじゃないか。」そんな恐怖を僕と同じ年齢の選手たちが払拭してくれた、2011年能代商(16強)。

県勢として20年ぶり、幼少期の僕にとっては夢でしかなかった「8強」の扉を開けてくれた2015年秋田商。

そうして毎年、徐々に徐々に全国との差を縮め...極めつけが2018年。県勢として第1回大会以来となる決勝進出を果たした金足農の戦いぶりは、秋田県内のみならず、日本列島全体を熱狂させてくれました。未だに秋田駅近くの書店には特設コーナーが設けられており、多くの人々の心に残り続けていることでしょう。

○金農旋風後の秋田県勢は...

金足農の決勝進出により、遂に完全に縮まったか?と思われた秋田県と全国、そして東北各地の強豪校との差。しかし、少なくとも昨夏時点では、秋田県以外の東北5県の情勢と照らし合わせたときに、振り出しに近い状況と感じていました。※7.1追記 要検討


時は過ぎ、2022年夏の甲子園。仙台育英(宮城)が東北勢初優勝。140キロクインテットと呼ばれた超高校級の投手陣。球数、役割分担など様々な視点から整備された継投策。パワーと小技が合致した変幻自在の攻撃。各ポジション、一切の手抜きなしに徹底されたきめ細かなバックアップ…と、今後の高校野球のあるべき姿を示すような圧巻の戦いぶりで、100年余り開かなかった扉をこじ開けました。皆様にとっても記憶に新しいと思います。


更に、準決勝では仙台育英と聖光学院(福島)が対戦し、夏の甲子園史上初めての準決勝における「東北ダービー」を繰り広げ、東北勢は大会を通して大きなインパクトを残しました。
更に、青森県(八戸学院光星)、岩手県(一関学院)、山形県(鶴岡東)も初戦突破。()で示した昨夏の代表校のみならず、複数の強豪私学を中心にしのぎを削り、東北地方は年々急速にレベルアップを遂げていると個人的に感じておりました(要検討)。一方、秋田県勢はと言うと...少し話が遡ります。


2018年の「金農旋風」以降、秋田県勢は苦しい戦いを強いられているのが現状です。
夏の甲子園通算成績1勝3敗(最高成績2回戦)。秋の東北大会4強進出0回。大会中止となった2020年含め、21世紀枠含めたセンバツ甲子園選出0回。
2018年秋〜2022年夏までの「甲子園」に繋がる大会に絞りますと、昨夏時点でこのような厳しい数字が並んでいました。


もちろんこの期間、秋田県の選手達は必死に頑張っています。SNSを通じて関わらせて頂いている皆様のお話を聞くにつれ、一層そう感じました。しかし、これは野球の難しいところですが...野球というのは、「相手」がいて初めて成立するスポーツですよね。自分たちが我武者羅に頑張ること=勝ちに繋がる、とは言い切れない難しさがあると思います。


話を戻すと...秋田県勢の取り組み以上に、東北地方の各県は複数の強豪私学を中心に急速なレベルアップを遂げている。そして、その成長スピードに秋田県勢はやや取り残されている。(※今後の動向含め要検討)そんな印象を、特にここ2年ほどの全国大会、東北大会をTV、時には球場で観ながら持っていました。


「甲子園優勝」を願う以上、僕もファンとしてその事実を自分なりに受け止めております。「秋田県はこのままでも勝てるよ!大丈夫!」と無責任に現状を肯定することは、却って秋田の地で甲子園を目指す全ての選手たちにとって失礼...だと自分は思っています。


そのような背景もあり、2022年秋の東北大会は、秋田県勢が上位に進出し、センバツ出場権を勝ち取ってほしい!
と、例年以上に強く願っていました。前置きが長くなってしまいごめんなさい!!では、その肝心の東北大会は一体どうなったのか。次行きましょう👇


○2022年 秋季東北大会 秋田県勢の大奮闘!!


是が非でも、何が何でもセンバツへの切符を掴む秋田県勢が出て欲しい。そう願う中で始まった昨秋の東北大会、秋田県代表の3校は大奮闘を見せてくれました!例の如く、ここではザーッと結果だけを振り返りましょう。

明桜(第3代表)  1回戦⚫︎6-7八戸工大一 (青森)

由利(第2代表)  2回戦○9-5 弘前東(青森)
                    準々決勝 ⚫︎2-3 聖光学院(福島)

能代松陽(第1代表) 2回戦○11-3山形城北(山形)
        準々決勝○6-5 学法石川(福島)
         準決勝⚫︎1-2 仙台育英(宮城)

第3代表の明桜は、土壇場で勝ち切る力に課題を残す結果となりました。しかし、終盤までは完全に主導権を握り、地力の高さを証明しました。

第2代表の由利は、創部史上初の東北大会勝利を記録。主戦の関投手を筆頭に辛抱強く戦い、準々決勝では夏の甲子園4強メンバーが残る聖光学院を相手に、一歩も退かない戦いを見せてくれました。

第1代表の能代松陽は、準々決勝で学法石川との延長12回の激戦を制し、2017年以来の秋季東北大会準決勝進出。僕は配信で観ていましたが、エースの森岡投手がサヨナラ打を放った瞬間、嬉しさのあまりその場でヘッドスライディングを決めてしまい、家族にドン引きされました。(うーん、自分にとってはごく自然な反応だと思いますが...)

内容次第では、敗れても3枠目として甲子園出場の可能性が残る準決勝。こちらも夏の全国制覇メンバーが数多く残る仙台育英を相手に、県予選では登板の無かった齋藤投手の力投、決死の守備で最後まで食らいついてくれました。

相手のペースに呑まれず、やるべきことを徹底すれば、名だたる強豪相手にも互角に渡り合える。秋田県勢のファンとしても、終わってみれば大きな手ごたえを得られる東北大会となりました。

しかしながら、これでもう秋田県勢は仙台育英や聖光学院とも対等に戦える!と楽観視は出来ません。
仙台育英、聖光学院の真の強さ。それは、甲子園での上位進出や国体出場で新チームの始動が遅れ、まだチームとして細部を詰めきれていない段階でも勝ち切る。
僕はその点において、最も彼らの強さを垣間見ました。秋田県勢としての真価が問われるのは、まずは今年の春季東北大会以降、一冬を超えた彼らと再び対峙した時ではないでしょうか。

昨秋の東北大会に出場しているか否かにかかわらず、秋田県勢は東北の名だたる強豪校と「接戦」に持ち込んで満足するのではなく、「勝ち切る」ことを念頭に置き続けてほしいと常に願っています。
さて、大変長らくお待たせ致しました!!ここからが本題です。


1️⃣秋田県勢W選出への期待感を包んだ冬

ここからは、2022年冬→2023年春夏→2023年秋という時系列でお話(というか、ほぼほぼ僕の勝手な願望)を展開していきます。まずこの冬は、能代松陽が東北3枠目として。そして、由利が最終候補9校に入り21世紀枠として。1990年の経法大附&金足農業以来となる「秋田県勢センバツW選出」への期待感が秋田県全体を包み込んでいました。

ここ4年間は、センバツ甲子園の存在が縁遠くなっていた我が県において、終わりが見えない除雪作業へのフラストレーションを吹っ飛ばしてくれるポジティブな日々でした。

センバツに向けて例年より準備の前倒しを進めた両校の選手たちはもちろん、今回はセンバツに手が届かなかったチームの選手たちにも刺激となった日々を送られたことを願ってやみません。能代松陽の皆さんは3月、他のチームの皆さんは5月。その成果をお伝え出来る日を、楽しみに待っています!!

2️⃣冬の成果を発揮し、春→夏と予選の激化に期待!!

○競争循環への期待

能代松陽、由利の2校がセンバツ甲子園に出場する前提で準備を進めて来たのは前述の通りです。最終的な選考結果を振り返りますと、由利は惜しくも最終選考で出場3校に入ることが出来ず。
能代松陽は、東北3枠目としてセンバツ出場が決まりました。我が県からのセンバツ一般選考での出場は、2015年の大曲工以来。実に8年ぶりとなります。

能代松陽は、センバツの舞台でも遺憾無く練習の成果を発揮し、本気で「全国制覇」するための戦い方を模索し続けてほしいと思います。

そして由利は、今年の秋田県において非常に重要な鍵を握っていると僕は思っています。この悔しさを春、そして最後の夏に全てぶつけ、秋3位の明桜や秋4位の横手清陵をはじめ、上位を伺う多くのチームも巻き込んで、秋田県予選を大いに盛り上げてくれることを願っています。

その姿を見て、秋は奮わなかった、力を出しきれなかったチームも「次こそオレたちが!」と続いてくれると信じています。

○吉兆データの存在
さて、この流れは今年の秋田県勢にとって追い風になり得る...と僕は思っています。というのも、過去に秋田県勢が夏の甲子園において2勝以上を記録した年は、

2011年センバツ:大館鳳鳴(21世紀枠、1回戦)→夏:能代商(16強)※21世紀枠

2015年センバツ:大曲工(一般枠、初戦突破)→夏:秋田商(8強)

2018年センバツ:由利工(21世紀枠、1回戦)→夏:金足農(準優勝)

このように、3度とも共通して我が県からのセンバツ甲子園出場校選出を果たしており、夏はセンバツと異なる高校が甲子園に出場し複数勝利を挙げています。(※相関関係を細分化して要検討)

これは、ある程度秋の時点で力のあるチームを中心に、他県のような競争循環が出来ていた。そんな見方も出来るのではないでしょうか。(※力のある、という基準と根拠を今後要検討)以前の記事でもお話したことがありますが、とにかく秋田県は秋、春、夏と短期間で勢力図が目まぐるしく変わる傾向があります。(今後、より根拠と基準を具体的に💦)

僕個人の見解としては、例えば岩手県で言う花巻東と盛岡大附のように、「ここ!」と言うチームが凌ぎを削り、「決勝に行くのは当たり前」とばかりに安定した成績を残す。甲子園での上位進出を考えると、こうした競争循環が必要不可欠だと思っています。

秋田県ではなかなかそうした循環が作りづらかったのですが、2005年夏→2006年春の秋田商以来となる2季連続甲子園出場を果たした能代松陽。センバツまであと1歩と迫った由利。春、夏、秋と3季連続で秋田県予選4強に進出した明桜。彼らの存在は心強く、引き続き春、夏と続けて秋田県予選を牽引してくれることが重要になります。

○秋田県「だけ」が得するわけではない
額面だけを見ると、過去に夏の甲子園で2勝以上を挙げ上位進出した年と同等...いや、由利もセンバツに向けての準備をした点を加えると。秋田県勢にとって、それらの年以上に夏の甲子園へ向けた舞台は整っているようにも感じられます。


とはいえ、これは「過去の秋田」と比べてプラスという要素であり、秋田県だけが一方的に得できる!とは残念ながらなりません。宮城県(仙台育英-東北)福井県(北陸-敦賀気比)など、秋の地方大会同県決勝→センバツW選出を達成した都道府県もあり、彼らにも全く同じかそれ以上のことが言えてしまいます。

まだ根拠としては弱く、「秋田県勢の今後の成長度合い」「他の都道府県の成長度合い」という不確実な要素が多いのも事実です。そこで、夏の甲子園の結果に関わらず大事になるのが、秋になります。


3️⃣秋季東北大会 ホスト県は我が秋田県!!

2023年は、5年ぶりに我が秋田県(秋田市のこまちスタジアム、横手市のグリーンスタジアムよこて)をメイン会場として秋季東北大会が開催されます。

来年以降、そして10年以上先の秋田県勢を見据えた時に、我が県はこの大会をホスト県として成功に導くことが鍵になるかもしれません。

では、成功とは何をもって決まるのでしょうか?2つの形から考えてみましょう!

・目に見える成功:「秋田県勢」の東北大会優勝

目に見える結果として最もわかりやすい成功。それは、秋田県勢の「東北大会優勝」に尽きると思います。かと言って、優勝しなかったから失敗だ!などと決めつけるつもりはありません。

でも、「地元開催で地元の高校が優勝すること」の感動や素晴らしさを…僕が2005年秋季東北大会、秋田商の優勝で県民として知ってしまいました。同じ気持ちを選手、ファン含め、多くの秋田県民にもう一度味わって欲しいんです。

また、2009年の秋田商以来、秋季東北大会優勝は遠ざかっており、決勝進出も2014年の大曲工が最後。そろそろ秋田県勢が優勝を...という気持ちを、選手達も持ってくれている筈です。そして、特に現在の1年生の選手達には、是非今から地元開催の東北大会をモチベーションとして日々頑張ってほしい!頼んだぞ👍

・目に見えない成功:地域振興
もうひとつの成功の形。それは、地域振興です。と言っても、そんな大それたプロジェクトではなく、「ちょっとしたこだわり」が大事だと思います。

東北大会となると、当然普段は秋田県を訪れない方々も多数球場に足を運んでくれると思います。そういった方々に、「また秋田に来たいな!」と思っていただけるように、我々秋田県民ひとりひとりが「ちょっとしたこだわりを持って」頑張ることが大事ではないでしょうか。


例えば、球場周辺の美味しいお店や名所を纏め、東北大会に合わせてSNSで発信する。これは、準備にこだわりを持てば僕にも、みなさんにも出来ることです。東北大会は、普段訪れない方々にも秋田県の魅力をアピール出来る絶好の機会だと思います。

○子どもたちにとっての意義

また、野球人口減少が著しい我が県において、東北大会は「いま野球を頑張っている」子ども達にとって非常に意義があるかもしれません。

実際、僕は2005年に坂本勇人選手(巨人)率いる光星学院をはじめとした東北の強豪校の試合をこまちスタジアムで観て、「こんな凄い選手が居るんだ!」「このチームは細かい部分が凄く行き届いてるな!」と釘付けになりました。
そうした強豪校と互角に渡り合った金足農、立て続けに破り優勝した秋田商の勇姿を目に焼き付けたことが、今日まで秋田の高校野球を愛することにつながっています。

要するに、東北大会が僕みたいに得難い経験となる野球少年、野球少女のみなさんが1人でも多く増えてほしい!と願っています。

○最後に

ここまで読んでくださった皆様!!
まずは、最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました。内容に関してはツッコミどころ満載かと思いますが、そこも含めてまずは考えるきっかけとして頂けますと幸いです。

どうですか。2023年の秋田の高校野球、面白いと思いませんか。チャンスがあると思いませんか。しかし、僕が幾らチャンスだ地域振興だと喚いたところで、実際プレーするのは選手たちです!!

彼らの頑張りを、熱く適切に伝えること。この1点を胸に、僕自身も2023年を勝負の年と位置付けて邁進していく所存です。
最後までお読みいただき、本当に!!ありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。最後に...

頑張れNOSHO‼️

この記事が参加している募集

#野球が好き

10,893件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?