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山下義弘商店

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お店で売ってるもの、売ってないものだけど気に入ってるもの。熱量をもって書き綴っています。
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#つくってみた

無謀にも、個人のお店が1年間で「10個のオリジナルアイテム」を作って販売してみた話

「オリジナル商品を作って、在庫をもつことは怖いことだ」 誰もが知るような文具メーカーで、責任ある立場にあった方からそんな話をきいた時には、漠然と「そうなんだ」ぐらいにしか思っていなかった。 モノを作り、在庫を抱え、たくさんの人に知ってもらえるように紹介し、実際に購入にしてもらう。 その大変さを言葉にすることはこんなに簡単なのに、その実感を伝えることは難しい。 昨年、クラウドファンディングを経験してオリジナル商品を世に出した私も、ようやく在庫をたくさん持ってそれを実感するこ

2021年最後の『整線』を簡単に 「ケーブル保護チューブ SLEEVE」の話

「自分の使っているスペースをきれいで快適にしたい」 11月に突然思い立ってお店の定休日に作業をはじめた。 2m以上の高さのある棚を知り合いから安く買って、雰囲気の合う棚を取り寄せて・・・と準備をしている間が一番楽しい。 でも、既存のレイアウトを移動させはじめると、いろんな家電につないでいた配線が姿を現し始めた。 そりゃあもう、別に狙って三編みにしたわけでもこんがらがってぐちゃぐちゃっとしちゃっていた。 もちろんコンセントから配線をすべて引っこ抜いて、キレイに直していったん

あなたの大学ノートにもハードカバーの使い勝手を  「IDEAL semi B5」の話

「大学ノートを買っておいてください」 中学校に入って、塾の先生にそう言われた時に驚いた。 まだ中学生なのに、大学生が使うノートを使うの!?と。 もちろんそれはただの勘違い。 コクヨさんのキャンパスノートに代表されるような、B5サイズのノートを買って来てくださいということを塾の先生は伝えたいだけだった。 大学ノートという名称はwikipediaを開いてみてようやく由来がわかった。 東京大学の前の松屋という文房具屋で1884年(明治17年)に売り出された。当時としては珍しい

「本屋さんで思わずジャケ買いした雑誌」のために、別注商品を作ってしまった話

ついつい雑誌をジャケ買いしてしまうことがある。 それは、予め買おうと決めていた雑誌ではなくて、ふと立ち寄ったコンビニや書店で「あっ」と思って手にとってしまい、購入して持ち帰ってしまう。 ジャケ買いといえば、レコードのパッケージの表紙のデザインに心惹かれることを指す言葉だったけれど、サブスクで音楽を聴くようになった今となってはそういう経験も減ってきた。でも、雑誌だけは出会ったその場でいまだに購入してしまう。 しかしながら、買って帰った本はついつい放置しがちだ。 買って手に入