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アニャ・テイラー=ジョイも出てるし評判もいいので「クイーンズ・ギャンビット」見た

The Queen's Gambit / 2020年
鑑賞:2021.11.13、記事公開:2024.6.11
監督・脚本:スコット・フランク 原作:ウォルター・テヴィス

ネトフリオリジナルにあまり良い印象はないけど、アニャ・テイラー=ジョイが出演、サムネイルのビジュアルが面白そう、評判がやたらと良い。ということでようやく鑑賞。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ネタバレアリ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

三日くらいかけて鑑賞。
ドラマは時間が取られちゃうのであまり見ないけど、これは大変良かった。
頑張って見て良かった。

個性強めな主人公がいい

見所としては主人公の魅力的な人物像だった。個性が強く周囲に馴染めないがネガティブに捉えるのではなく、個の尊重という視点を感じらレルのが良かった。結果、主人公の行動に反社会的な側面が描写されるが、それが自分の人生を生きているように見えて面白い。脚本での人物像にアニャ・テイラー=ジョイの不敵な眼差しが加るキャラクターの完成度がスゲー!

見せ方が洒落ていて、脚本が良いのか演出がいいのか測りかねていたら監督と脚本が一緒で、スコット・フランクさんがすごいという結論に。
一話目での「お母さんの最後の言葉は何?みんなに聞いてるんだけど」のくだりがよかった。このやり取りで主人公の複雑な境遇が一気に浮かび上がる。これだけで「このドラマは面白いスタンプ」を押した。
他にも前振りというか段取りがよく、それが「1話内」や「2〜3話越し」と「作品全体を通して」行われており、伏線回収(というのか?)が行われるたびにもう唸るしかなかった。

とにかくアニャ・テイラー=ジョイの存在感が圧倒的

アニャ・テイラー=ジョイもすごく素敵に見えてて、「アニャ・テイラー=ジョイを上手く撮るコツ」を掴んでるっていう感じがした。彼女もよかった、ちょっと癖のあるキャラクターと佇まいが一体となって魅力的に見えた。
役者はみんな良かったが、継母と子役ベスが印象的。鬱になっていく継母アルマ・ウィートリーは本当にああいう人がいるようにしか見えなかった。子役ベスの子は、アニャ・テイラー=ジョイにならないで子役のストーリーをずっと見ていたいぐらい良かった。生意気で無愛想だけども好感を持てるなんてキャラクター造形をどうやったらやれるんだろう。

なんとも良かったのは最後に手持ちカメラに変わるところ。ずっとカッチリ置いてあった画面がベスが見えづらいほどぶれだすことで生まれる開放感。開放感がずっと彼女が背負ってきたものの重さ堅苦しさを感じさせるという見せ方がハマってて良かった。

チェスは知らなくても大丈夫!

終始チェスを扱っている作品なのに、一切チェスをやって見たいという気にならなかったのも面白い。歳のせいだろうか。このドラマはあくまでもチェスではなくチェスを題材にキャラクターを描いてるからではないだろうか。勿論チェスのルールを知らなくても全く困らない。よく考えたらこの内容でチェスを知らなくてもこれだけ楽しめるのはとんでもなく凄い事なんじゃないだろうか。

絵的には品良くおしゃれでカッチリスッキリしていた。そこはチェスという題材の高級感と天才達のより素敵に見えるような作戦だろうか。舞台で60年代のラスベガス(だったかな?)の街の様子が再現されてるけど、これはドラマの予算でできることなんだろうか?CGかそういう昔の街を常設している撮影スタジオがあるのか。ちょっとのシーンでもすごい規模で再現されているので、作中の時代を再現する見せ方は(本物を知らないけど)凄くてびっくり。

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