移動販売車をはじめたら、「どこに向かっているんですか?」と訊かれた時、自信を持って答えられるようになった話
「ドケットストアはどこに向かってるんですか?」
そんな言葉を遠慮なく質問されるくらいにはフラフラしている自覚はある。
文具屋を始め、少しずつオリジナル商品を作り始めたのはいいけれど、作るアイテムはバラバラ。
ハードカバーノートのハードカバーだけ、ケーブルを保護するチューブ、レシートをスキャンするボード。
てんでばらばらで統一感がないと言われればその通りで、心配されるのもわかる。
ただ、そんな質問にもこれからは胸を張って答えられる。
ドケットストアは『北』に向かう……のだと!
今回はついにどうかしてしまってそうだと心配されそうな言葉を語りだしたうちのお店の夏からのチャレンジ「移動販売車で文具の販売」についてご紹介したい。
夏は暑いから北海道に行こう
夏は暑い。
そんな当たり前のことを今更聞かなくたって、今年の夏が暑いことを皆さんご存知かと思う。
暑い季節は外に出ず、お店の中でクーラーをつけて、涼しく過ごした方がいいと誰もが思うだろうし、できるものならそうしたい。
ただ、うちのお店が入っているビルはかなり年季が入ってまして、冬はパソコンのバッテリーがダメージを受けてしまうほど寒くなり、夏はビルの特徴でもあるたくさんの窓から直射日光が容赦なくビル全体を温めてしまう。
更に、店舗にクーラーをつけようとした所、室外機置場までが非常に遠くなってしまうことがわかり、業務用のクーラーを購入した上に、配管を通すためにビルに穴を開けるなどの工事まで必要……。
結果として、経費と許可どりの問題から、4度の夏を灼熱のビルの中で過ごしてきた。
ただ、暑いのならば涼しいところにいけば済む。
夏は「北」へ、「北海道」へ行こう!
そんなことを暑さでやられた脳で考えていたら、「移動販売車」を作ったらどこへでも行けるじゃないかと考えるに至ったわけである。
免許をとってから15年近くペーパードライバーだった私が選んだのはHONDAのN-VANという車。
助手席側に柱がないという特殊な構造が気に入って、人生で初めて車を新車で購入し、少しずつ夏に向けて準備を行ってきた。
中でも今回こだわったのは「オフィス」としての車の機能性。
新型コロナウイルスの影響もあって、リモートワークの新しい姿として「車」をオフィスにするという取り組みはいくつも見てきたけれど、どうしても椅子の座り心地や、車全体の広さをどう活用するかという面が気になってきた。
ドケットストアの移動販売車は、ホンダさんのN-VAN改造例である「3rd Place VAN」の構造に、キャンプメーカーが提供する運転席を回転させるパーツを追加。
車の中でも一番しっかりした椅子である「運転席」を90度回転させることで、快適なオフィス環境と、お店の接客時にも対面しやすいカウンター構造を実現した。
運用試験もしたところ、好評をいただくことができたので、いよいよこの夏から稼働を開始。
まずは宣言通り、「北海道」からツアーをスタートする。
まずは8月前半は北海道の無印良品さんで3箇所を巡らせていただく。
札幌パルコの無印良品さんでは店内でのポップアップ出店となるが、他の2箇所は車でそのまま出店という新しい出店方法を無印良品さんに受け入れていただきチャレンジをしていく。
続いて8月最後の週末は東京の新宿駅から徒歩圏内にあるお店「WRITE&DRAW」さんにて軒下での移動販売車出店をさせていただく。
更に9月は九州、10月は四国と、北だけにとどまらず全国で移動販売車を出没させていく予定だ。
どこに向かっているのかを訊かれたら、移動販売車で行く次の目的地を答えればいい。
それは全然ちゃんとした答えになってないのだけど、今のドケットストアはこれでいい。
実店舗、ネットストア、そしてコロナの衝撃。
すべてがごちゃごちゃしている今だからこそ、全国を車で旅してお客様と会話できる移動販売車にはワクワクしている。
ただ、商品を作るだけでなくて、お店としても新しい挑戦をしていく姿勢こそが、きっとドケットストアがなくしちゃいけない「居場所」に繋がっている気がしている。
ぜひぜひ日本を旅する文具店としてのドケットストアの挑戦を、クーラーのきいた部屋からSNSなどを通して応援いただければ嬉しい。
そしてぜひ、あなたの住むまちの近くに立ち寄った際には、ご来店いただければ嬉しい。
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