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2023振り返り これがおれの最高地点だ………!!の先に行かねばならぬ話

「で、次は何をするの?」

2023年ももうすぐ終わる。
忘年会でお酒を飲みながら話していると、自然と来年の話題になる。

そこで、考えた結果返したのは「次になにをやればいいのかわからない」というなんともつまらないこたえが自分から出た。
でもそれにはわけがある。
それぐらい、空っぽになるまで自分を出し尽くすことに1年間を捧げてきたと言える。

今回は2023年を振り返って、文具屋の1年を振り返って行きたいと思う。

デザイナーとしてのものづくりチャレンジ

2023年のスタートは「デザイナー」としてのものづくりチャレンジから始まった。
福井県の伝統工芸とものづくりを行うF-TRADという取り組みにお誘いいただき、パナソニックさんまで巻き込んだ家具の提案を行うことになった。

ここでも一つのチャレンジと一つの挫折があった。
これまで平面で考えてきたオリジナル商品づくりが、家具のような立体物になると途端にわからなくなるのである。

それもそのはず。
素材の特性、強度、立体物の設計。
プロダクトデザイナーなら当たり前にできることが、素人の自分にはできない。

あくまで「デザイナー枠」として取り組み、クラウドファンディングも成功することは出来たものの、自分は「デザイナー」ではないんだなと実感する取り組みにもなった。
これは結構自分の中で衝撃的なことでもあって、時代の流れとともに「なんでもできそう」な世の中だけど、得意なことと不得意なことというのはやはりあることを実感として思い知った。

その一方で、自分の強みが「小売」にあることを再認識し、移動販売の旅という新しいチャレンジの意味も捉え直すことが出来たありがたい機会となった。
そして、デザインは得意なデザイナーさんにお願いすれば良いという他力本願ながらシンプルな答えにたどり着くこともできた。

お誘いいただいたTSUGIの新山さんには改めて感謝しか無い。

文具メーカーとしてのイベント参加

2023年は文具メーカーとしてのチャレンジを行う1年でもあった。
2022年に作ったオリジナルアイテム「レシートスキャンボード」がSNS上で話題となり、文具をお店に卸す「メーカー」になれないか?という試行錯誤もし始めることになった。

メーカーとして参加させていただいたFRATというイベントではまた、新たな気づきを得ることとなる。

「この商品はお客様に説明しないと売れないよね」

そういったご指摘を頂いたのである。
それは、商品の特性が販促物やPOPで説明しきれていないという弱点であると同時に、一目ではわかりにくい商品をセレクトして販売してきているうちのお店のスタイルの源流にもつながる指摘であった。

ということは、卸を行うメーカーとなるのは難しいかもしれない。
そんなことに気づけたのも、実際にイベントに出てみたおかげだったと思う。

お金を払って、チャンスがあるかを実際にこの目で見ないとわからない、不器用な人間だとつくづく思う。
けれども新しい出会いもあったし、転ばないと学べない人間なので、このチャレンジもまた有益なものだったと思っている。

北海道から鹿児島までを爆走した移動販売車での旅

2023年のチャレンジの中でも最もクレイジーだったのは、移動販売車で日本を10箇所縦断したことだと思う。

およそ4ヶ月をかけて、北海道、東京、九州、和歌山、徳島、岐阜の様々な場所で移動販売をさせていただいた。
ご協力いただいた皆様、改めてありがとうございました。

文具の移動販売車は見たことがない。
そう言っていただけるからには、みんながやらない理由がある。

それを改めて実感することにもなったけれど、車一つでどこでもお店を開けるという新しいスタイルは、10回も繰り返せば手順もわかり、効率的な方法で仕掛けられるようになってきた。

2024年はここまでの旅はできないと思うけれど、週末や1週間で訪れられる範囲で引き続き行っていきたいと思う。

台湾への文具視察の旅

台湾にいきませんか?

そんな言葉にひょいひょいと誘われて、久しぶりにいった台湾でも多くの食だけでなく、学びがあった。

蔦屋書店にも影響を与えたと言われる「誠品書店」の取り組みからは、不動産業としての小売の意味合いを考えさせられたし、台湾で訪れた文具屋さんのセンスの良さと、商いのスタイルにもおおいに影響を受けた。

国が変わっても小売の立ち位置は大きく変わらず、課題も同じところにあるということが肌でわかったのも大きかった。

レシートスキャンボードのその先へ PROの発表

大ヒットしたレシートスキャンボードのPRO仕様を発表したのも今年の大きな出来事だった。
6600円という高単価で、しかも家電をリリースするというチャレンジは、今も引き続きドキドキしているけれど、これまでのノウハウを総結集したチャレンジにもなっている。

まだ需要が大きくできていない市場を、自分の不器用さを武器に体感をもって予測するというスタイルは、デザイナーではない自分が小売を舞台にしているうえで最大の武器なのかもしれない。
「思ったよりマーケターですよね」と旅の途中で言われて、そのときはあまりピンとこなかったけど、1年を終えるに当たって少しずつその意味がわかりつつあるように思う。

そんで次何すんの?

というわけで、ざっと振り返っただけでも持てる全てを試したのが2023年だった。
自分の中に持っている力を、引き出しを引っ張り出して出し切ったので、次にやることがすぐに思い浮かばない。

どちらかというと、今年やったことを種まきとして、来年は少しずつ育てていく。
そんな種まきの一年になったように思う。

そして空っぽになった分次は、新しいことも吸収して、2024年もいろいろなことにチャレンジしていきたいと考えている。
ぜひドケットストアの挑戦を引き続き見守っていただければ幸いです。

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